君は友達
フ○テレビ映画って私好みではないし、
連ドラ『ガリレオ』も数話しか見ていないし、
先日のスペシャルドラマも見ていないけど、
『容疑者Xの献身』は【このミステリーがすごい!‘06年版】で一位になった作品
という事もあり観に行きました。
≪素朴な疑問≫
* ホステスをしながらお金を貯めお弁当屋さんを開業したしっかり者の靖子〔松雪泰子〕。
どうして、あんなヒドイ男の富樫〔長塚圭史〕と以前、結婚していたのかしら?
(どうしようもない富樫でも良い面が一つでも表れていたら納得出来たんだけど。)
* どうして石神〔堤真一〕は自殺図ろうとするほど人生に絶望していたの?
高校教師ならばゆとりのある生活ではなくても生活苦という程ではなかったでしょうに。
私が一番納得いかなかったのはクライマックス、警察署で石神と靖子が顔を合わせる場面。
お涙頂戴的な演出で二人の芝居が大げさ。
まるで一昔前の二時間ドラマの崖上真相告白場面みたいでした。。。
実質主役は堤真一&松雪泰子だと私は感じたし、
作品を引っ張っていたのはこの二人の演技力だと思う。
演技派の二人だからこそ感情を抑える演技も出来たはずなのでは?
例えば、
石神と靖子が言葉を交わさず目だけで見つめ合い靖子の決心を石神が悟る
という演出(演技)にしたほうが自然な流れになったのではないでしょうか?
登山場面は
堤真一主演の『クライマーズ・ハイ』+フ○テレビ映画『WHITEOUT ホワイトアウト(2000) - goo 映画』
みたいな感じなのかしら?
『クライマーズ・ハイ』・・・ ※ネタバレ含
堤真一は山登り似合うけど、福山雅治は山登り似合わないな。。。
福山雅治は目ヂカラないし、足は短くはないけど長くもないように見えたので
スクリーン映えする際立った華はないかもしれないですね。
でも、39歳にしてあの細身の体型を維持しているのは凄いし、
湯川役のキザだけど淡々としている台詞回しは見事だと思います。
サラッと話していて嫌味が全くないのが彼の魅力なのでしょうね。
柴咲コウは台詞回しがどの作品でも同じで単調?ですよね。
それにテレビ局主導の映画出演が中心の近年はパッとしない。
『バトル・ロワイアル(2000) - goo 映画』『GO(2001) - goo 映画』の頃は
他の共演者を喰う勢いと抜群の存在感があったんだけどな。
目鼻立ちがハッキリした美人だけどサバサバしている彼女の個性は憧れるんだけどね。
結局、ああいう風に男(石神)が自己を犠牲にしてまでも女(靖子)に献身的に尽くすと、
女にとっては重荷になる・・・。
女は男に申し訳ないという罪悪感を抱え込んでしまうのはあたりまえだと私は思うけど、
石神のような頭の良い数学者でも恋愛感情までは解けなかったのでしょうね。
数学は頭で考えて解けるけど、恋愛は心で感じるものだから。
そういう意味では人間を捉えた究極のミステリー映画なのかもしれないですね。
BCさん的にはイマイチの作品だったようですね~。
≪素朴な疑問≫①は、やはり男と女のミステリーですよね(笑)
多分ですが、こういう男は、結婚するまでは猫をかぶっているもんだと理解しましょう(爆)
②については、天才湯川の「ホンモノの天才」というセリフや、
石神のセリフから読み解くしかないですが、
数学者としての道を家庭の事情で断たれてしまった男の、しかもその後の孤独とで
"生き甲斐"を見つけられなかった天才の喪失感は、想像できました。
あのオーバーとも言える泣きのシーンも、人生を賭けた彼のトリックが
結果として彼女を救えなかったこと。
しかも、自分の秘めた思いがその引き金になったこと。
それで私には納得の演技でした。
TVシリーズよりは大人をターゲットにしていて、
知らずに来た子供達は置いてけぼりかも知れなかったですね
トラックバックありがとうございました。(*^-^*
私的にはイマイチと言うか細かな部分が気になってピンとこなかった感じです。。。
>多分ですが、こういう男は、結婚するまでは猫をかぶっているもんだと理解しましょう(爆)
そう理解しておきます。^^
それか、富樫はどうしようもない奴なので、「私が構ってあげないと。」という靖子の母性本能なのかな?
