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熟年オジサンの映画・観劇・読書の感想です。タイトルは『イヴの総て』のミュージカル化『アプローズ』の中の挿入歌です。

バブルへGO! タイムマシンはドラム式

2007-02-21 | 映画
今の世の中、好景気という噂だが、一般庶民には全く実感できない。なんだか誰かに騙されているような気さえする。
1990年3月の大蔵省による「不動産関連融資の総量規制」の発表、不良債権の大量発生、バブル崩壊、不良債権処理に惜しげもなくつぎ込まれた税金、800兆円という莫大な借金を抱え込んだ瀕死の経済、、、、。
悪夢のドミノ倒しによる日本経済を救うべく、1990年へタイムスリップして、バブル崩壊のきっかけとなった「融資規制」を阻止して、現在の苦境の源を断つという一見壮大で途轍もないアイデアの映画である。
タイムスリップ物には 必ずタイム・パラドックスという矛盾が生じるものであり、ツッコミどころは色々あるが、バブルに浮かれたついこの間の東京、特に六本木のディスコやタクシー乗車風景などが、面白可笑しく再現されていて笑ってしまう。

この映画はラストの落ちの着け方をどう観るかで、評価が分かれるとところだが、娯楽コメディにしても、これでは余りにお粗末なエンディングである。ここにもうひとヒネリあれば、一級コメディに化けていたかもしれない。
また、少子化・企業倒産・大量失業・年金制度破綻・貧富の差拡大など、不安に感じている身近な問題点が裏づけされていれば、能天気に笑ってばかりはいられない現実味が出て、批評性を持った社会映画にも化ける可能性があった。
おバカなコメディではあったが、ホイチョイ・プロらしい退屈しない娯楽映画として、かつてバブリーな気分を満喫した人にも、蚊帳の外にいた人にも楽しめる”バック・トゥ・ザ・フューチャー”式の近未来コメディではある。


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2 コメント

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はじめまして! (井上)
2007-02-21 13:16:55
ところで、最後にひとひねりあるような映画ってたとえば何ですか? 気になってしまって。。。
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それが分かれば。。。 (butler)
2007-02-21 15:31:22
>井上さん、

・・・今頃はシナリオライターやってますが。(笑)

案1)総理大臣を歴代のソックリさんにする。
案2)大手銀行が外国銀行に合併されている。
案3)日本が破産して、どこかの属国になっている。

これではエンディング暗すぎてコメディにならないか。

レインボーブリッジじゃつまらないから、
案4)ドラム式洗濯機利用の旅行代理店が繁盛している。
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