曹 ぎょく華

世界の旅路

国際結婚

2012-10-04 14:13:46 | 国際結婚

私は日本人の夫を持っている。

結婚当時、<どうやったら主人が浮気をしなくなる>と或る方に相談を持ちかけた。

そうすると、<相手の胃袋を掴んだら・・・どう?>という答えが来た。

私は日本料理を習い、今では結構の腕前になり、時々ホームパーティを開いている。

しかし、いくら料理がうまくなっても夫は仕事が忙しくなり家で夕飯を食べるのは週に何回もなかった。飲み会は日本の文化と言われ、納得するしかなかった。

去年から主人は私の故郷上海に単身で赴任した。大学受験の息子を抱えている私達夫婦にとって単身赴任の道しか無かった。

主人が日本人の考えで上海へ行き、私は中国人の考えで主人を送った。

私は中日関連の仕事を20年以上やってきて嫌になる位、チャイナリスクを分かっている。しかし、主人にとっては全て初めての経験で毎日が大変な思いで上海での業務を行っているようだ。

リスクばかり言ってもせっかくいろいろ体験しようとする主人をがっかりさせるわけには行かないと思い、言わない代わりに、上海に通うことにした。

少ない時は月一回、多い時は2月3回、大体6日間~10日間の泊だった。

当時、息子が高校野球をやっており遠征も頻繁にあり、私にはとうとう、体力の限界が来て、倒れてしまった。

救急車に運ばれ、救急隊員に家族と聞かれる時、私には未成年の息子と海外にいる夫、何が、処置を行う場合、家族のサインを貰えないのは現実となった。造影検査の時も私だけのサインで行った。

時が過ぎ、今になって息子が大学の理工学部に行く為の受験勉強に励んでおり、今年の神奈川高校野球大会で息子の高校は7年ぶりに学校歴史を変える勝利に勝ち取ったことも、横浜スタジアムで息子の応援をする時も、胸がいっぱいになった。

主人も沢山のことを経験し、中国業務をやる上でのリスクも身に染みるほど、分かったようだ。中国人、日本人というよりもみんな、個々とした考えを持つ独立したモノで、ズレを生じるのが当たり前、しっかりと向き合えすれば、そのずれが埋めるはず。埋められなかったズレが互いに共存させる努力をし、理解し、良い方向に持っていくことが必要だ。

国際結婚は毎日、違う国の方と一緒に生活を共にしている故、ぶつかるのは当たり前、ただ、その不一致をお互いに理解し、相手の考えを己に置き換えてみて私だったらどうなの?と考えることが必要だと思う。何も言わないのも愛情ではない、言い過ぎるのも愛情ではない。

人間が生身のモノなのでできることなら互いに傷つけないのは一番だ。毎日一緒にワインで乾杯する日を・・・・・・・。