猫わんログ

猫わん
霊長類ヒト科ヒト♂
生息地:河川敷や湿地、路地などを好む。
雑食性

国土

2009年01月28日 17時55分49秒 | Weblog
先日、1通の封書が届いた。差出人は見覚えのない会社名。
開封すると、A4サイズの書類がどっさり出てきた。
その旨を理解するのに、ボクは難読な書面を何度も読み返し、さらに兄とメールのやりとりを数回と、母方の叔父に電話をかけなくてはならなかった。

概要は、こうだ。
◎岐阜県某所において国道の歩道設置事業を順次推進している。
(推進したらええがな。ぜんぜん知らない地名だし、たぶん行ったこともない)
◎当該地区は小学校の通学路となっており児童が安全に通学出来るよう本事業が計画された。
(そりゃ早よ作らなあかんがな)
◎ついては土地所有者および物件所有者の方々のご理解とご協力を云々…。
(ん? なんで…?)
そして、次の項目を見たとき、ボクは天を仰いだ。
◎遺産分割協議書…

ついに来たか、と思った。

これはボクの妄想という人もいるがボクには確信があった。
昭和33年8月、ボクは岐阜市民病院で産み落とされたことになっている。
もちろん、それはたぶん事実なのだが
そのとき新生児室において赤ん坊の取り違えが起きていて
ボクの本当の両親は、
どこかの大金持ちの資産家の大富豪なのだ。
今にアパートの前に高級リムジンが横付けされて
「おぼっちゃま、お迎えにあがりました」
と、上品な執事が後部席のドアを開けて微笑む。
そんな日が来るに違いない…と。

そうか、ついに、その日が……

はい、そうです。もちろん、来ませんでした

つまり、こういうことらしい。
今回の歩道設置にともなう国道沿いの土地の一部を
ボクの遠い遠い親戚の先祖が、
遠い遠い昔に所有していたらしい記録がちょっぴり残っていて、
その土地は登記簿に記載された人間の確認を取れないまま
誰かが誰かに売ったり(なぜそんなことが出来たのか謎だが)
そんなことを繰り返すうちに誰の土地だか分からなくなっていて
ちょっとでも関係ありそうな人間の子孫らしきボクにも
相続権やら何やらを放棄しますと書類を書いて欲しいと、
そういうことでした。
あーややこしい。

なるほど、そういうことか! とスッキリ納得できるわけがない。
何か胡散臭いぞと感じた方もいらっしゃるでしょう。
ボクも、そう思いました。
それで差出人に連絡をとる前に、用地を有する役所に電話をしてみたところ
確かに、そういう事業を計画しており、差出人に記された会社に調査を委託しているとのこと。
兄や親類にも連絡して協議した結果
どうやら新手の詐欺でもなさそうだということで
後日、改めて送られてきた書類に必要事項を書き込み返送しました。

どんな場所か分からないけど
これで立派な歩道が出来て
子供らも安全に通学できるようになることでしょう。

それにしても、
日本の国土って、びっしりくまなく管理されていて
誰の所有とか、国や都道府県や自治体の土地とか、
ぜんぶ決まっていると思っていたけど
国道沿いの、しかも小学校の通学路になっているような場所でも
なんだか分からない地面があるんだなと、知らされた出来事でした。



やれやれ…
高級リムジンがボクを迎えにくるのは
もうちょっと先になりそうです。
。。。。。。。。。。。。。。

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