テニスと読書とデッサンと!

苗字と名前。




たとえば誰かがある人を苗字ではなく

名前で呼んだと仮定してみます。

それは「ファーストネームで呼んだ」と

表現することもできるし、

「呼び捨てにした」と受け取ることもできます。

名前が音の情報として耳から入った場合なら、

声の大きさや声色でどちらで呼んだかが

なんとなく推察できるのだけれど、

文字として目から入った場合、

状況がわからないとどちらで呼んだのか判断できません。


日本では親戚や隣近所以外の人とは

名前で呼び合う習慣がなかったような気がします。

私の学生時代を振り返ってみても、

ほとんど友人を苗字で呼んでいました。

それは多分苗字で呼んでもなんら差し支えや

これといった不都合がなかったから。

以後、社会に出てからは名前で呼び合う人間関係は、

男女の仲を別にすればほとんどない。

一方、女子は同性の友だちを小学校くらいから

名前で呼び合っていたのではないだろうか。

これって、もしかして将来結婚して

苗字が変わってしまっても、

そのまま呼び方が通用するからなのかな。

そんな先のことを念頭に置いているとは

思えないけれど、

もしそうだったら理にかなった呼び方だ。


「マイ ネーム イズ ジョニー ウォーカー。

プリーズ コール ミー ジョン」などという

自己紹介用の英文ひな形があるかどうか

知りませんが欧米ではお互いを

ファーストネームで呼び合う習慣があります。

確かに「ウォーカー」と呼ばれるより

「ジョン」と呼ばれる方がフレンドリーな印象を受ける。

そういう文化が知らぬ間に輸入され

すっかり根付いていることを

子どもたちの話で知りました。

私がファーストネームで呼べる人物を

勘定してみると、驚くことに

家族、親戚、同じクラスに同姓がいる友人を

除けば0であることに気づきました。

私をファーストネームで呼ぶ人物は

これまた家族、親戚を除くと0


まだ友人関係が成立する以前に

自分がファーストネームで呼ばれると、

何だか気持ち悪いしちょっと抵抗を感じてしまう。

いや、友人関係が成立してからだって

ファーストネームはキモいかも知れない。

これは自分が育ってきた時代環境に

基づくのだと思いますが、

いきなり初対面の人から親し気に名前で呼ばれて

握手を求められれば、ドン引きですよね。

だいいち初対面の人と挨拶を交わす場合、

名刺を差し出しながら苗字の方を

告げる人がほとんどでしょう。

どうぞ気軽に名前で呼んでくださいという

文化ではないはずです。

あっ、そうそう、名刺には確かに

名前も記載されているけれど、

聞いてみなければ何て読むのか

分からないなんてことも

しょっちゅうありますよね?

そういう名刺社会に身を置くことに

慣れてしまった私のような人間にとって、

ファーストネームでお互いを呼び合う

今の子供たちの世界は

欧米化がジワジワと浸透して

日本文化が徐々に廃れていくような、

それでいて理屈抜きに羨ましいような

ものとして映るのですが、

そのあたり君の考えが聞きたくなったよ、ジョン。



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