皆さんこんにちは、長浜奈津子です。
今夏7月のおとがたり北海道ツアー。2018年6月より4回目となる北海道ツアー旅日記を残します。
ゆっくり更新していきますね、まずは札幌編 その1です。
<おとがたり 朗読とヴァイオリン 北海道ツアー2024夏 「桜の森の満開の下」坂口安吾>
| 7月4日(木) 札幌 俊カフェ19時開演に向けて、羽田空港を出発。
飛行機は好きなAIRDO。
札幌千歳空港ゆきは、夏場で満席でした。
<札幌駅にて、ディーゼルの匂いに、北の大地を感じる>
| 千歳空港から札幌駅に到着するといつも、ある郷愁感に包まれる。
それは、濃いディーゼルオイルの匂いです。…鉄道の匂いなのです。札幌駅に立つと、いつもこの匂いにむん、と包まれる。その度「ああ、この匂いだ」と心に浮かべる。
ヂーゼル、ジーゼル、ディーゼルと、時代によって表記は違いますが、私は子供の頃、口の中で "ヂーゼル" という音で喋っていたと思います。もっというと、この匂いから、北海道をめぐる線路、広大な大地、厳しい雪景色まで浮かんできます。
私は、昭和生まれの北海道のひとです。
また20代の頃、オートバイに乗っていました。夏の釧路(道東の果て野付半島も)標茶、弟子屈、屈斜路湖、旭川、大雪、旭岳、美瑛、富良野、帯広、室蘭… などテントツーリングしていたので、線路を思うとき、大自然の風景が浮かんで来るのかもしれません。
| 札幌というと北海道でも都会で、街も広く、地下鉄も広がり、ビルも林立して、大きな美術館や劇場、立派な病院や様々な施設もあり、北国の都会暮らしがここにあります。
そして、私が感じるのは、札幌は大地の上にある街。札幌の街を、絨毯をそっと剥がすように持ち上げると、北海道の大地がそこにある、…そういう感じがします。
豊かな自然からは恵もあるけれど、命も奪う厳しい大地。ディーゼル機関車が力強く雪の中を走る風景が浮かんで来ます。大きな自然と共存するのが、北国の暮らし。
< 札幌俊カフェ >
| 狸小路のあたり、レトロな白い建物の中に「俊カフェ」さんがあります。
__ 俊カフェさんに到着。いつも思うのは、白樺です。
北海道に来るとどなたでも感じると思うのですが、風の匂いが変わります。
これって、思いこみではありません。あきらかに、東北とも、関東とも、九州とも四国とも違う、北海道の空気。その風の中で、俊カフェの前に立つと、フッと白樺を思うのです。
ともあれ、2階の懐かしいあの場所へ、向かうことにしました。
そして数時間後には、おとがたり朗読公演本番、キュッと身が引き締まります。
満席のお客様へ、安吾の世界をお届けするのです。
<俊カフェさんへ向かう、この階段>
そしてこのレトロな木の階段を、一段一段登るのです。
「札幌編 その2」へ続く…
最後までお読み頂きましてありがとうございました
<公演期間と開催場所>
2024年 7月4日(木) 〜7日(日) 室蘭・小樽・札幌・函館/坂口安吾『桜の森の満開の下』
演目「桜の森の満開の下」坂口安吾
7月4日 木曜日 札幌 俊カフェ
7月5日 金曜日 市立小樽文学館
7月6日 土曜日 室蘭 港の文学館
7月7日 日曜日 函館市民会館
otogatari
公演詳細
演目:『桜の森の満開の下』 坂口安吾
【札幌】7月4日(木)
<無頼派・坂口安吾について>
骨太・硬派と呼ばれる、坂口安吾の筆で書き描かれた朱玉作品「桜の森の満開の下」と共に札幌・小樽・室蘭・函館を訪ねました。
2022年、坂口安吾の傑作『夜長姫と耳男』を、北国の小樽市文学館と札幌の俊カフェで上演しました。残酷で美しい夜長姫と、鬼となり一心不乱に仕事に打ち込む、耳男。物語の初めから最後まで、熱の途絶えることのなく、衝撃的で静かな最後の場面を皆様と共に迎えました。
2024年は、山賊の男と、妖しく美しい残酷な女の幻想的な怪奇物語。坂口安吾の傑作短編小説『桜の森の満開の下』を上演致します。坂口安吾、必聴の幻想小説。
「桜の森の満開の下」~あらすじ~
桜の森は、恐ろしい。満開の桜の木の下を通ったものは皆、気が狂うという。鈴鹿峠には山賊が棲み、山のすべてを我が物としていた。ある日、山賊はいつものように都からの旅人を襲って、身ぐるみ剥がして殺し、美しい女を家に連れ帰り、女房にした。わがままで冷酷な女。「美」という魔術。やがて都へ戻ると、女は男に命じて切り落とした都の人々の
首で、遊び耽る。都の暮らしに馴染めない男はやがて、懐かしい山へ帰りたいと考えた。はらはらと舞いあふれる桜の花びら、夢にまでみた桜の森の満開の下、男の孤独が深まってゆき、やがて…。1947(昭和22)年5月15日初出
<長浜奈津子> 長浜奈津子 公式サイト 芝居・歌・朗読
<喜多直毅> https://www.naoki-kita.com