私も主人も良く仕事で海外へ行く為、決まった旅行代理店から航空券を購入する。中国の方が経営している旅行代理店である。
いつも手配してくれる方が、頑張り屋の中国人女性で私達が姉妹のように付き合っている。
この二三カ月、中日間の関係が良くなく、行き来していた旅行客も大幅に減り、航空便も大幅に減ることとなった故、航空券が思うように取れなくなった。今までのように毎日飛んでいた便が不安定になり、其の日に何便が稼働するのが把握できなくなった故、今までは<何日から何泊で上海へ行くからチケットを取って下さい>とお願いしたが、最近は<何日から上海へ行く予定があるが、チケットを取れる?>とお願いする時が多い。チケットが取れなくなった場合若しくは席が落ちた場合、海外での御客様との打合せ予定が立てられないこともあり、また、私がチケットを取ってくれる方へ些細な想いやりのつもりでもあった。ちょっとした時間のズレで席が落ちてしまった時もあり、其の時相手の落ち込んだ様子が電話口から伝ってくるからだ。
しかし、今日はいつもチケットを取ってくれる女の子から<何故、取って下さいと言わないの?取れる?と聞くの?私はいつも取っているではないの?>と、ちょっと怒りめいた言葉がかえって来た時、はっと我に返った。
私が知らないうちに相手に不快な思いをさせたと気付いた。いつも電話で話している相手でも、姉妹のように付き合っている相手でも、ちょっとした言葉のずれが相手に不快な思いをさせたり、相手のプライドを傷つけたりするということが改めて気付かせてくれた。こっちが気配りのつもりでも、相手にとってはそうではない。自分が信用されていないのではないかという思いにさせてしまった。
私が24年間日本に居て考えはもう、中国人の考えではないことに思えた瞬間でもあった。