鴨川市奈良林・原集落路傍の光明真言塔
鴨川市西部の大山山麓。原集落の道端に石仏が並んでいました。
光明真言塔、ブロック積の覆い屋の中は子抱地蔵か、そして一石六地蔵などです。
光明真言塔は大日如来に一切の罪障を除いて極楽往生などを願う真言。房総ではよく見かけます。中央に種字ア、その上下左右にビ・ラ・ウン・ケンの胎蔵界大日真言。これらを囲む24の種字が光明真言。光明真言は中世の板碑にも見られるので、死者の減罪・追善に使われていたことが指摘されています。近世には念仏や題目と同じように集団で極楽往生を願って光明真言を唱え、その数を設定して結願したときに供養塔を造立したようです。
ブロック積内の石仏をよく見ると組んだ膝の上に子供を乗せています。子抱地蔵のようです。
一石六地蔵は三体ずつ二段に並ぶもので、これも房総で見られる六地蔵の形です。