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一日の終わりに

良性のはずだった右胸のしこりが、検査の結果一転悪性の可能性あり。
わたしって乳がん?

抱き枕

2009-08-31 19:24:26 | 退院後
退院したすぐこそぐっすりと眠れていたが、
涼しくなったのに、眠りが浅い。
寝返りのたびに目が覚める。

もともと、股関節と腰が丈夫ではないので、
仰向きに寝ることはなかった。
左に向くときは、右の肘が向こう側につくくらいに左を向く。
右を向くときはほとんど俯せ状態。
顔だけが左を向いていて、体全体は下を向いている。

手術の後は、当然ながらこれができなくなった。

左を向くと、腕が腋の傷を押さえて、ちょっといやな感覚。
手術をした右側を向くのは、全然できなかった。

そこで登場したのが、抱き枕。
入院の時に持っていこうと思っていたのだが、荷物が多くて断念した枕だ。

左を向くときに、右腕で枕を抱えるようにする。
そうすると、腋への圧迫が少なくて、これなら大丈夫という感じ。

右を向くのは、最初のころは無理だったので、
右腋の下に枕をおいて、腕を少し高くしていた。
体が左に傾く感じ。
これでも、仰向けで寝ることと比べると、とても良かった。

だけど、だんだん腰に負担がかかってきて、朝起きると痛い。
傷の腫れも引き、押さえたときの痛みも落ち着いてきたので、
体の右側に枕を沿わせる感じで置くようにしてみた。
隙間が空かないように、枕と体をぴったりとくっつけると、
ちょうど体の側面のみで真横になっている状態になる。
体が後ろに傾くならいいけど、前に傾くと胸が圧迫されてしまう。
なので、そうならないように体にぴったりと。

枕を支えに、横を向けるようになったので、
退院当初に比べると、寝るのは格段に楽になった。
だけどまだまだ枕が頼り。
寝返りを打つたびに枕を抱えて、右に左にと移動させる。
半分無意識だが、でもなんとなく意識はある。
だから、涼しくなっても少し寝不足。

早く、うつぶせ寝ができるようにまでになりたい。

かゆみ・むくみ・しびれ

2009-08-29 14:04:14 | 退院後
手術直後から、腕の付け根と背中の境目がかゆい。
先生に言うと、絆創膏にかぶれたのだろうと言われた。
その後ずっとかゆい。

しびれがあるので、掻いてもかゆみがおさまらない。
中途半端なかゆさ。
強く掻くと、皮がむけそうでこわい。
皮膚表面ではなく、奥の方がかゆい気がする。
細い針で、奥の方まで突きたい気分。


春からのダイエット、その後のめまい、ガン告知による心的疲労で、
体重減少。
がんばった成果のみの体重減少なら、
それを維持したいくらいの好ましい重さ。
入院中は、健康的な病院食でそれを維持。
が、退院してから急激に体重が戻る。
好きなだけ食べたり飲んだりしたからかなあ。
サンダルが足にくいこむ。
あれ。足がむくんでるのかも。

その後、食事に気をつけてると徐々に体重は減ってきた。
心なしか、足の甲がすっきりしてきたみたいだ。


しびれは、全然よくなる気配がない。
腕の付け根の背中側。
センチネルリンパ節生検の痕あたり。
胸全体と乳首乳輪。
でも、腕を動かすのに何ら問題はない。

胸全体の腫れは、少しずつ引いてきている。
でもまだ左胸より張りがあるので、若いころみたいだったり。

さっき、かゆみがどうしても耐えられず、薬を塗った。
ブラの端っこがあたるのがよくないのかも。
かゆい理由がわからないので、いらいらする。
冷やしたからか薬のおかげか、少しましになる。
白桃のいい香りのする紅茶を飲んでたら、
気にならない程度までに治まった。

少しずつ日常に

2009-08-27 22:53:50 | 退院後
今日は、久々のフルートのレッスンの日。
お盆はレッスンがお休みだったから、
自分の都合で休んだのは、実質1回だけ。

開口一番、「大丈夫ですか?」と。
レッスンを休む前より元気そうに見えたらしい。

「手術前は気持ちが落ち込んでたけど、
次に病院に行くまでは、何も気にすることがないから元気です」と答える。

「昨日、彼女と話してたんですよ。
明日来なかったらどうしよう…、と」と。

今日のレッスンにわたしが休んだら、
ガンの進行が進んでいた、
退院できていない…というイメージでもあったのだろうか。

「今日、ソファに座っているのを見て、ホッとしました」とも。

レッスンだけのつながりの人にも、すっかり心配をかけてしまった。
けど、こうして、今日わたしが来る日だと覚えていて、
気にしてくれていたのだと思うと、やさしい人だなと思う。

