土曜日 レース前日
ノリクラへ向かうKensukeさんの車の外は、雨。高速を走る。水膜で前が見えない。
11時に迎えに来てもらって、機材を積み込みノリクラへ。時より激しく降る。松本ICを降りても変わらず。
出発前の天気予報は、夜中まで雨。その後は曇りと告げていた。果たして、この雨は上がるのか。
自慢の晴れオトコも少々不安になる。しかし、乗鞍観光センターに着いて、少し勇気が出た。
午後3時過ぎ、雨が小降りになってきたのだ。美ヶ原HCのように中止になっては、たまらない。
じたばたせず、宿でのんびりと過ごす。乗鞍の温泉湯が心地いい。ああ、この匂いだ。
あまりに宿の夕食が美味しかったので、三杯もご飯をおかわりしてしまった。この2週間、
かなり厳しい減量を重ねてきたが、ノリクラに着いてホッとしたのか、緩んでしまった。
レースを前に反省。
日曜日 レース当日
4時に起きる。温泉へ朝風呂に。あ~、気持ちいい。外は暗いが、雨の音がしない。
風呂上りに外へ出てみると、雲の間から星が見える。運がいい。
辺りが明るくなると、雲間の青色が薄く見える空模様。降っていないだけ有り難い。
自分のスタート時間、7:54まではたっぷり時間がある。
まずは腹ごしらえ。買っておいた、ヨーグルト、どら焼きやパン類のカロリー源、そしてVAAM。
軽量化を済ませてローラーを踏む。軽く、少しずつ、少しずつ上げて、血液を体の隅々まで回す。
脚が軽くなってくる。回転数が上がる。最後は心拍175bpmまで2回上げて終了。
決戦用のホイールに履き替えて、いざスタート待機所へ。
スタートはもうすぐ
目標タイムは1時間10分を切ること。そして、テーマは 『己に克つ!』
先月試走して、作戦を考えた。
走ってみて、序盤の勾配が緩い区間のタイムが悪かった。それが全体のタイムを悪くしていた。
なので、レースでは序盤から飛ばすことにした。その後抜かれるだろうから、あとは先行者をアシストにして、付いていく。
もちろん過去の過ち、序盤に上げすぎて乳酸で脚が動かなくなるという愚は避けたい。
だから入念にアップして、エンジンに一度火を入れておいた。
スタート前までに体が冷えないように、ベストを着て待機する。
そして、スタート。
前から5列目ぐらいに位置取っていたが、スタートの合図と共に前へ前へ上がる。
周囲はややスロースタートだ。
心拍の上がりを意識しつつ、ガンガン抜いて先頭集団に到着し、最初の左大曲へ。この時点で前は20人くらい。そのまま前に出ると先頭へ。しかし誰も抜いてこない。心拍はキツくない。そのままずっと先頭を引き、前のクラスを抜きまくる。
行けるところまで行こうと腹をくくり、とにかく踏み続ける。やや重めのギアを選んで、速度が落ちないように気をつける。勾配が増してきた頃に、ようやく4台、抜いていった。
と、GARMINを見ると、画面がオフ。最近同じトラブルを繰り返している。電源を入れるが、後にまたオフ。
ケイデンスや速度が分からぬままに上るのは不安だ。抜いているからといい気になっていると、実は大した速度で走っていないということにも成りかねない。
前を塞がれてスピードを落とさざるを得ず、無用の体力消耗を余儀なくされてイライラすることが度重なった。
抜いていく際は、道路の最右端を行くのだが、そこを塞ぐ様にノロノロ走る人のなんと多いことか。
「右、行きます!」「抜きます!」「空けて下さい!」「遅い人は左走って下さい!」
何度大声で叫んだことか。そういうマナーを知らない人たちのために、主催者側は出走待機の時に、
道路の最右端は空けるように、念入りに説明すべきだ。おかげで翌朝起きたら、声が枯れていた。
ギアは34x19あたりを多用。一番急なところで23に入れたが、それも僅か。タイムを狙うなら12-23の
スプロケットより大きいものは使えない。あるいはフロントを大きくして、ギア比のつながりを良くするという
手段も考えられる。
ノリクラではボトルは付けない。だからボトルゲージもいらない。軽量化。出走前と出走後に十分摂る。
1時間ほどのレースだから、暑くならなければ私の場合、問題ない。用心のために100mlだけ携行する。
時折リフレッシュのために数回ダンシングを混ぜる以外は、ずっとシッティングで上る。ハンドル上部を持って腕、体、車体の三角形が壊れないように意識する。踏み込む脚側に身体を被せる座ってのダンシング。
森林限界を超えると、ゴールが右上に一度見える。ここからが最後のがんばりどころ。空気が薄くなっていくので、ピッチが上がらなくなるのだ。「あと4km」「あと3km」と看板が現れる。その間の長いこと。
軽い酸欠になってきた。こんなことは山登りをしている時でも無かった。ひとり後のクラスの人が抜いていく。
これに食らい付く。ペースメーカーになって引っ張ってもらう。あれほど辛かったのに、付いていける。
シフトするタイミングが重なっている。前だって辛いのだ。ああ、ゴールが見えてきた。
続々とゴールする参加者たち
ゴール後の待避所
北アルプスも見えてきた
手元の時計でしかタイムは分からないが、おそらく1時間11分台だろう。
目標の1時間10分は切れなかったようだ。残念。
でも、集中して走れた。力は出し切った。
体重を落として最軽量で臨んだ。自転車もいま出来る最軽量を持ち込んだ。やることはやった。
お楽しみは来年だ。爽快感が、山の風と共に吹きぬける。
公式結果は後日発表される。それを待とう。
追記 2008.9.2
公式結果 1時間11分22秒 男子E17位(完走886人)/総合197位
男子E(41~50歳)で20位以内というのが目安にしていた順位なので、まずはメデタシ。
目指す男子F(51~60歳)でこのタイムだと8位。3年後の入賞が見えてきた。
ノリクラは終わった。夏も終わった。でも、ここも、ひとつの通過点。
己に克った@b-Stream
とても素晴らしいタイムですね。
達成感あふれるレポ、ありがとうございました。
やっぱり、乗鞍って 富士みたいに渋滞するんですね。
一度は、走ってみたい・・・乗鞍HC
来年こそは!!一緒に頑張りましょう
お疲れ様でした。やっぱりすごいです。有限実行なんですもの。
音速目指してミーもがんばります。
週末は裏磐梯なのです。
タイム的には問題ないので、エイジ入賞したいならは別ですが
読んでて走りにくそうだったので
来年に向けての弾みになりました。
気持ちいいですよお。見上げた空に一本の道。あれがゴールだ。
来年は「当てねば」。
今週末の裏磐梯、がんばってきてください。こんどこそ!
それもひとつの方法でしょう。途中で随分引っかかってタイムロスした気がしました。
今年の富士HCを走って思いましたが、申告タイム順になっていて、スタートもゴールも渋滞が無く大変走りやすかったです。
ノリクラも同様な方法がとれると、もっと走りやすくなると思います。
チャンピオンクラスは50歳を記念して一度だけエントリーするつもりです。
そして51歳でエイジ入賞を目指します。
あれが無ければ後10~20秒縮められたかも?
来年は家主殿を見習い、もうちょっとカラダ絞って参戦します。
例のハンドルちょん切りで参加してたのですね。
ゴール地点で見せてもらえばよかった・・・。
併走時はまったく気がつきませんでした。
あのハンドル付けていると、声掛けられます。
思ったよりもインパクトがあります。
なんでみんなやらないのかなあ。
今年よりも来年、ですよね。頑張りましょう!