斧の調子を見に薪割りの練習のようなことをしていたら,すぐ側にひらひらと舞うものがある。先ほど顔を出した太陽の光を反射して羽根がキラキラと光っている。まるで小さなペニー・プレーンのようである。違うのは,飛ぶでもなく,舞うでもなくひらひらと陽炎のように私の回りを飛ぶことだ。
それがウスバカゲロウであることを了解するまで数秒を要したが,あの,ありじごくの成虫がこれであることを思い出すにはさらに数時間を要した。そう言えば,虫の世界から隔たって大分経つ。図鑑によれば,この昆虫は8~9月に発生するとあるから今時分飛んでいても不思議ではない。
だが,何でウスバカゲロウのことが気にかかるのだろう。気が付いて,デジタル一眼を持ち出し撮影してみたが意外と素早い運動でピントが合わない。何とか見られる写真が上のものだが,ブレているしトリミングしたのでよい画像ではない。でも,なぜこの儚い羽根を持つ昆虫が気になったのだろう。お盆を間近に,誰かの想いでも乗せてきたのか。。。