たまたま予定が連続してしまったのですが、土曜日に結城紬の産地を訪れるバスツアー、日曜日は銀座の呉服屋で開催された牛首紬の講習会という紬三昧な週末でした。
着物を作る工程を実際に見たり、お話を聞いたりする機会はそうそうないので、どちらも興味深く、着物を着ていく上でいい勉強になりましたし、着物が今まで以上にもっともっと好きになりました。
結城紬も牛首紬もともに日本の三大紬の一つ(あと一つは大島紬)と呼ばれ、日本の伝統工芸品、重要無形文化財に指定されており、風合いがよく、丈夫で、美しい織物です。
まず土曜日の結城バスツアーについて。
結城へは東京からバスで2時間程度。今回は着付け教室主宰のツアーに参加しました。
まずは糸についた糊を落とす「湯通し」という作業を行う職人さんのお宅へ。
この作業を機械などで行ってしまうと、仕立て直しをした時に上手くいかなくなってしまうそう。
糊を落とした反物を天気のいい日にこうやって1時間くらい乾燥させるそう。
裏は木の棒で伸ばしてあります。
次に機織りをやっているお宅へ。
結城紬は、工房などで行わず、個人の家で行っているとのこと。
乾燥して「つくし」という台にかけた真綿を唾液をつけながら両手の親指と人差し指を使って紡いでいきます。一反に40日もかかるそう。
ちなみに女性の唾液じゃないとダメだそうです。不思議~
糸を長さを調整したあと、「絣くくり」という作業になります。
方眼紙に書かれた図案をもとにして、糸を防染する箇所に綿糸をくくります。
図案が難しいものだと2,3ミリ感覚で数万ヶ所もくくらなければならず、これだけでも大体三か月くらいかかるそう。
このあと「染め」の作業で、土がめの中で濃度の低いかめから30回も浸しては絞りを繰り返し、「機織り」になります。
日本最古の居座り機(いざりばた)を使い、縦糸を腰に巻きつけ、全身を使って織るので、とても力と神経を要する作業です。
足も使うのでほんと難しそうです・・・
機織りをするのは女性で、生活に関することはすべて男性がやります。
機織りをする時は暗い部屋で朝から晩までほとんど席を立つことなくひたすら織り続けなければならず、本当にキツイ作業なので、体が丈夫じゃないと出来ない作業です。
また柄を合わせながらの場合だと、一本一本の糸の柄を一ミリもずれることなく合わせなければならないので大変手間がかかり、一日に数センチしか進まず、1反織るのに数か月もかかるそうです。
そういった、じっくり時間をかけ、丁寧で根気のいる作業を経て出来上がった結城紬は、軽くて、丈夫で、通気性・保温性があり、着れば着るほど体になじんでくるそうです。
お昼ご飯を食べた後は「つむぎ会館」というところに立ち寄り、館長さんから結城紬についてのレクチャーがありました。
昔からの手作業を守り続けている結城紬ですが、地道で大変な作業の連続なので、若い人でやる人がほとんどいないそうで、このまま行くといつかは結城紬は消滅してしまう可能性もあるとのことでした。
こんな素晴らしい技術が消滅してしまうなんて信じがたいことですが、時代の流れには逆らえないのだと思うとやりきれない気持ちになりました。
そのあとは重要無形文化財のものから、デザイナーさんによるものまで、沢山の紬を見せていただき、試着をさせていただきました。
実際羽織るとほんとに軽いし、生地は柔らかいし、あと結城の持つ独特の温かみにすごく惹かれてしまい、どうせ持つならいいものを!と思い、ここで着物をお買いあげ。
正直お高いので相当悩みましたが、手間暇掛けて作られたものですから、お値段が張るのはもうしょうがないことですし、一生ものだと考えれば高くないと思ってます。
どんな着物かは、仕立て上がってからのお楽しみ。
でもこれから単の時期になってしまうので、仕立て上がっても新しい結城に袖を通すのは10月からになりそうです。今から秋が待ち遠しい~!!!
10月には友人と京都旅行の計画もあるし、そこに着て行けたら・・・なんて妄想が膨らみます。あ~楽しみ♪
帰りに結城うどんをおみやげに。
もちもちうどんを食べるのが楽しみです。
この日先生が着ていたお着物。イエローの結城紬に茶の染の名古屋帯のコーディネート、とっても素敵でした!
