~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

◆『悪の教典』◆ ※ネタバレ有

2013-10-10 23:37:31 | 映画【日本】


  『悪の教典』:公式サイト

エクセレント

自分に不利な存在を排除していく教師の姿を描いた
貴志祐介の小説を三池崇史監督が映画化。

伊藤英明が初めて悪役を演じて主演。
生徒達から“ハスミン”という愛称で呼ばれ慕われている高校教師の蓮実〔伊藤英明〕。
教師の鑑ともいえる表向きの姿とは別に、
生まれながらのサイコパス(反社会性人格障害)の蓮実が巻き起こす事件を描く。

怜花役の二階堂ふみと圭介役の染谷将太は共演多いよね。
(昔で例えるならば、伊藤かずえと松村雄基みたいな感じなのかしら~?)
だけど、『脳男』と『悪の教典』は染谷くんの出番少なかったな。

 『脳男』 ※ネタバレ有

今の子って携帯使ってカンニングを企てたりするのね。
今の高校はAEDの使い方の講習もあるんだと思いながら見ていたらそれも伏線だった。。。

私が見ながら予想したのは
 ①皆殺しのサイコキラー作品とはいえ、最後には一人ぐらいは生き残るか?
  (この場合、怜花は生き残るだろうとよんでた。)
 ②生徒全員亡くなったかのように見せといて実は夢オチにするか?
結局、①に近く、怜花と怜花をサポートした男子高校生の二人が生き残ったんだけど、
それで終わっていたら、
“二時間ドラマみたい・・・”の感想しか思い浮かばなかっただろうし、

②の夢オチだったら“予定調和でズルイ”と思っただろう。
だけど、屋上からハスミンに突き落とされた女子高生:美彌が
息を吹き返すというありえないオチが効いていたと思う。。。
何気にどんでん返しある展開で見応えたっぷり。^^;

美彌役の水野絵梨奈は舞台『SAMURAI7』(2008年の初演)で
メリハリのある演技をしていた女優さんだったのね。

 ◆『SAMURAI 7』◆

この映画ではデリケートな役柄をこなしていたけど、演技は控え目な感じだったね。

伊藤英明がいかにも取り憑かれたようなサイコぶった演技ではなく、
善人の時と悪人の時も大きく表情を変えずに同じトーンで話していたからこそ、
劇的に染まりすぎないから、真夜中にDVD見ているとゾクッと鳥肌立ったよ。
(だって、真っ裸の場面が多い上に
いかにも表情作って演じ分けしていたらコントぽくなってしまっただろうし。。。
形態模写じゃないのが良かったよ。)
ここまでのサイコキラーではなくとも
イケメンで明るくて人気者な先生に相反するダークな側面があったりすると
怖いだろうなと思ったりもした。

『海猿』シリーズの正義感の強いヒーローのイメージが強い伊藤英明に
『悪の教典』ではサイコキラー演じさせたり、

おとなしい雰囲気の松嶋菜々子に『藁の楯』では男勝りな役を演じさせたり、
三池監督は意外性のあるキャスティングが続くよね。

 『藁の楯』 ※ネタバレ有


とはいえ、無理矢理豹変させているのではなく、
本人の既存の表現をベースにカラーだけ変えて演出しているのが上手いなと感心。
これからの作品のキャスティングも楽しみです。


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伊藤英明と三池監督のインタビュー記事

 悪の教典 - 映画.com


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