テニスと読書とデッサンと!

束の間の思いがけない出会い。




どこかの町を歩いていて、たとえば・・・

ふと生暖かい南風が吹いてきたり、

落ち葉の乾いた音が耳に入ったり、

オレンジに染まる夕空を目にしたりすると、

頭のどこかにあるスイッチが入って

途端に遠い昔の記憶が

鮮烈に蘇ってくることがあります。


こんなふうに思い出す記憶というのは

たいていはドラマチックなものでも

さして印象的なものでもなく、

あの時もこんな風が吹いていたな、とか、

あの日もこんな道を歩いていたな、とか、

あそこにはあの人と一緒に行ったっけ、とか、

とても断片的な光景だったりします。

どうしてこんなことを覚えていたのかって

自分の頭の中が不思議になるのだけれど

そんな光景を思い出している時間って

なんだかとても愛おしく感じてしまう。

ただの似ている光景、

なんとなく同じような匂い・・・

それだけなのに、ふとあの懐かしい時に

タイムスリップしてしまったような錯覚。

もしかしたらそれはどこかの町を歩いていて

ふと風が吹いていなかったら

思い出せなかった記憶なのかも知れない。

脈略のない断片を切り取ったような

懐かしい記憶の時間というのは

あっという間に終わってしまって

思い出した光景は再び記憶の海の

底深くに沈んで眠りの途につく。

そして私は今の私に連れ戻され

何事もなかったようにいつの間にか

すっと日常の中に戻っているんです。


※写真は観音崎をランしていた時に

見つけたかわいらしいベンチ。

陽だまりの中で暖まった木の板に

そっと腰を下ろすと

癒されている気持ちになりました。



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