よく考えれば避けられない結末だったのに。
私は、やっぱり心の何処かで甘い幻想を抱いていました。
すべてを手中にしてから、皇帝ルルーシュ(独裁政治)を終わらせて
それでゼロレクイエム(ゼロへの鎮魂歌)を遂行したとして
ルルーシュは、改めてランペルージになって。
枢木神社付近の海を、ナナリーとスザクと3人で歩いて終わるとか
コードもギアスも消滅する方法が何か見つかってCCだけが笑って旅立つ、とか。
でもルルーシュとスザクは、そんなに甘くなかったんだよね。
そして、そんな心構えで見ていた私は、ダイレクトにショックを受けてしまいました。
ユフィの優しさと強さと死、シャーリーの愛と死、ロロの必死の想いと死。
両親の激しい思い込みと非現実的な取り組み。
進化する兵器とそれに振り回される人々。
そんな世界全体の、誰もが自分の都合で戦い
それをやめられなくなってることから発する、すべての事象。
初めは自己都合で世界を憎み、一時はギアスを憎んでいたルルーシュが
悲しみの果てに、ここまで自分を責めていたなんて。
この選択以外には、不幸の連鎖を止めることは出来ないと思っていて
本当に実行して、世界を創ってしまうなんて。
シャルルにも、シュナイゼルにも出来なかった、自己犠牲と贖罪。
生きてた時のルルーシュも天才で強かったけど、死んだ今もルル-シュはすごい。
でも美化するつもりは無いです。
間違っていてもいいから、生きていて欲しかった。
とにかく生きていてくれれば、私はルルーシュには甘いからそれで良かったのに…。
番組が終わっただけでも打撃なのに、Wショックです。
とりあえず、いつものように冒頭から感想を書きます。

ナナリー「8年ぶりにお兄様の顔を見ました。これが人殺しの顔なのですね?」
なんつーキツい言い草!!…と思ったら、おそらくダモクレスを撃った自分も…と続く。
ここでルルーシュは、選択を迫られる。ナナリーにギアスをかけるかどうか?
ルルーシュは、フェアな関係でいたいと思う人間には
なるべくギアスをかけずに今までやってきたし(そう言えばニーナにも、かけなかったなあ)
スザクやシャーリーに対しても、彼らを救うためにやむを得ずギアスを使っている。
それでも充分、彼らを傷つけ、怖がらせ、罪悪感を負ったんだけど。
マオにとってCCが特別だったように
ギアスユーザーにとってギアスを使わなくて済む相手は、誠実である為に大切な存在。
今ではナナリーは、目が開いてギアスがかけられる相手となり、ゼロレクイエムの障害になっている。
もしナナリーにまでギアスをかけてしまったら、ナナリーに対しても不誠実という罪を負うことになる。
ますます孤独になりルルーシュ自身も傷つく。
そのことをしっかり自覚しているルルーシュは、逡巡する…。



その頃。
スザクとカレンの最終対決。
スザク「自分は…俺とルルーシュには、やらねばならないことがある」
という、いきなり「俺スザク」で始まりました。
カレンは完全にルルとスザクを「悪」だと思っていて、二人はすれ違ったまま。
1期神根島の時も決着がつかなかった二人の本音が、またぶつかります。
ランスロットと紅蓮の戦いとしても、決着が近い。一体どちらが勝つのか?


それぞれが自分のこれまでの戦いとこれからに答えを見出そうとしている。
一人の人間として恋人を引き止める千葉と、こういう生き方しか出来ない藤堂さん。
遊びはあっても、結局無駄な部分は無かったコードギアス、見事!
と、言いたいけど、あったよシンクーの吐血という無駄が!!
回収しきれず、投げ出されたんでしょうか?緑川さんとか、どー思ってるんだろう?聞いてみたい(笑)
コーネリア&ギルフォード、ヴィレッタ&扇。
皆、戦いのあり方や、戦争の是非を自問している。
ニーナがいつの間にか、昔のニーナみたい、おどおどした話し方でビックリ。
一巡して戻った、たいな?キャラが掴めない。
そんな中、戦争について思いを馳せていない人が一人、
そう、玉城です。
今回は見せ場ばかりで、どの画像も絵画的に美しかったのに
とても全部は掲載しきれず(gooブログは一回の記事の字数とリンクに使う文字数の合計に制限がある)泣く泣く選択しています。
それなのに…

どうして私は玉城なんか載せてしまうんだろう?(酷)
玉城「まだ、やれるのに…やれるのに。何で皆、俺を馬鹿にすんだよぉ!!」
…何でって…それ聞きたいのか?


