テニスと読書とデッサンと!

ノックの音が聞こえる。




妖怪"ガンジガラメ"

あなたや私の日常の中に

ひっそりと暮らしている。

あまりにもひっそりとした

暮らしっぷりなので普段は

その存在に気づく人はほとんどいない。

「制約?規律?常識?なにそれ。

国語のテストかよ。

俺はいままで自由に生きてきたし

これからだって気の向くままさ」とか

「社会通念?倫理観?社会規範?

ずいぶん難しい言葉並べたわねぇ。

ガンジガメラ?えっ、違う?ガンジガラメ?

そんな妖怪、聞いたことないわ」とか。

ガンジガラメ(以下"彼女")は

なぜか小さい子どもに取り憑いたりしない。

彼女は大人を好む。アダルト嗜好。

特に社会的地位のある人とか

指導的立場にいる人とは懇ろな仲。

失敗やヘマをしたら取り返しや

やり直しがきかないことになると

思い込んでいる年配者の人たちの日常に

しっかり溶け込んでいるのです。

彼女の囁きパターンは主に2種類。

"そんなことをしたらこうなっちゃうわ"と、

"せっかく築き上げた今のぬるま湯生活を

オジャンにしていいのかしら?"です。

彼女のこの囁きを聞いた人がどうするか、

聡明なあなたならもうお分かりですね?

そうです、ブレーキをかけるのです。

「危なかったぁ!もうちょっとで

すべてを失ってしまうところだったよ。

あぁ、気づけてよかった!ありがとう!」

こんな感謝の言葉を聞くと

彼女は悦びに打ち震えます。

欲望、ブレーキ、欲望、ブレーキ、

欲望、ブレーキ・・・・・。

こんな葛藤を繰り返すうちに

妖怪ガンジガラメはますます使命感に燃え、

あなたや私を一角の常識的な人間に

作り上げていきます。

正直言って彼女との共生は

あまり楽しいものではありません。

あくまでも彼女は欲望を制御する

妖怪なのですから。

長い人生、こんな面白くもない妖怪に

付き纏われてにっちもさっちもいかず

スリルとスペクタクルに満ちた生活が

送れなくなる・・・・・なんたること!

あなたや私がそう思い始めると、

彼女は常識とか節度とか品格とか、

身の回りのものをまとめてケースに入れ、

唐草模様の風呂敷に包んで出ていきます。

置き手紙、いや、簡単なメモすら

残すことなく静かに。

彼女が去ったあなたや私は快哉を叫び、

拳を突き上げて悦びの感情に浸ります。

まるで足枷を外された囚人のように。

さあ私は自由、

これからは好き勝手に生きてやる!

そう思った瞬間、あなたや私の

新しい日常のドアを誰かがノックした。

あなたや私は訝しげにドアに向かって

短く尋ねます。

「誰?」

「介護福祉士の山崎と申します。

娘さんからご連絡をいただき

本日お訪ねさせていただきました」

介護福祉士・・ヤマサキ・・・

えっ、誰の介護?・・・・・まさか!


※寒い日のラン&ウォーキングの必需品。

年々冬の寒さに弱くなってる気がします。

そんな自分に喝を入れたい。

ただし手袋はしたままで。


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