いつもクルマで通っている道だし
さんざん見慣れた景観なのに、
あるとき突然町の一角が
更地になっていることに気づくと
あれ？いままで何が建っていたんだろうって
わからなくなることがあります。
元々乏しい私の記憶力が
さらに加速したのかと心配になって
そのことを友だちに話したら
大丈夫、あなただけじゃないからと
慰められました。
人間は”変化しないもの”や
”あるのが当たり前なもの”には
ほとんど注意を払わないものらしいです。
まぁ友だちの記憶力だって怪しいものだから
すっかり安心して胸を撫で下ろす
というところまではいきませんけどね。
今日も家族が元気でいること、
お客さんから仕事がもらえること、
きちんと食事ができること、
相談に乗ってくれる友だちがいること、
テニスコートに立って汗を流せること、
絵を描いたり本を読む時間があること、
それらは当たり前のことのように
思いがちですが大間違いですね。
ってここまで文章を書いていても
この写真の更地、まだ思い出せません（笑）。
私の家が更地になったらさすがに分かりますよ。
更地になってしまわないように
今日も一所懸命に働いているわけですからね。
だけどもし私の家が更地になってしまったら
きっとここを通る人たちはこう思うでしょう。
ここ、前はどんな家が立っていたんだろうって。
人間の目は見たいものと見たくないもの以外は
見ていないのかも知れません。
