作品賞、
助演男優賞 マハーシャラ・アリ
脚本賞 と3部門で受賞作品。
黒人問題か~ 今のアメリカ社会にタイムリーな話題だろう?ってぐらいの意識で見てきました。
今なお、アメリカに残る人種問題で これは、ある意味、未来に全世界に必要な課題だろうと思います。
これをお説教くさく無く、 明るく、 ハッピーエンディング、しかも、コメディータッチに描いてくれたから、みんなに受け入れられたのだと思います。
暗いテーマなのに、必要以上に 主張せず、裏ではもちろん しっかりと主張していて、見終わったら、この問題は 見た人の心にどんどんと深まる感じなのです。
白人の社会でもちょっとレベルが低く扱われているイタリア出身者と 理不尽な制約のもとに差別されている黒人
そして、この黒人がお抱え運転手をやとっているなんて、 本当はこぎみよいのですが。
南部にでれば、 黒人といえば、 農作業。
トイレは外のぼろぼろの便所。
黒人でありながら、りっぱなクラシックをピアノで演奏するドクターは、 白人社会の演奏会では、拍手喝さいをあびても、同じレストランでは食事はできず、トイレは外トイレだし。
なにより、グリーンブックと言われる黒人専用の観光本に従って、黒人の宿泊が許される所にだけ宿泊という厳しい状況。
夜に外出も許されていません。 これが、1960年代の話
クラブの用心棒のような仕事をしていて今は そのクラブが改築中の為、一時的に仕事が必要となった主人公トニー・リップは、腕っ節もつよく、黒人にたいして差別もありなのですが 上品に教育された黒人の天才ピアニストの運転手になることになり。
この水と油のような2人が 南部への公演にでかけるのですが、 その長い道中。 徐々に友情が芽生えて・・・
そこには、人種差別に絡む色々な問題が発生して行って、ある時は、トニーの世渡り上手により、ある時はドクターが恥ずかしいことだと思いながらも、上院議員にかけあったりしながら、解決しながら、スケジュールをこなしていくのですが。
これが最後の公演という時に、 ピアニストの着替えの部屋が粗末なのは、許されるとしても、そこのレストランで食事が出来ないと言うのには、今まで溜まっていたうっぷんが爆発します。
ラストシーンは大雪の中、 家族の待つクリスマスパーティーになんとかその日のうちに家に帰したいと眠くなったトニーの代わりに運転するドクターの姿がありました。
ラストは彼のうちにワインを持って訪ねてくるドクターと。 多少、出来過ぎてきなハッピーエンディングでした。
これが実話に基づいているところが素晴らしい。 エンディングロールに実際の彼らが出ていましたが 奥さんの綺麗なこと。
主人公を演じたヴィゴ・モーテンセンが魅力があったなあと思いますが。
今年の主演男優賞はやはりボヘミアン・ラプソディ。 ラミ・マレックに持って行かれたのですね。
ボヘミアンは 見終わって、体の中に 音楽と一緒にエネルギーが注入されたような作品だったのですが。
こちらは、 ほのぼのとした幸福感を感じながら、色々な問題が頭の中に静かに浸透していく感じです。そして私の好きな ロードムービーが見れたこと。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます