
子供の頃のことですが、家のすぐ側に小さなボケ(木瓜)が生えていて、赤い花がきれいに咲いていました。牛乳瓶に差そうとしたら母に「ボケの花を家に入れると火事になる」と言われてやめました。鮮やかな赤い色が火事を連想するからなのでしょうか。迷信の類いか地方の言い伝えと思いますが、どうでしょう。
そんな風に思われているとは知る由もないボケの木は、毎年、赤い花を咲かせました。不思議なことに、母親からそう言われると不吉な気もしてきて家の中に入れようとは思わなくなっていました。
その後、引っ越してボケとは縁が無くなりましたが、火よりも赤々としたあの花を今でも思い出します。∎
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