
かもめが 「早く海に来い、早く来い」と誘っているようだ。
秋口に引き上げたカルテイラの修理がようやく終わった。ラファエルに見せてやろう!
どんな顔をするだろうか?
ラファエルは、船を一目見るや、男のロマンに胸をたぎらせ、フリオじいさんのところへ駆けて行った。
フリオ・エルネコ 68歳。航海士を引退して、今は、船乗り相手の金貸しをやっている。おっと、キリスト教徒が金貸しなんてやっちゃいけない、投資だ!投資!
一度は 投資を断ったフリオ爺さん、あとから追いかけてきて 金3万といっしょに船に乗り込んできた。あれは、絶対、カストールの親父さんの差し金だ。
「そんなこと、ぼうやに気づかせちゃだめですよ」
「それくらい、わかってらい!」
「それにしても、懐の深いお父上ですね。息子の独立心を養うために、何の条件もつけずに送り出すなんて」
「まぁなぁ。俺のところには、必ず息子を無傷で連れ帰って来い、けっして放浪者にはさせるな。リスボン行きの船乗りには必ず、声をかけて消息が伝わるようにしろと言いに来たがな」
「へぇー、案外 クラウ信用されているんですね。」
「さぁ、どうかな。ジェナスおまえんとこは?」
「私に直接会いに来はしませんでしたが、身元調査はされたみたいです。」
画像 :ポルトガルの国花(その1) バラ (ミセスハーバートスティーブンス←品種は私の好みで選びました)
秋口に引き上げたカルテイラの修理がようやく終わった。ラファエルに見せてやろう!
どんな顔をするだろうか?
ラファエルは、船を一目見るや、男のロマンに胸をたぎらせ、フリオじいさんのところへ駆けて行った。
フリオ・エルネコ 68歳。航海士を引退して、今は、船乗り相手の金貸しをやっている。おっと、キリスト教徒が金貸しなんてやっちゃいけない、投資だ!投資!
一度は 投資を断ったフリオ爺さん、あとから追いかけてきて 金3万といっしょに船に乗り込んできた。あれは、絶対、カストールの親父さんの差し金だ。
「そんなこと、ぼうやに気づかせちゃだめですよ」
「それくらい、わかってらい!」
「それにしても、懐の深いお父上ですね。息子の独立心を養うために、何の条件もつけずに送り出すなんて」
「まぁなぁ。俺のところには、必ず息子を無傷で連れ帰って来い、けっして放浪者にはさせるな。リスボン行きの船乗りには必ず、声をかけて消息が伝わるようにしろと言いに来たがな」
「へぇー、案外 クラウ信用されているんですね。」
「さぁ、どうかな。ジェナスおまえんとこは?」
「私に直接会いに来はしませんでしたが、身元調査はされたみたいです。」
画像 :ポルトガルの国花(その1) バラ (ミセスハーバートスティーブンス←品種は私の好みで選びました)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます