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福知山線列車脱線事故原因は?

2005-05-01 | Weblog
15年前、米で酷似事故 組織的な要因指摘

 死者106人と国内列車事故で戦後四番目の惨事となった尼崎JR脱線事故と酷似した列車脱線事故が、米国で起きていたことが29日、分かった。ダイヤに遅れた列車が、猛スピードで右カーブに進入。事故後の各車両の状況も似ており、今回の事故原因究明や再発防止策を考える参考事例といえそうだ。

 事故は1990年12月12日午前8時20分すぎ、米・ボストン郊外のバックベイ駅手前で発生した。通勤客を乗せた列車「アムトラック66」が地下ホームに差し掛かる右カーブで脱線。隣のホームに停車していた列車「MBTA905」の最後尾の機関車をなぎ倒し、約120メートル暴走した。

 アムトラックは全12両のうち八両が脱線。特に、先頭から四両目までの車両は尼崎の事故と同様、連結部分が外れてジグザグ状態で転覆した。車両から漏れた燃料で火災も起き、奇跡的に死者こそ出なかったものの、両列車の乗客約1,100人のうち600人以上が重軽傷。

 事故原因の調査は、大統領直属の第三者機関、国家運輸安全委員会(NTSB)が担当。調査の結果、アムトラックは訓練中の研修機関士が運転し、制限速度時速48キロの2倍以上にあたる同122キロで右カーブに突っ込んだことが分かった。約6分の遅れを取り戻そうと、猛スピードを出していたという。

 最終報告書でNTSBは、事故の直接的な原因を「カーブ進入の減速操作が遅れたこと」と断定。さらに、機関士の訓練プログラムが不適切▽制限速度の表示しかなくカーブの減速について適切な警告設備が未設置―なども重大な要因と位置付けた。

 尼崎の事故でも1分半の遅れがあり、右カーブに時速百キロを超えるスピードで進入。脱線直前の速度は108キロだったとされるが、70キロの制限速度を示す表示以外に、減速を促す警告設備などはなかった。(旧式のATSを装備していたが6月に新ATS装置を導入予定との談話があったが装着していれば事故は回避できていたでは、犠牲者はうかばれない。)

 米国の事故は、滋賀・信楽高原鉄道事故を契機に発足した「鉄道安全推進会議(TASK)」編の「鉄道事故の再発防止を求めて」でも紹介。信楽事故で遺族側代理人だったTASK事務局長の佐藤健宗弁護士は「重大事故はいずれも複数の要因が重なって起きる。ヒューマンエラーや技術だけでなく、(原因解明には)組織内の問題点など幅広い視野が必要」としている。


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1 コメント

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JR事故に想う (磯の数太郎)
2005-05-07 16:16:21
信楽鉄道では知人が犠牲になりましたし、今回の尼崎事故では、友人の教え子の両親が犠牲になりました。

犠牲になられた方々のご不幸に言葉もありませんが、今を生かされていることを幸運と思う様にしたいと思う今日この頃です。 合掌
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