口呼吸研究所 E&E

    口呼吸/口唇圧/いびきのメカニズム探究

口閉じテープ&横向き寝

2007-05-24 15:31:07 | 健康・病気

 口閉じテープはそれほど大きな違和感無く口呼吸を防止できるように思えます。ただし多少の気道狭窄抑制効果が期待できるものの、舌根沈下の抑制とまでは行きません。

 他方、従来から言われてきたように横向き寝の場合は口輪筋が弛緩しても重力の関係から舌根が喉を塞ぐのを回避でき(左右どちらかに逸れます)、この結果いびきを軽減してくれますが口呼吸になり易いという欠点も有します。

 したがって口閉じテープをして横向き寝を実行すれば口呼吸もいびきも両方解決してくれるのではと期待してしまいます。

 確信を持てないのは、一部の歯科医の先生や整体治療の領域においては横向き寝の弊害をかなり問題視しておられるのが少し気になるからです。


口輪筋力といびき

2007-05-22 12:02:57 | 健康・病気

 いびきの原因を私流に2つに分けると口輪筋力に関わるものとそれ以外のものになります。後者には肥満による気道狭窄とか扁桃腺肥大等が相当します。

 この研究所では専ら口輪筋の挙動を解明してまいりました。そして結論と致しまして唇の内側を歯茎に密着した状態にしない限りこの際の口輪筋の緊張と連動して起こる舌や軟口蓋の緊張をもたらさないと言うことです。すなわち単に口を閉じただけでは舌や軟口蓋の緊張には繋がらないのです。

 そして正常な人の睡眠中のこのような密着はもちろん意識して行われるはずも無く、弾力に富んだ口輪筋の筋肉がゴムのように自然に唇を歯茎に押し付けているという状態だと考えます。加齢とともにこの弾力は失われ、またある程度の割合で子供の時の身体的原因や習慣からそうなってしまう人も認められるということだと思います。

 この仮説に立てばこの種のいびき対策は見えてくるような気がするのですが、いかがでしょうか。


口腔筋訓練

2007-05-16 11:42:57 | 健康・病気

 脳梗塞等の後遺症で口の開閉が思うように行かず食事の際に支障をきたす状態の人にとって 口腔筋訓練によるリハビリが重要だということは極めてよく理解できますし、その効果も大いに期待できるような気がします。

 しかしいびきや口呼吸の引き金となる口輪筋の老化に対しても同じような訓練効果が期待できるでしょうか。何年もかかって硬くなり伸びてしまった状態の筋肉を多少強くすることはできたとしても、柔らかい弾力のある状態に若返えらせてくれるとはとても思えません。

 睡眠中のような無意識の状態では、柔らかい弾力のある口輪筋によって力をいれなくても自然に唇で歯茎を押すことができるかどうかが重要で、意識下でどれだけの力をかけることができるかという問題ではないと考えるのですが。

 ただし硬くなったり伸びたりしないための予防効果は充分有り得ますし、口周りの予防的美容効果ももちろん期待できると思います。


サージカルマスクの効能 2

2007-05-05 06:50:58 | 健康・病気

 1回当たりの呼吸量は約500ccだそうです。通常のマスクに保持される空気量はせいぜい50cc程度でしょう。したがって温かくて湿度の高い呼気がマスク内に留まっていたとしてもその加湿および保熱効果は10%程度というわけです。

 もちろんこれを無視するわけにはいきませんが、ガーゼマスクを湿らせた「濡れマスク」がより高い効果を発揮することと比較すればその加湿効果は限定的といわざるを得ません。

 しかしマスクの有効性は誰もが認める現実です。私が考える所、サージカルマスクの最大の機能は鼻に対する防寒効果ではないでしょうか。このことを検証すべくもう少し調査を深めてみたいと思います。

 


サージカルマスクの効能

2007-05-03 13:10:52 | 健康・病気

 多くの人がその有効性を実感している風邪予防のマスクの効能についてあらためて考えてみました。

 花粉やインフルエンザのウィルスも捕捉できるということをうたい文句にしているマスクも有りますが、本当にそれらをキャッチできるとしたら圧力損失が大きすぎてとても楽に息ができるとは思えません。

 マスクは埃をキャッチするぐらいで、微細なものを捕らえることを期待すべきではないと思います。マスクの効能の最大のものは冷たくて乾燥した空気を吸い込まないようにすることでしょう。元々鼻には吸入空気の加熱と加湿機能が備わっていますが、冬にはさすがに能力不足になりがちで、このために風邪を引きやすくなるのだと思います。

 しかし量的にはマスクの中に溜め込める熱量や水分はタカが知れているように思われ、したがって蓄熱・保湿機能だけでは説明がつかないように感じるのですが。

 このあたりを次回もう一度考察してみたいと思います。