アーニャの涙を始めて見たような気がします。
アーニャにも救いが必要で、それをもたらしたのは意外なことに、ジェレミアでした。
最後までオレンジはカッコよかった。
「記憶せよ!!ジェレミア・ゴッドバルドを!!」
人型装置で離脱したのにも驚いたけど、その後生身だよ!?
最近では忘れちゃってたけど、1期では何であんなに弱く見えたんだろう?
弱いっていうか「面白い人」だったのにw
R2マジックというか、ニーナの印象が変わったり
スザクへの信頼がいつの間にか復活したり、スタッフの匙加減、魔法みたいだった。
R3とかがあれば、玉城でもカッコよくなるかも?(ま、R3は無いけどね)
ギアスキャンセラーについては、シンクーの吐血の次に勿体無かったですね。
もっと使いようがあったはずです。
それを最大限に利用しなかったルルーシュは
「なるべくギアス(再ギアス含)を使わずに計画を達成したい」と
思っていたんでしょうね。そうでも思わないと腑に落ちない。
結局キャンセラーは、シャーリーを死へ誘導しアーニャを救っただけ、だった。
スザクは負けてしまう。カレン、強し!!勿論、脱出装置を使ったと思いますが。
生きているんだから、実質、相打ちだと思っていいよね?
そして、ルルーシュ。
ナナリーは、憎しみを一箇所に集めるつもりで、シュナイゼルに協力したことが分かった。
自分の考えと同じ、と知ったルルーシュは、ナナリーにギアスをかける。
抵抗するナナリーはすぐにかからないという「ユーフェミア現象」を起こすけど
結局、ダモクレスの鍵はナナリーからルルーシュへ。
恭しく受け取り「愛してる、ナナリー」と。
ここで「クララが立った!!」とかなるかな~と
思ったけど、なりませんでした(そんなハッピーなわけない)


無駄に大袈裟な手の動きも見納め。かくして世界はルルーシュの手中に落ちた。
「世界は我に従え!!」


2ヵ月後。
ルルーシュに反逆した者達が、処刑場に運ばれる。
既視感覚えるけど、もうゼロは助けに来てくれないんだよなあ…。


まさかスザクのお墓を見ることになるとは、思ってなかった。
え?本当に死…と不安になる。
そこに、現れるはずのない、ゼロが!!


玉城「俺の親友が、助けに来たぜぃ♪」(また玉城を載せてしまった…)
ちょっ…と動きでギャグに見えちゃうよ!!
…カレンは、気付いたみたい。(動きで?)
ジェレミアは、全力で見逃してくれた。多分、打ち合わせ通り。


「俺は人々の『願い』という名のギアスにかかる。世界の明日の為に」


マオを殺した時も、泣かなかったCCが、泣いている。
死を持って償いたくても、それが出来ないCC。きっと凄く自分を責めてるけど、祈るしか出来ない。
無感動を少し脱したと思ったら、悲しみがやってくる。どっちにしても、生きるって、大変だ。




ピカレスクロマンでは、最後は主人公が破滅するというのが定石なようだけど
ルルーシュは破滅したのではなく、自分で幕を下ろし主役を世界に譲った。
状況をコントロールしたり演出したりするのが、ルルーシュの武器で
最後までそれを使って、やり通したんですね。
今になって思うと『自らの意思でスザクの手にかかる』という
これ以外には死因は考えられないから、不思議です。
他の死に方では、尚更納得出来なかった気がする。
スザクもスザクとしての人生を捨て
罪を背負ったまま「正義の英雄」を演じて生きていかなくてはならない。
死にたがっていたスザクに、贖罪の道をルルーシュが用意したんだ。
ルルーシュのゼロ・レクイエムにスザクが手を貸したように。


落ちるシーンは一番辛かった。そしてナナリーのこのシーンは涙で見れなかった(後から再生で5回見たけど、やはり涙ぐんでしまいます)
ナナリーがルルーシュの真意に気付いて
最期はナナリーに手を握ってみとってもらえて、本当に良かった。
っていうか、何で手を握っただけで過去の記憶まで、読めるの??
そんな特殊能力があるなら、もっと有効に使おうよ!!
それとも象徴的な意味で?ただ、ルルーシュに悪意が無いということを
象徴的に見せただけなのかもしれない。
ナナリー「お兄様、愛しています!!」
ルルーシュ「ああ…。俺は…、世界を…壊し、世界を…創る」
良かった。最期のナナリーの「愛しています」が届いて。
でも何度見ても泣いてしまう。
こんなに悲しく響く「ゼロコール」が、あったなんて。
せめて、藤堂さんや、神楽耶。皆、気付いてる。そう思っていいよね?
ルルーシュが命を賭けて創った世界、大切に生きて欲しいです。
しかし、カレンが日本風の家に住んでるのは分かったけど
あのダンベルとかは何?あんなに鍛えてるの??
アッシュフォードにカレンが復帰してるとは…3年生だよね。
お母さんと暮らしてるということは、報われたということだね。
扇は首相。日本の首相は思想が無くても無個性でも務まる、という皮肉か?
それとも平和ボケの象徴でしょうか。
新横浜空港、とあるから、成田とか東京は壊滅したままなのかな?


玉城さん、開店おめでとう。
…藤堂さん、やっぱ結婚しないんかい!!


オレンジ畑!! 忠義の畑!
今までありがとう、オレンジ(何となく言いたくなった)


「王の力は人を孤独にする。少しだけ違っていたか?なあ、ルルーシュ」
ルルーシュ自身は、最後には理解者と協力し、妹にも分かってもらえた、ということが、言いたいのかな、CCは。
ルルーシュは『Cの世界』にいる。だって、CCがマオを殺す時「『Cの世界』へ」って言ってたから。
それはCCの記憶の世界だけど、多分成長しないけど、いる。
私の心の中にも、勿論いる。
私の願いは「あらためて、ランペルージから」かな。違う未来(あした)へ。
…そういえば、アーサーが鍵を握るとか、無かったですね。そりゃそーか…(笑)
ここは期間限定ブログなので、これで終わります。
今まで読んで下さった、たくさんの皆さん
TBに応じてくれた皆さん、本当にありがとうございました。
心からお礼申し上げます。