偏平足

里山の石神・石仏探訪

石仏46谷川岳(群馬)

2006年08月06日 | 登山

谷川岳(たにがわだけ) 薬師如来(やくしにょらい)

 

 

46_1  【データ】谷川岳 1977メートル▼25000地図 茂倉岳▼最寄駅 JR上越線・土合駅▼群馬県みなかみ町湯檜曽の土合駅▼石仏 谷川岳肩の小屋脇

 

 

 【案内】かつて谷川岳山頂のトマの耳に薬師如来が祀られていたPhoto_50 ことはよく知られており、薬師如来石仏があったことが『谷川岳』(朝日新聞前橋支局。昭和49年朝日ソノラマ)に記されている。この石仏はだいぶ前になくなってしまい、いま谷川岳に薬師信仰があったことを伝えるのはこの「谷川薬師」と刻ませた石祠だけ。石祠の側面には奉納した人の名前が数名確認できる。谷川岳には薬師信仰のほかに浅間信仰がある。これはオキの耳の先に現在も祀られている=写真下=。かつてここに奉納されていたという懸仏(銅などの円板上に神像・仏像の半肉彫りの鋳像をつけたり線刻したりして、内陣にかけて拝んだもの)2面が、水上町郷土資料館に展示されている。

【浅間大菩薩】2015年11月補足 上の写真は水上資料館に展示されている鏡で、「浅間大菩薩」の銘がある。『谷川岳』には、「光に乗って、浅間大菩薩が山頂に下った。菩薩は大穴郷(水上町大穴)の対馬という村人の夢マクラに立ち、山頂にとどまり、ふもとの人っちに福を与え、救い助けてやろう、と告げた。これを聞いた村人たちが精進して体を清めて山頂に登ってみるとモモの大木があり、満開の花の枝に八面の鏡がかけてあった。これを御神体としてほこらを建ててまつった」とある。八面の鏡がどういうものか不明だが、富士山には山頂中央の火口を大日如来とし、山頂を形成する小ピークを八葉蓮華とみて、それぞれに仏・菩薩を祀っていたことに関係する表現かもしれない。

【独り言】岩登りをしていると、上から石が落ちてくることがあります。自然落石や先行者が落としたもので、弾丸が飛んでくるといった感じで恐ろしい石です。だいぶ昔のことですが、谷川の沢で頭に石が当たったことがありました。不注意にもヘルメットを被っていなかったので、血が噴出したのには、痛いというより恐ろしくなりました。これは大変! と頭をタオルでおさえて下山しましたが、出血が止まらない恐怖感はそうとうなもので、ひたすら足を前に出した記憶があります。しかし、頭部のケガで血が噴出すのは当たり前のことらしく、登山口から乗ったタクシーの運転手はのんびりした運転だったし、運転手に案内された水上駅の裏にあった小さな医者でも、待合室で順番待ちされてしまいました。そんなことをしている間に出血も止まってしまい、結局2針縫うだけの軽症でした。

 

 

 

 

 

 

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