池袋~新潟線
池袋駅東口18時00分発
仕事が終わって駆け付けた池袋駅東口。西武高速バス池袋チケットセンターで新潟までの乗車券を購入してバスを待ちました。乗車する18時00分発の担当は西武バス。何が来るかな♪…減りつつある「富士重1Sスぺースウィング」かしら…「西工SDスペースウィング」もある…「Jバスガーラ」もあるし…西武には1台しかいない「スペースアローA」かもしれない。車種が多いと待つ楽しみも溢れます。
時間になり、やってきたのは日産ディーゼルの富士重1Sスペースウィング!!私の中では池袋~新潟線の王道に当たったという感じです。眺望の良いスーパーハイデッカーで万代シテイバスセンターまでの5時間20分を思う存分満喫しよう思います。
当日買いした割には運良く私の座席は一番前。20人以上の乗客を乗せて18時00分に池袋駅東口を発車、西武新宿線と並走します。さっそく車内放送があり、普段はワンマン運行だが、本日は研修のためにツーマンで運行との事。運転手さんはベテランさんと若手さんの二人乗務で、指導役としてベテランさんが添乗されているようでした。高速バスには何度も乗車していますが、こういうシーンに当たったのは初めてです。
18時50分、練馬インターから関越自動車道に入りました。電光掲示板に「横風注意」の文字が表示されています。車高の高いスーパーハイデッカーなのでこういう時は大変でしょうが、丁寧なハンドル捌きで車内の乗客達は快適そのものです。グッスリと睡眠タイムに入っている乗客も少なくはありません。
1回目の休憩地である上里SAに到着した時には空は真っ暗でした。買い物には行かず、撮影だけして車内に戻ります。
車内は4列シートですが、快適さには定評のある西武の長距離高速バスらしく肘掛は各座席にあり、シートピッチも広く、フットレスト、レッグレスト装備の余裕の造りで窮屈さがありません。上里SA発車時の運転手さんの会話から乗客数が24名とわかったのですが、たとえ満席でもそんなに息苦しさは感じなかった事でしょう。
さて、今回は仕事が終わってからの乗車なので仕方なく池袋駅18時00分の便を選びました。私は東京に住んでいるので、この時間に東京発の高速バスに乗車する機会はほとんどありません。高速バスは一般的に朝は『地方から東京』、夕方~夜にかけては『東京から地方』への需要が多いです。なので東京から行動しやすい時間帯のバスばっかり乗ってしまうと、その路線の役割、人の流れなど、本質の部分を味わう場面が少なくなってしまいます。乗客が多く、撮影もしにくいのですが、あえてこの時間のバスに乗車する事も大切だと思いました。
20時45分、関越トンネルに入りました。約10分かけて長いトンネルを抜け新潟県に入ると路肩には残雪がドッサリ。バスは湯沢BSに向かいますが、湯沢BSは料金所の脇にあるために一旦本線から降りなければなりません。若手の運転手さんが本線上から減速気味に減速車線に入ろうとしたら、指導役のベテランさんから「減速はまだ早い」という言葉が聞こえて来ました。確かに本線上から減速を始められたら後続車は驚いてしまう。場所によっては減速車線が短い所もありますし、なにしろ重量のある大型バスですから乗り心地と天秤にかけるシーンもあるかもしれません。私のような素人ドライバーですと、何が何でも減速するのが安全と思ってしまいますが、さすが2種免を持っているプロの方は違う。こういう教育の伝承がしっかりとされている西武バスに安心感をおぼえました。乗合免許を持つというのはこういう事なんですね。
湯沢BSでは1人が降りました。ドアが開いた瞬間にヒヤッとした空気が車内に入ります。関越トンネルを抜けた所では気温2℃の表示が見えました。東京の今日の最高気温が23℃でしたので20℃以上も差がある事になります。そりゃあ寒い訳です。続いて六日町BSで4人降車。だんだんと車内が空いて行きます。
21時43分、越後川口SAで2回目の休憩です。
こしひかりドーナツとコーヒーでホッと一息。
その後、小千谷で1人、長岡北で6人、三条・燕で1人、巻・潟東で4人、鳥原で2人と、各BSで乗客を降ろして行きます。
新潟駅前で4人降車すると、車内はとうとう私1人になりました。23時23分、終点の万代シテイバスセンターに到着。JRバス東北のWEライナー号と並びます。バスを降りるとき、運転手さんお二人から「ありがとうございました」の言葉を頂き、バスセンターの降車ホームに降り立ちました。いえいえ、こちらこそありがとうございました。頑張って下さい。今晩の宿である「万代シルバーホテル」に向けて歩きながら、路線バスを運転する事は私が思っている以上に大変なんだろうな…と考えていました。
<撮影2011年4月>