>数学者としての道を家庭の事情で断たれてしまった男の、しかもその後の孤独とで
"生き甲斐"を見つけられなかった天才の喪失感は、想像できました。
思い通りに生きられなかった石神のやりきれなさはなんとなくわかったけど、
それなら大学を卒業し仕方なく高校教師になった20代半ばの頃に
絶望感を抱え自殺を図ろうとすると思うんだけど、
なんで37歳になってから自殺を図ろうとしたのかが私にはよくわからなかったのです。
あのクライマックスは二人の感情が溢れだしたんだろうけど、
最近の映画ではそういう涙を誘う演出は控え気味の作品が増えてきているし、
私も感情抑え気味の演出のほうが好きなので
あのクライマックスはどうも馴染めなかったんですよね。
人間ドラマを重視した大人向けの作品でしたね。
もっとも石神と湯川の関わりあい方が違いますので、読後に受け取る印象は随分と違ったものになるとは思います。
それに、読んでいる分には良くても、実際に映像で見せられると辛いということもありますけどね(苦笑)。
それよりも、せっかくしんみりした主題歌をエンドロールで流すのなら、その後にお馴染みのテーマ曲を流すのはどうなのよ?と思ったりして(苦笑)。
あれがないとシリーズっぽくないのはわかりますが、どうせ流すならオープニングじゃなかったのかなぁ。
トラックバック&コメントありがとうです。(*^-^*
石神が慟哭する場面は原作通りだったのですね。
堤さんも松雪さんも役になりきっていたから
演技に気合いが入りすぎていたのかもしれないですね。^^
>せっかくしんみりした主題歌をエンドロールで流すのなら、その後にお馴染みのテーマ曲を流すのはどうなのよ?
洋画ではエンディングで2曲を使うパターン少なからずあるけど、
あまりにも曲調の違う曲だと拍子抜けしてしまいますよね。。。
オープニングのタイトルバックでおなじみのテーマ曲を流して、
エンディングはしんみりした曲のほうがベストだった気もしますね。
柴咲さんの演技、一本調子ですよね。「喜怒哀楽をあそこ迄ハッキリ出さず、もっと自然な演技をすれば良いのに。」と毎回思います。
伏線が判り難いというのは、確かに在ると思います。そもそもが「自身に好意を持っているかどうかすら定かでは無い相手の為に、殺人迄してしまうだろうか?」という疑問が誰しも心に在ると思うし、それだからこそ伏線の部分が判り辛くなっている様に思ったりも。
石神の行為が「献身」と言える代物なのかもしれませんが、その為に全く無関係な人間を殺す事への理不尽さが自分には在り、ネット上で多くの人が「純愛で感動した。」と“だけ”書いているのは、どうもしっくり来なくて(苦笑)。
コメントありがとうございました。(*^-^*
柴咲さんはサバサバしたところが魅力だとは思うんだけど、
20代後半ならばもう少し柔らかい女らしさを表現しても良いような気もしますね。
石神が本当に靖子を愛しているならば警察に自首するように説得するのが普通ですよね。
物音を聞いた隣人として石神は靖子の罪が軽減されるように証言すれば良いと思うし。
それと、死体すり替えを殺人トリックにしたのはミステリーのトリックとしては凝ってはいるけど、
関係のない人を安易に殺害してしまうというのはモラルに反していますね。
靖子は石神に怯え娘に苛立ちをぶつけている場面があったし、
石神の歪んだ複雑な一面も垣間見えているから単に純愛とは言いきれないですよね。
福山雅治目当てだけで観に行っている人や
お涙頂戴映画が好きな人は素直に感動出来るのかもしれないけど、
私はそうではないし、物語的に疑問があってスッキリしなかった作品でした。
やっぱりドラマの二人はTV向け。
今回の堤&松雪さんは映画としての質を上げてくれた気がします。
最後は演出のせいでしょうか。。
でも二人がいなかったら2時間のTV特番並と化していたことでしょう。
コメントありがとうです。(*^-^*
最後は原作通りだったそうなので、
一概に演出のせいとは言いきれないかもしれないけど、
もう少し抑えた演出(演技)にしたほうが良かったかな?
という気も私はしました。
テレビだとそれほど気にならなくても
映画はスクリーンに映し出されるので余計に大げさに見えちゃう時があるからね。
役になりきった堤さん&松雪さんの深みのある演技が
映画としての奥行を与えていたような気がしますね。(*^-^*