~青いそよ風が吹く街角~

映画(主にミニシアター映画)の感想文を軸にマイペースで綴っていきます。

◆『パリ、ただよう花』◆ ※ネタバレ有

2014-01-29 00:23:09 | 映画【中国・香港・台湾】


  『パリ、ただよう花』:公式サイト

鋼材

ロウ・イエ監督がリウ・ジエ原作のインターネット小説『裸』を映画化。
パリを舞台に中国人女性教師:花〔コリーヌ・ヤン〕と
フランス在住の建設工の青年:マチュー〔タハール・ラヒム〕の愛の関係を描く。

薄暗めで微かにブレのある映像はドグマかしら?
手持ちカメラで撮っているような感覚にも映ったな。

“花”というのはヒロインの役名。
パリの街角でおちた愛に漂っているという意味では邦題通りの内容のような気もする。

あごぐらいの長さの前髪をセンター分け、長い髪を一つに結んでいる。
クールビューティな雰囲気のヒロイン。
(日本の女優で例えるならば、10代の頃の遠山景織子に似ているような?)

何度も肌を重ね合わせても体温が全く伝わってこず、
ただただ傷みだけが刻まれていくような関係・・・。
その後の二人は笑顔がないけど、それがリアルでした。
理屈じゃなく不安だからこそ求めあうんだろうし、
身を重ね合うというよりかは血(ルーツ)を重ね合わせて一つになりたかったんだろうな。

事故な出逢いの冒頭・愛にさまよっている中盤・そしてラスト・・・。
確か、3度繰り返される鋼材のシチュエーション。
無機質な質感がリンクする。

どう観ても昼向けの内容ではないので、
寒い夜のレイトショーで観るにはピッタリの作品でした。


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