~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

*『25年目の弦楽四重奏』* ※ネタバレ有

2013-07-20 23:05:04 | 映画【アメリカ】


  『25年目の弦楽四重奏』:公式サイト

カルテット

オスカー俳優のフィリップ・シーモア・ホフマン、クリストファー・ウォーケン、
キャサリン・キーナーなど
名演技者が結集し、
ベートーベンの隠れた名曲をモチーフに人生の深みを描く。

カルテットは4人の奏でる音が調和してこそ成り立つ。
しかも音が連なってこそ成立するから、途中からいきなり再開する事も出来ず、
何小節か戻って演奏しなければいけないので繊細な音楽という印象。
お互いに長年演奏してきたので、形式的には合わせられたとしても、
私生活で多少なりとも亀裂が生じるとそれが不協和音になりかねない・・・。

演奏だけではなく仲間の私生活も含め調律してまとめてきたのであろう最年長チェリスト。
だが、彼は病に見舞われる・・・。
演奏家としての引き際と向き合い、
今後の病状の進行に伴う自分の生活に不安を覚えながらも
決して自暴自棄にはならず、冷静に判断して後継者も決めている。
不甲斐ない恋にうつつをぬかしている仲間には叱咤する。
仲間達を率いていった最年長チェリストを名優クリストファー・ウォーケンが好演していましたね。

音楽は芸術なので演奏家にとって仕事と家庭の両立は普通の尺度では測れないけど、
どんな家庭であっても子供にとって親は親でしかなく・・・。

クラッシック音楽の演奏形式や蘊蓄話などもサラッとあるけど、
高尚な音楽知識のみに一方的に偏りすぎる事はなく、
普遍的な親子の構図も描かれていたのが印象的な作品でした。


P.S.
クリストファー・ウォーケンと言えば、
近年では『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』にも出演していたけど、
『ディア・ハンター』 『デッドゾーン』での憂いのある青い瞳の美青年のイメージが強いな。

 クリストファー・ウォーケン - Wikipedia

現在は70歳のクリストファー・ウォーケンだけど、ヘンに若づくりをせず、等身大な感じ。
上品さを残したまま年齢を重ねておられますね。


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