恋愛偏差値
有川浩の小説『図書館内乱』の作中のエピソードの本『レインツリーの国』として書いた後に、
改めて書き下ろした恋愛小説の映画化。
とあるブログの管理人をする利香〔西内まりや〕とメールをやりとりするようになった伸〔玉森裕太〕が、
“秘密”を抱える利香と向き合っていく姿を描く。
原作は未読です。
先月放送されたスペシャルドラマ『図書館戦争 ブック・オブ・メモリーズ』でこの本が登場していたし、
シネコンで流れていた予告編観てじーんときたので観に行きました。
ヒロインの利香が同僚に襲われそうになる場面があるんだけど、
女なら普通はそんな誤解されそうな事、彼氏にあっさり言わないよね。。。
利香が障害をもってからは母に髪を切ってもらっていたし、
伸に「髪切ってカラー入れたほうがいい。」とアドバイスされていたけど、
そのわりには利香の髪色が少し茶色ぽく見えたのは違和感。。。
利香は母に髪も染めてもらっていたのかしら?
主人公の伸に少し好意をもってそうな女子は登場するけど、奪ったりする感じではなく、
フレンドリーな感じで伸に恋愛のアドバイスをする程度なので、
三角関係とかはなく、伸と利香が恋を育んでいく過程を丁寧に紡いでいるので観やすい作り。
“秘密”を隠したいわけじゃないんだけど、打ち明けにくい利香の気持ちわかる気がした。
と言うか、昔の自分を見ているような気持ちになった。
私の場合は自分の障害ではなく家族の障害だったけど、
その“秘密”を打ち明けるタイミングを見計らいながら恋愛していたから。
別に恥ずかしい事ではないんだけど、“秘密”を打ち明ける事で
自分にとって最愛の人に背負わせてしまう事も生じるわけで、それが心苦しいんだよね・・・。
男性って案外脆い人もいるから、それに耐えきれる人ばかりじゃない。
耐えきれなかったとしてもそれを責める事なんて出来ないし・・・。
でも、伸は決して逃げなくて、利香の障害の事を勉強して受け入れようとしている。
そして、女の子としてキレイに輝かせてあげる。
(ある意味、現代の『マイ・フェア・レディ』のようにも感じたよ。)
そんな王子様みたいな男子って現実にはなかなかいないよな。
そこに映画としての夢があって微笑ましかったの。
伸に面倒をかけてしまうのを犠牲じゃなくて、
それは伸の優しさなんだと受け止められた利香も素敵だなって。
利香が髪切って、電車の中でサイドの髪をかきあげるしぐさ実にカッコ良かったな。
主演の二人の演技は初めて観ました。
玉森くんの関西弁のイントネーションは微妙だったけど、ほのぼのとした温かみがあった。
西内さんはブリッコでもなく、サバサバしてる感じでもなく、等身大な感じ。
劇中で本当に髪切ったのはプロ根性あるなと感心しましたよ。
東京や大阪の名所ではなく、名所付近のさりげない街角でロケしていたのが印象的。
派手さはないけど、徐々に心を通わせていく二人の純真な言葉にウルウルきて、
素直に泣けた後は心がほっこりした穏和な作品でした。
なんか感想みてたらなおさら見たくなりました。
評判もいいですよね~
アイドル映画かと思っていたので、スルーするつもりだったけど、
予告編でじーんときたので直感的に良さそうだなと思って観に行きました。
台詞が良くて、思ったよりも奥深い内容で素敵な物語でしたよ。