~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

『イヴの贈り物』・・・ ※ネタバレ有

2008-07-27 15:22:01 | ドラマ

 

  ドラマW「イヴの贈り物」:公式サイト

ケイタイやインターネットを通じてメールのやりとりするのが一般的になってきている時代に
手紙のやりとりというのは古臭さを感じてしまう・・・。
ドライな映像(映画『
トラフィック(2000) - goo 映画』に少し似た映像)や
ブルース調の音楽は独創的だったけど重いよ・・・。

恵子は取り立て屋の暴力団員〔大沢樹生〕にレイプされた揚句、
ソープに売られるのに設定なのに恵子役の貫地谷しほりは清潔感ありすぎ。
例えば、家から外出する時は普段着でも途中でメイクして着替えるとか、
もっと汚れていく感じを濃い化粧やケバイ洋服などで表してほしかったかも?
恵子の母は恵子がソープまでしていると薄々勘付いていたから
恵子に保険金を残そうとあえて車に飛び込み自殺したのでしょうね。
恵子の母役の女優さんはそういうニュアンスを健気に表現していて巧かっただけに、
貫地谷しほりは恵子の外見が汚れていく感じをもっとリアルに表現してほしかった気もする。
でも、貫地谷しほりは目ヂカラあるし、メリハリのあるセリフ回しは良かったと思う。

戸辺役の舘ひろしは声が低くて小声なのでセリフが聞き取りにくくて
途中からDVDの字幕ONにしました。。。
舘ひろしは立っているだけで充分ダンディなんだから、
渋くカッコつけて話すよりも聞き取りやすい話し方をしてくれないかなぁ~。
だけど、病気となり追いつめられていく戸辺の頬がこけていて、
舘ひろしの役者魂を感じましたよ。

特典映像のWOWOW放映時のインタビューで舘ひろしは
「戸辺〔舘ひろし〕は(父が残した借金返済に追われる)恵子〔貫地谷しほり〕を助けられる
経済力がありながらも、どうしてそれをしなかったのか?がテーマ」
というような事を仰っていました。

戸辺がお金の面で恵子を助けなかったのはなんとなくわかる気もしました。
戸辺はそれをしてしまうと恵子をお金で買う事になってしまい、
恵子を”女”として認める事になってしまうから。
恵子を”女”ではなく”娘”のような存在だとしても家族みたいな感じで金銭面を助けたと思う。
戸辺にとって恵子は”娘の面影”の存在であってほしかったのでは?
(↑虚像と言うか・・・。)
だけど、戸辺自身の企業内での敗北、恵子の自殺によって虚像⇒現実となる。
戸辺自身余命わずかとなり、妻にも離婚を求めた。
何も失うものがなくなった男に残された道は・・・。

“イヴの贈り物”が物哀しすぎる・・・。


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