2007年2月からの約3年間に渡り「口呼吸改善」について種々の角度から専門家の論文や自身の考えをご紹介してまいりましたが、ほぼ議論を尽くせたのではと感じております。
そして以下のように総括いたしました。
口呼吸の原因は、乳児期の授乳状況や子供時代の鼻炎あるいは(習慣的口呼吸が引き金となった)顎や歯の骨格の変形などいろいろな可能性があり一概には言えないのですが、いずれの場合も 結果として、『唇で歯茎を押す力 <口唇圧> がかからない状態』 になっていないかまず疑ってみてください。
この<口唇圧>がかかることで初めて、舌の先を上顎内側の適切な位置に配置させる(これで軟口蓋と舌の間隙が閉じる状態になります)ためのスイッチが入ります。この場合、単に口を閉じることより、あくまでも歯茎に対して唇からの適度な圧力がかかることが重要です。
他方、たとえ <口唇圧> がかかったとしても、飲酒や睡眠薬の服用あるいは高齢化などのせいで 『睡眠中の舌の運動機能が極端に低下した状態』(すなわち上述のスイッチが入っても舌が所定の位置に移動できない状態) になると、舌根沈下に繋がり易くやはり正常な鼻呼吸は難しくなります。
鼻や口の疾患に起因しない通常の口呼吸問題は上記 『二つの状態』 を改善してやれば必ず解決できると、この3年間の調査や議論から確信いたします。
そしてそれぞれに対する私の一番のお奨めは 『イムニタス・マスクの装着』 と 『毎日計10分の舌の体操』 です。
そのような視点でこれまでの記事をご参照いただければ真に幸甚です。