写真は20年以上も前のものとなりました

つれづれなるまゝに日ぐらしPCに向かひて心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつづっていきます

健康 (>_<) 食品

2014年11月29日 | 随想

 

 

 

「無駄」の一言・・・・

 

 

 

『週刊新潮』 2014/11/27 には、

「【解散ワイド】 開戦!勝機は我にあり」という副題があって、

またまた政治家の三面記事みたいな内容で溢れているが、

誌面構成からは、急に決まった解散への急場しのぎの記事、と

いう感が否めない。

 

前半分には 「解散特集」らしき駄文を持ってきているが、もしも

「解散」がなかったら、当初の内容は、「皇后さま運命のテニスコート」や、

錦織圭」、「朝日新聞のインチキ」などなど、結構 充実したものに

なっていただろうと思われ、残念という思いが残る。

 

 

中でも、上図で四角く囲んだ記事が、

 

身体のメカニズムの専門家「生理学者」の

目からウロコ「健康講座」

 

 

何枚も落ちるウロコなのだが、たとえば、

 

『ノーベル医学・生理学賞』と言われるが、医学が病気の人を

回復させる研究分野なのに対し、生理学は人間のメカニズムや

機能を調べる、より学問的な分野である、とのこと。

 

そう言えば、iPS細胞山中伸弥教授が受賞した

ノーベル医学・生理学賞の英訳(と言うか、もとはこっちだろうが・・)は

『Nobel Prize in Physiology or Medicine』である。

 

Medicine は医学または薬。

薬は薬でも病気の治療・予防のための薬であり、 drug で訳される

ほうの「ヤク」は medicine の材料のことで、「毒物」の意味もある。

 

 

Physiology が「生理学」と訳されるのは、似た言葉で

physics が「物理学」と訳されることに呼応している。

 

どちらも、ギリシャ語のphysis(起源、自然の意味)が語源となっている。

 

生き物の仕組み・原理を探求するのが「生理学」で、

物質の原理・運動などをを研究するのが「物理学」である。

 

 

日本語の捉え方としては、

physiologyが「基礎医学」、medicineは「治療医学」と位置づけ

されている、とのことだそうだが、

生理的に、「生理学」と聞けば、「生理の学問?」という印象が強く、

生命哲学としての生理学 、という概念・哲学には なり得ていない、と

言うべきだろう。

 

 

 

『週刊新潮』 2014/11/27 だが、

(新しい号が出たので ネタばらしをしていくと・・・)

いくつもの誤解というか、先入観をぶち壊してくれるのだが、

たとえば、

風邪をひいて高熱が出た時はをたくさんかいたほうが良い

――これは答えが「×」

 

風邪をひくと、病原体の作用によリプロスタグランジンという

物質が『脳内』で増え、脳の体温調節中枢が発熱を起こすが、

解熱剤は、このプロスタグランジンを減らす作用があり、体温調節

中枢の働きで発汗させているのだから、無理やり汗をかけば熱が

下がるというわけではない、

のだという。

 

 

中学校や高校の部活動では「水を飲むな」と指導していたが、

「運動には無理にでも水を飲ませたほうが良い」ということは

早くから証明されており、指導者側が運動生理学を知らなかっただけ

なのだという。

 

トレーニングで”ウサギ跳び″なるものもあったが、

股関節や膝関節、靭帯を傷めるだけだということで行われなくなった。

 

 

 

 

健康食品 の市場規模は、今や2兆円(!) に届かんとしているが、

「食品」であるので、当然、「口から摂取する」訳であり、体内で消化

されてから吸収される、という過程を経るので、謳われているような

効果は「全く」!  期待できない、という。

 

 

 

テレビCMでよく見かける、グルコサミンコンドロイチン

体内でブドウ糖を元に簡単に合成でき、年を重ねるにしたがい

合成する力は衰えていくが、だからといって、グルコサミンを

口から摂取しても体内で分解されるので意味はない。

 

口から摂取したグルコサミンが

そのまま膝関節の成分になることはあり得ないことで、それは、

動物の筋肉部分である赤身肉を食べても筋骨隆々にならないのと

同じこと、なんだそうである。

 

 

女性に人気のコラーゲン も同様で、

口から摂取しても何の意味もない。ただ、身体の外側から

保湿剤として使う分には有効だろう、とのこと。

 

 

抗酸化作用という言葉も、様々な商品に使われているが、大抵の

有機物には抗酸化作用があり、コエンザイムQ10など、抗酸化

作用を謳った商品というのは、ほとんど効果がない、と断言されて

いる。

 

膝が痛いからグルコサミン、お肌にコラーゲン、アンチエイジングに

コエンザイムQ10……。これらは生理学の専門家から見れば、

「無駄」の一言に尽きる、という。

 

 

「飲めば効く」と聞くと・・・、薬が勝手に患部を探り当てて対処する、

なんてこたぁねぇだろ? と思ってたが、やはりそうだった。

 

 

 

「うつ病は心の風邪です」

「うつ病は薬で治せます」

 

こうしたキヤンペーンが始まったのは今から十数年前のことだった

そうだが、「心の健康のためには、セロトニンオキシトシンという

脳内物質が重要であり、うつ病になると、このセロトニンが十分に

分泌されない状態になるのだという。

 

 

単純なリズム運動などによってセロトニン神経を活性化させるような

日常生活を送っていれば、ストレスをうまく受け流すことができる、と

いわれているが、もう1つ、ストレスと重要な関わりを持つ脳内物質が

オキシトシン。

 

「これは人と触れ合うことによって分泌されるものです。

会社員の方は仕事帰りに"ちょっと一杯´と気晴らしに

同僚や友人と飲みに行くことも多いと思いますが、これは

オキシトシンが分泌される行為で、ストレス発散になる。

飲みにも行かず、家に帰って寝るまでパソコンをいじっている、と

いうような生活ではオキシトシンは出ない。

機械とつきあっても、ストレスは解消できないのです」

 

東邦大学の有田秀穂名誉教授(脳生理学)の解説である。

 

 

有田名誉教授が推奨するもう1つのストレス解消の手段が

涙を流して泣くこと」。

 

「映画や本などに感動して涙を流す時、”共感脳″とも呼ばれる

内側前頭前野が激しく興奮し、その興奮が脳全体に伝わって、

それまでの交感神経の興奮状態から、副交感神経の興奮状態に

切り替わります。副交感神経というのは、寝ている時やリラックス

している時に働く自律神経です。つまり、泣くことにより、脳が、

ストレスから解消された状態に切り替わったということ。

”毎回泣ける″というお気に入りの映画のDVDなどを持っていて

ふとした時にそれを見て泣く、というのは有効なストレス解消術です」

 

 

落ち込んだときは、DVDを見て、思いっきり涙を流す時間を作る・・・

オレ、「永遠のゼロ」を そんな感覚で見ていた訳じゃなかったけど、

「共感脳」と聞くと・・・、ひょっとしたら当たっているかも。

 

 

 

こんなに内容の濃い記事が、週刊誌3ページにわたって掲載されている。

A4文書に落としてみたら、10ページ近くにもなっていた。