その2に続く。
着物を作る工程を実際に見たり、お話を聞いたりする機会はそうそうないので、どちらも興味深く、着物を着ていく上でいい勉強になりましたし、着物が今まで以上にもっともっと好きになりました。
結城紬も牛首紬もともに日本の三大紬の一つ(あと一つは大島紬)と呼ばれ、日本の伝統工芸品、重要無形文化財に指定されており、風合いがよく、丈夫で、美しい織物です。
まず土曜日の結城バスツアーについて。
結城へは東京からバスで2時間程度。今回は着付け教室主宰のツアーに参加しました。
まずは糸についた糊を落とす「湯通し」という作業を行う職人さんのお宅へ。
この作業を機械などで行ってしまうと、仕立て直しをした時に上手くいかなくなってしまうそう。
糊を落とした反物を天気のいい日にこうやって1時間くらい乾燥させるそう。
裏は木の棒で伸ばしてあります。
次に機織りをやっているお宅へ。
結城紬は、工房などで行わず、個人の家で行っているとのこと。
乾燥して「つくし」という台にかけた真綿を唾液をつけながら両手の親指と人差し指を使って紡いでいきます。一反に40日もかかるそう。
ちなみに女性の唾液じゃないとダメだそうです。不思議~
糸を長さを調整したあと、「絣くくり」という作業になります。
方眼紙に書かれた図案をもとにして、糸を防染する箇所に綿糸をくくります。
図案が難しいものだと2,3ミリ感覚で数万ヶ所もくくらなければならず、これだけでも大体三か月くらいかかるそう。
このあと「染め」の作業で、土がめの中で濃度の低いかめから30回も浸しては絞りを繰り返し、「機織り」になります。
日本最古の居座り機(いざりばた)を使い、縦糸を腰に巻きつけ、全身を使って織るので、とても力と神経を要する作業です。
足も使うのでほんと難しそうです・・・
機織りをするのは女性で、生活に関することはすべて男性がやります。
機織りをする時は暗い部屋で朝から晩までほとんど席を立つことなくひたすら織り続けなければならず、本当にキツイ作業なので、体が丈夫じゃないと出来ない作業です。
また柄を合わせながらの場合だと、一本一本の糸の柄を一ミリもずれることなく合わせなければならないので大変手間がかかり、一日に数センチしか進まず、1反織るのに数か月もかかるそうです。
そういった、じっくり時間をかけ、丁寧で根気のいる作業を経て出来上がった結城紬は、軽くて、丈夫で、通気性・保温性があり、着れば着るほど体になじんでくるそうです。
お昼ご飯を食べた後は「つむぎ会館」というところに立ち寄り、館長さんから結城紬についてのレクチャーがありました。
昔からの手作業を守り続けている結城紬ですが、地道で大変な作業の連続なので、若い人でやる人がほとんどいないそうで、このまま行くといつかは結城紬は消滅してしまう可能性もあるとのことでした。
こんな素晴らしい技術が消滅してしまうなんて信じがたいことですが、時代の流れには逆らえないのだと思うとやりきれない気持ちになりました。
そのあとは重要無形文化財のものから、デザイナーさんによるものまで、沢山の紬を見せていただき、試着をさせていただきました。
実際羽織るとほんとに軽いし、生地は柔らかいし、あと結城の持つ独特の温かみにすごく惹かれてしまい、どうせ持つならいいものを!と思い、ここで着物をお買いあげ。
正直お高いので相当悩みましたが、手間暇掛けて作られたものですから、お値段が張るのはもうしょうがないことですし、一生ものだと考えれば高くないと思ってます。
どんな着物かは、仕立て上がってからのお楽しみ。
でもこれから単の時期になってしまうので、仕立て上がっても新しい結城に袖を通すのは10月からになりそうです。今から秋が待ち遠しい~!!!
10月には友人と京都旅行の計画もあるし、そこに着て行けたら・・・なんて妄想が膨らみます。あ~楽しみ♪
帰りに結城うどんをおみやげに。
もちもちうどんを食べるのが楽しみです。
この日先生が着ていたお着物。イエローの結城紬に茶の染の名古屋帯のコーディネート、とっても素敵でした!
その2に続く。