偏平足

里山の石神・石仏探訪

石仏359新柵山(埼玉)

2012年01月20日 | 登山

新柵山(あらざくやま) 狐(きつね)

359【データ】新柵山 490メートル▼国土地理院25000地図 正丸峠▼最寄駅 JR八高線・明覚駅▼登山口 埼玉県ときがわ町西平の馬生集落▼石仏 新柵山の南西、椚平の日向根集落上の越沢稲荷社

35913592【案内】新柵山への登山口は馬生の集落から新柵山方面の道に入ってすぐ。一軒家への道の先の細い道が入口で、尾根通しによく踏まれた道が続く。ここに案内する狐は新柵山のはるか先、日向根集落の上に祀られた越沢稲荷の木祠の中に鎮座している。稲荷の御神木3593 3594 という杉の巨木の下にある小さな木祠のなかに、これも高さ25センチの小さな狐である。狐は稲荷神の使い(神使)。稲荷神社と狐に関してはこのブログ104榛名・烏帽子ヶ岳(群馬)の案内を参照していただくとして、地元の古老の話ではいまも信仰する人がいて、霊験があるという。願いが叶うと奉納するのが陶器の狐で、木祠の中には数えきれないほどの狐が納められていた。この狐、昔は素焼きの狐で味わいがあったが、いまはすべて陶器の白狐で素っ気ない。しかし良く見るとその大きさと表情はさまざまで、特に表情のなかの目の表現の違いがはっきりしている。これは製作する業者がいろいろあるからで、そのルーツは伏見人形であることもブログ104で紹介した。ところで願いが叶った人はこの狐をどこで買い求めるのだろう。大きな稲荷社なら神社や門前の土産店で売っているが、この新柵山のような小さな稲荷社では、何らかの方法で用意しなければならない。最近はインターネットからも購入できるが、それも有難味がない。新柵山の稲荷には値段シールがついたままの狐もあった。稲荷もびっくりしているだろう。

35953596 【独り言】登山口の馬生で、集落の男が総出で祭の幟を立てる準備をしている場に出合いました。上部に榊をくくりつけた竿が2本と、白地に黒で神社銘が入った幟が用意されて準備はととのっていました。出かけた1月15日はときがわ町西平にある萩日吉神社の祭礼で、近隣の集落でもそれぞれ幟を立てるそうです。そういえば途中の街道にはすでに幟が立っていました。その幟はどのようにして立てるのかしばらく見学しました。こんなとき何もしない人が必ずいるもので、「日吉神社の祭礼も昔は毎年やっていたが、いまは3年に一度」。なんでも「流鏑馬の神事があって、馬を用意するのに経費がかかって大変」と年配者が耳打ちしてくれました。幟立ての作業は、はじめに上部3597 に滑車がついた竿に幟を引き上げる綱や幟についている輪を通し、次にこれを立てます。このときは見物を決めこんでいて話をしてくれた人も参加し、大小の梯子を使いながら簡単に立てられました。これを道を挟んで2本立てると完成でが、1本立ったのを見届けて山に入りました。登りだしてすぐ、花火が打ち上げられました。祭の始まりを告げる花火なのでしょう。この日は何度も花火の音を聞きながら山を歩きました。

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