テニスと読書とデッサンと!

励まし星人。




なにか楽しいことでも考えて

明るい気持ちになろうとしてみたら?

と、もうひとりの私が私に言う。

無理に明るく振る舞おうとする

必要なんてないんじゃない?と、

私がもうひとりの私に対して反駁する。

いつまでも暗い気持ちのままだったら

立ち直るきっかけを見逃してしまうよと、

もうひとりの私が自信たっぷりに言い、

そのでっかい手が無遠慮に私の肩に乗る。

あれ、相手の身体に触るのは

ルール違反じゃなかったっけ?と

私が顔をしかめても手は肩に乗ったまま。

その手、ちょっと重たいんだけどって

もうひとりの私を怒らせないように

気を遣いながら言うと、

だったらどうしたらいい?と、

もうひとりの私が私に聞く。

私は指先でシッシッと

その手を払い除ける仕草をした。

だけどそのでっかい手はびくともしない。

もうひとりの私は、さあどうする?って

意地悪な顔をしている。

私は仕方がないから鼻を近づけて

手の臭いを嗅ぐフリをしてこう言った。

「砂肝、手づかみで食べたでしょ」

「えっ?」

「臭うよ」

もうひとりの私の手が肩を離れ、

訝しそうに鼻の方に動いたのを見逃さず

私はその瞬間に猛ダッシュ。

もうひとりの私がキョトンとしながら

私が走り去る後ろ姿を見送る。

作戦成功!私は無意識に笑顔で叫び

愉快な気持ちになった。

どうやら追いかけてきそうにないな。

私は走るのをやめてふと思った。

あれ?ひょっとして

もうひとりの私って私のことを・・・



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