夜、母から電話がかかる。
昨日、母の買い物につきあったあと、
「痛み止めを飲み忘れて、傷が痛いから帰る」と、
用事が済んだら、すぐに帰った。
その後の、痛みを心配してのことだ。

普段、うまく母とコミュニケーションがとれない。
心の奥で思う気持ちと、直接やりとりするときの気持ちが食い違う。
母を前にすると、イライラし、とがった口調になる。
今日の母の電話には、つとめて穏やかに対応した。

そうそう。
耳鼻科にも行った。
めまいはもう、ほとんど見られないらしい。
前回と同じ薬をもらって帰る。
めまいに効くのではなく、
めまいが起こらないように血流をよくするための薬、らしい。
ここは女医さん。
医者らしく、変に感情に流されない対応が、
わたしの気持ちにはやさしく感じる。

上向きベクトル

2009-08-26 18:58:54 | 退院後
夕べ、ボランティア関係の人にメールを送った後、
彼女から、別の内容のグループメールが届いた。
送信時間から、わたしのメールを読んだだろうと思う。
こうして、手術のことを知る人がまたひとり増えた。

「あれはウソだったピョ~ン」と
ドッキリの看板が現れて、乳がんが無かったことになる。
手術のことを知る人が一人増えるごとに、
そういう可能性が無くなっていくんだと思うと、泣けてきた。
現実なのに。ドッキリなわけないのに。

夜、なかなか寝付けなかった。そして、朝早くに目覚めた。

彼女からの返信が届いていた。
キリリとした、とてもいいものだった。
このままだとダメ。気持ちを切り替えるきっかけを見つけなきゃ。
そう思った。

そして、昨日友から聞いた言葉を思い出した。
「まじめに考えすぎずに、天然でいなさいと言われた」
友が悩みの解決を求めたときに、相談相手から言われた言葉だった。

そうだよなー。
わたしにも似たところがあるよなー。
考えすぎて、悪いことばかり思ってしまうよなー。

とりあえず、乳がんだけでなく、
いろんなことに対して、こだわらないことにしようと決めた。

細く長く、ときどき切れながらつながっている友人に、
朝、今回のことをメールした。
父の初盆の時にメールをくれたのに、何の反応もしていなかったから。
返ってきたメールには、
「気が重い」「しんどい」とある。

そうだよな。いきなりだからなあ。
だけど、友人の気持ちはわたしが引き受けることではない。
申し訳ないが、自分でがんばってもらおう。

体は元気だけど、まだ心はときどき下を向いちゃうんだよ。
こんどお茶しようね。
そう返しておいた。

意識して右上向いた矢印をイメージしてれば、
そのうち無意識に視線も上を向くはず。
焦らなくていい。まだ1週間しか経ってないんだから。

言いたくないのに

2009-08-25 23:08:53 | 退院後
乳がんのことを言うなら、個人的に親しい人だけにしたかった。
わたしの気持ちをわかってくれる人にだけ、伝えたかった。
だけど、言わないで済ませることができにくくなってきた。
本当は言いたくないけど、メールで伝えた。

相手は、わたしの関わるボランティアで、
派遣のコーディネイトをしている人だ。
今まで、検査や入院がいつあるかがわからず、
「たぶん応じられる」とか、「○日くらいにははっきり返事ができる」などと、
曖昧な答えしかできず、心苦しかった。

派遣の要請には、
「都合がつかない」と返事をすることで、なんとかやり過ごせると思っていたし、
少々無理があっても、それで通そうと思っていた。

だけど、これから秋の予定が詰まってきた。
それを、なんとか適当な返事で逃れるのは難しい。
わたしの乳がんと前後して彼女の身内にアクシデントが重なっていたが、
できうる限りの無理をして、サークルの仕事にも力を貸してくれている。
それを横目で見ながら、知らないふりをし通すことができなくなった。

夫はもっと早い時点で、話しておけばいいのにと言っていた。
隠す必要は無いだろうと。
それができなかったのは、変なわたしのプライドだろうか。

わたしのメールを見て、彼女は何を思うだろう。
送りたくはなかったけど、送ったことはよかったと思う。
それは、彼女がちゃんとわたしの気持ちを受け止められる人だと思っているから。
でも、言わずにすむなら言いたくなかった。
言わずに済むなら、知る人がいないなら、
乳がんなんて無かったことにできる。そうならいいのに。