goo blog サービス終了のお知らせ 

D'Trick mania

Le champagne et la santé, hier et aujourd’hui

長野まゆみ 『よろづ春夏冬 中』

2010-07-24 | book
あとがきの「瓜と朝顔」を読んで思い出した。
当時ここを読んで、しばらく長野まゆみから離れたんだと。
感じていたけどはっきりと言われてしまった…と思ったんですねー。苦笑
まあ今はもう少し冷静に読んでます。

‘よろづ’取り揃えられているのは、この世とあの世、現と幻、みたいな不思議な話を、古き日本の暮らしを背景に、同性愛でまとまっている短篇たちです。


当時の自分を考察するに、 著者は「おかしみ」を書いた、笑いを書いたと言っており、「いとをかし」の方と言うならまだしも…、というのがひとつ目。

過去を振り返れば恥ずかしいのかもしれないが、ぞんざいに「描き散らした」と言ってしまうのが、そちらの方が好きだから反発?を覚えるのがふたつ目。

また「承知だが、(読みたくはないかもしれないが、)あの時期もつねに「おかしみ」は盛りこんでいた。」と言ってしまうのがみっつ目。

「いつまでも同じ場所に立ちどまっていられない」「賢治やタルホを愛読してきた」と言いつつ「ひとつも道連れにしないというほど潔癖な決意でもない」との〆がよっつ目であとがきの最後の一段落が悉くイヤだったんだと思います。笑

まあ今は半分くらいは笑って済ませられるし、半分くらいは「あ~ぁ」程度で見る事ができます。その後を知っているからであり、多少は大人になったから。


このような古い日本&同性愛を書いているこの辺りの作品を色々思い浮かべても、長野まゆみは長編でもなく短編でもない1冊くらいの長さが一番向いているんじゃないかなーと思ってみたり。


単行本:2004年10月
文庫本:2007円10月

最新の画像もっと見る

2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
わかります… (aoi)
2010-07-25 12:31:38
なんかこう、ご本人のブログとかを読んでても、ペンを剣だと思ってるのか、作風に反して結構攻撃的な面が現れてるなあと思ってて、作品は好きなのに、知り合いたくはないなあと思う人のひとりなんですよね(笑)。
返信する
 (Marie)
2010-07-26 22:59:00
私は最近の著者のブログとかを見ると、少女漫画家のような少女小説家のような気がします。

「作家」と思うといらっときそうですけど。笑
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。