バスターミナルなブログ

全国のバスターミナルやバス旅の紹介(※ブログ内のデータは原則として撮影時のものです)

築地中央市場

2018年09月07日 | 関東


東京都中央区にある、築地中央市場です。

新橋駅前~築地中央市場間を結ぶ都営バスの市01系統が発着します。



東京都が開設する中央卸売市場 築地市場は、各地からの海産物や青果が集められ、仲卸業者や売買参加者を通じて最終的に消費者へと届けられる生鮮食料品の流通拠点となる場所です。近年は日本文化に興味を持つインバウンドの方々の観光スポットとしても注目されています。



築地市場の全体図。

築地中央市場の停留所は、市場の中に設けられています。そのためにバスは乗客を乗せたまま市場内を走行します。



バスの走行経路を上記画像で説明すると、バスは正門から市場内に入り、魚がし横丁の横で転回と降車扱いを行い、バス停と書かれた箇所で乗車を行った後、再び正門から市場を出ていきます。



実際にバスの動きを見てみましょう。

都営バスが市場内に入りました。



そろりそろりと慎重に進むバス。



バスの降車場に到着。

ここで降車扱いを行います。



朝の築地は、ターレーやフォークリフトがせわしなく活動していました。



降車場を別角度から。



場内は、とにかく空いているスペースが少ないという印象です。



降車専用のバスポール。

続いて、乗車場所の紹介です。



ダンボール箱やパレットがひしめく乗車場。



この乗車場一つ見ても、築地の狭さを物語っているような気がします。



場内の混雑によりバスの入場が困難な場合は、ここにバスが来ない旨の案内がされていました。



築地中央市場のバスポール。



2018年9月現在の時刻表。



卸売市場という性格から、市場の休場日はバスの発着がないのが市01系統の特徴です。



バスが来ました。発車を待つ新橋駅前行き。

白いビニール袋(中身は購入した海産物)をいくつも抱えた乗客らが乗車して行きました。



バスが築地中央市場を発車しました。



5分と同じ景色がない朝の築地市場。

人も物も、バタバタと目まぐるしく変化しています。



インバウンドの方々も多く見かけました。



物販店や飲食店など、人気のお店には長蛇の列。



場内には、喫茶や本屋なんて店舗もあります。

「築地市場の歴史がわかる本ありますか?」「それならば、これがいいよ」

築地の文化を調べたくなり、私も本屋さんで1冊購入してきました。



締めはお寿司。贅沢な朝ごはんでした♪

・・・最後に、ご存じの方も多いでしょうが、築地市場は2018年10月6日を持って営業を終了し、10月11日からは豊洲市場に移転します。築地中央市場の停留所は廃止。市01系統は新たに豊洲市場に乗り入れる事になりました。

築地市場は、関東大震災後の1923年に「市設臨時東京魚市場」として開場。戦時中の停滞期もあったものの、戦後の高度経済成長、好景気、人口増大により、取扱量も右肩上がりに増えていきます。当時の築地市場における物流の主役は鉄道貨物でしたが、車社会の到来により、その役目はトラックへと変わりました。これ以上、築地で捌くのは困難。そこで市場の移転が計画されます。当初は築地市場や神田市場(秋葉原)等が、新たに埋め立てられた大井ふ頭にそろって移転という筋書きでしたが、野鳥の飛来地になっていた大井ふ頭に野鳥公園を造る事になり、結果として築地市場は移転に含まれず、神田市場等が移転して今の大田市場になりました。

移転が出来ないのならば築地市場を再整備という計画もありました。しかし、整備中の仮市場として汐留貨物ターミナル跡地を使う計画が進行できず、こちらもご破算となります。狭く老朽化の進む築地市場。再び移転という方向性が定まり、今回の豊洲市場移転へと繋がりました。



私は、築地中央市場でバスを降りた時の、プーンと漂う魚の匂いを印象強く覚えています。場外には何度もお世話になっていますが、場内にこんな世界が広がっていたなんて、全く知りませんでした。東京の台所、インバウンドの人気スポット、知らなかった東京を五感で感じた朝の築地中央市場でした。



<撮影2018年9月>

参考文献:築地市場 朝日新聞出版 著者 福地享子+築地魚市場銀鱗会

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