カーボンクランクに戻して気が付いた。ギア板が振れているのだ。Duraではこんなことはなかった。
BBはオクタリンク。つまりこのクランクはBB軸に差し込んでボルト止めされている。それを見て、なるほどと思い付いた。以下は自分がクランクを設計した場合の一方的な見解だが、当たらずとも遠からずだと思う。
すなわち、なぜメーカーはBB軸一体のクランクを作るのか
・部品点数を減らす
・一体化で強度アップ
というのは直に分かるが、ギア板の振れ精度を忘れていた。
一体型にすれば、機械加工で±0.05mm以下、つまり50ミクロン以下の振れで抑えられる(恐らく±0.02mm位が図面指定だろう)。
ところが、BBが別になっていると、締め付け部での当たり面の精度が全てになるので、昔のウス型なら楔形なので、自動調心されて芯円度も高く出来るので、自ずとBB軸とギア板アタリ面の直角度も高精度が期待できる。これに対して、オクタリンクでは精度が出しにくい。
シマノが打った改善策が昨今の一体型クランクだった。これなら軸が一体なので芯円度、直角度を出すのは容易い。
カンパも同様。ウルトラトルクは結合部が楔状になっているので軸の芯円度を出しやすい。あのギザギザが組み合わさる部分が難しそうに見えるが、軸は左右から締め込むので、機械設計的には難しくない。
シマノに右に倣えで、カンパ以外の各メーカーはBB軸一体のものを出してきている。そういう意味では、シマノに倣わなかったカンパは独自色を貫いていて偉い。量産化では苦労しただろうな。
クランクも替えねばならぬか@b-Stream
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