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紅茶屋・べにちゃや

実家の昔の屋号『紅屋』と大好きなお茶時間を一緒にしました。

お正月料理

2006-01-02 | 紅茶屋・べにちゃやについて
歳の暮れから毎年かならずお手伝いが始まる。

幼い頃からの、少々嫌な時期。
たくさんの手伝いをしてきたけれど、想い出に残るのは
窓ガラス拭きとお店の大掃除。
広いお店の中のものをみんな外に出しての大掃除は、寒いながらも
すこしワクワクするものだった。
今考えれば、かなり寒かったよな~。

身も心も引き締まる・・・とはこのことだと思った。
終わった後の爽快感は、小さいながらも感じ取れていたし、一年間の
両親の苦労を感じ取れる時でもあった。

すこし大きくなってからは、調理の手伝い。
甘エビの殻むきほど手の冷たくなるものはなかった。
お米を何升かとぐのも冷たかったけれど、甘エビは指先の感覚を無くさせた。

細かな作業を続けての正月料理。
母の作る「麹漬け」は、絶品。
珍しい料理らしく、あちこちから人気者。

麹を作る加減が一番の技。
御飯を炊き上げた後、醗酵させるのにコタツを使い微妙な熱加減で麹菌を作る。

使う野菜は、夏の大根・糸瓜・胡瓜を塩漬けにしておく。
そこに決めての、鰊。
カチカチに乾いた鰊を、これまた細く鋏で切る。

麹の甘みと、塩漬けの野菜と鰊の旨みで絶妙な麹漬け。

毎年毎年、仕事の合間に忙しいながらも作る正月料理。
「麹漬けは、お母さんの味を引き継ぐんだよ!」・・・と。
知人に言われていたっけ。どうしよう。。。

微妙な温度変化で味の変わる麹作り。
そのできによって、今年の麹漬けの味が決まるらしい。

嫁いだ母が曾祖母に習った味。

誰かが引き継がないと、この味は絶えてしまうんだな・・・。
そろそろ世代交代の時期なのかな・・・真面目に考えた。

今年のお正月は、両親達の手作りの味を離れた土地であじわうことで、
お餅のおいしさ・手間隙かけた料理の味にひと際気持ちがやさしくなれたようだ。

原点

2005-09-29 | 紅茶屋・べにちゃやについて
自分のうまれた家が、何度も手直しされ
生まれ変わっているのを知っている。

昔、祖父が庭に面した縁側で煙草をふかしながら
耳は野球中継。
これは、夏の一場面。
だから、野球中継は私にとって夏の風物詩。
 
階段についているステンレスのポール。
一段ごとに長さが短くなっていく。
そのポールをつかんで、階段の上からターザンのごとく
回りながら飛び降りる遊びが大好きだった、私達。

お風呂場に至っては、産まれたときからお世話になっていた。


『迷路みたいな家だね』と言われてちょっと複雑。

一つの家が三世代かの様に創りつけられてきていた。

もうすぐなくなってしまう私達の育ってきた家。
 
木造・鉄骨と入り混じった複雑な家。
 
新しい家は、簡単明快・住みやすい・・・これがいい。

古い建具は取っといて、いつか私の家に使いたい。
できることならば。

婿入り道具

2005-05-09 | 紅茶屋・べにちゃやについて
実家の家業を継いだおじいちゃんはお婿さん。

曾おばあちゃんに見込まれて、婿入りとなったわけらしい。
そのときの婿入り道具の一つ。

建て替えの為の家具移動をしていたときに発見。
まさか、こんな立派な箪笥とは知らず・・・。

三段に分かれて持ち運べる箪笥。
金具のデザインも今だから光って見える。

この、金具部分に持ち手がついている。
それを引っ張り出して、運びやすく作られている。

なんと、合理的。
しかも桐ダンスは軽い。何度も引越しを重ねている私にとったら
なんともうらやましい家具だ。

もっと昔の船箪笥は、船で運ばれている間に船が沈没しても水が入らないような
緻密な作りとなっていたり、箪笥の下部に車が付いていて、運びやすくなっていたり。
金具ももっとたくさん付いて、重厚な作りで重い。

その時代は、とうに過ぎ去ったおじいちゃんの箪笥。

中には、毎日着ていた普段着の着物や絞りの帯。
私達の七五三の着物もまだ入っていた。

絞りの帯をみて、昔おじいちゃんが着ていた着物姿を想いだす。
なんとも、粋なおじいちゃんだった。
下駄をつっかけ、盆栽をいじり水遣りをするのが毎日の光景。

その空気から抜け出せないのかな~。

おじいちゃんの着物を仕立て直して、いつか自分の着物としてきてみたい・・・と。
そしたら喜んでくれるかな。

家の中には、五十年は経つ扉や窓が残されている。
どうにかしてとっておけないものか・・・と悩む。

そんなことばかり考えてるから、私の手伝いはあてにならない。
家の中は、魅力的なものが多すぎた。

名前の由来

2005-03-11 | 紅茶屋・べにちゃやについて
『紅茶屋・べにちゃや』
なんで? わざわざ『べに』と読ませるのか。

むか~し昔、ご先祖様が『紅屋』と言う屋号で
いわゆる口に塗る紅を扱っていたそう・・・。
その屋号がお気に入りだった私。

実家はお店を経営していて、そこにも『紅』が
使われています。

それが一つの由来でもあります。

次回はまた別な由来を・・・。   紅茶屋・akira

『紅茶屋・べにちゃやへようこそ』

2005-03-11 | 紅茶屋・べにちゃやについて
むか~し昔、cafeを持つことを夢見ていた。

あきらめたわけではないけれど、夢としてずっと心のどこかに
閉っていた気持ち。

ここ東京に移り住み、雑踏の中にあるたくさんのお店を観る。
人それぞれに求める場所・落ち着く場所は違うけれど
人の心を落ち着かせる大切な場所。

そんなcafeを求めていた。

イゴコチの良い場所。
そんな場所を私も作りたい。

音楽を一つの媒体として、遊びに来てくれる方と
繋がっていけたら・・・と。

『一緒にお茶しましょ!!』 紅茶屋・akira