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紅茶屋・べにちゃや

実家の昔の屋号『紅屋』と大好きなお茶時間を一緒にしました。

2006-10-19 | 古い物ばなし



週末に 娘をひきつれて骨董市へと出向きました。

小さな頃は だまーって骨董市へくっついて来てくれ
ちょこちょこ歩いてくれてたな~。
そんな思い出とともに 二人で久しぶりの骨董市です。

アンティークなぬいぐるみは クタ~っとうなだれた感じも
とても可愛らしく
真鍮のドアノブは 何時かの日のために買っておこう。。。
とか
わずかな手持ちの中で 楽しみを見出せるのも
また 楽し!!

丸盆は 木の色具合がとても気に入り
他にきれいなのもあったけれど 割れが進行してないことを
確認して 購入。

鍵は 娘のお小遣いから購入。
ずっと欲しがっていた鍵。
南京錠タイプがよかったようだけど予算的に無理。
(とても 懐のしっかりとした子なのです)
あっちこっち 結局最初に見つけたこの鍵に
落ち着いたようです。
北欧物が置いてある所だったので そこらへんの鍵かな~?

「また 来てみる?」と聞くと
「いいよ」 と・・・。  やった!

一人より二人のほうが 断然楽しかったもんね。
よかった・・・と喜ぶ母なのです。



円い物 

2006-10-02 | 古い物ばなし


ある骨董市で買い求めた小瓶


一人でぷらぷらもいいんだけれど
目が廻ってしょうがなく あまりゆっくりと
眺めて廻ることはできず。

高さ7・8センチのこの瓶は
きれいな香水瓶のたくさん並ぶところから
ちょっと離れた場所に置いてあった。

香水瓶は どれも綺麗で 派手なものから品の良いものまで
華やかな香りを いまでも放ちつついる。

古い鉛筆削り・万年筆・羽根のついたペン・形のよいペン先
男の人の机の中に ひっそりと置いてありそうな
格好の良い品々が 他には置いてあった。




球体に目が向くこの頃
この小瓶も 蓋がいちばん気に入っている。
隣に合わすは ビー玉
ラムネ瓶から取り出した 色気のないビー玉だけど
素っ気無い感じが 好み。
             

       

古物市

2006-09-27 | 古い物ばなし


古い物に興味を抱くようになったのは
いつの頃からか
自分でも気づかぬうちだけれど お祖父ちゃんが亡くなってから
その気持ちが強くなってきたかと思う。

お祖父ちゃんも 古物好きの一人

値の張る様な いわゆる古美術品なんてものではないけれど
なんだか よくわからないものが たくさんあった
お祖父ちゃんの形見にあちこち配ってしまったらしいので
母は今更ながら
『あんたが 好きだって知ってればねぇ』とどうにもならないことを
言ったりしている。

親戚の家に配られた おじいちゃんの形見は
廻りまわって またわたしの元に来るかもしれない・・・ふふふっと
意地の悪い根性もあったりする。

・・・・・・・・・・・

「誕生日プレゼント何がいい?」
「骨董品」・・・・・若い頃からの台詞
相手は 困ってしまう。

その台詞 しばらくぶりに今朝言ってみた。
「またかよー」と言われた。
・・・・・・・でも 買ってもらった記憶はない。

でも こうも言われる
「ブランド好きな女でなくてよかった」と。
でも こう言い返す
「ブランド物の何チャラよりも 値が張るよ」と。

相手は困ってしまう。


少しずつ 少しずつ 
歳をかさねるごとに変わる 好みの変化も楽しい
その物に 思い出を感じながら 側に居るようで
そこがまた 古い物の好いところかも。









白壁

2006-09-10 | 古い物ばなし


ここは 恵比寿にある タミゼ

入り口近くの白い壁に映し出されたフィルムは
Alexander Calder のdvd

レトロで操り人形のような動きをしているフィルムがすごく気に入った

きっと 何も考えず 白壁をみつめるのには
ちょうどいい フィルムに違いない

タミゼの人にお願いして 白壁に映し出される映像を撮らせてもらう


 












concrete craft

2006-06-07 | 古い物ばなし
目黒通りに存在する
 【concrete craft】に行って来ました。

以前も同じ友だちと伺いました。
なんだか、広いお店なのにとても居心地が良いことに不思議な気持ちがしました。
その感覚は、今回も同じでした。

白い壁は広く、テーブルも椅子もシンプルです。

気になる絵画は、床において壁にもたせ掛けてあります。

テーブルから上の視界はジャマをするものがなく、白い壁のみとなっているから
落ち着くのでしょうか?

3階に位置するので、視界も気にすることなく のんびりとした空気が漂っています。
自然光の中で、美味しいパスタを戴きました。 

このパスタのお皿がとても気に入ってしまい、お店の方に訪ねました。

「アラビア社のKiltaというものです」と教えてもらいました。
以前はこちらでも売っていたらしいのですが、ヴィンテージ物らしいので
取り扱いも少なく、販売はやめたそうです。・・・残念。

そのkiltaのお皿、気になると気になってしょうがない性格は、とどまることなく
お店に行ってしまいます。(ゴメンナサイ・・・・・オットサン)

お皿の縁が少し高く、面が広くて盛り付けもしやすそう。
そして何より、色合いがいいかんじ。
古いから、表面もすこし釉薬がとろんとした感じでゆがんで見える。

裏面のARABIA社のロゴも可愛らしく。

耐熱皿のマークは、当時の直火ok印だそうです。オーブンに入れていいよ! ってこと。

ますます気に入ってしまいます。
気になるととことん突き止めたくなる性格なので、どうしよう。。。
入手できないものか・・・と無い脳みそをひねって考えてます。

                           

もしかして

2006-06-02 | 古い物ばなし
きのうのこと。

ふと立ち寄りたくなり、いつもの古物を扱う店に行ってきた。


縁取られた木枠が黒くサマになっている鏡。
ところどころ、木は朽ちたり装飾も定かではない。
昔の床屋さんで使われていたものだとか。
かなりの高級感漂う店内の装飾だったのか、それとも
時代がそうであったのかは知れないが、ともかく
鏡自体は、鏡の表面も剥げ欠けてさえすれども
堂々たる姿にはちがいなく、素晴らしく格好のよい姿に見とれる。


こんな格好の良い鏡を、-すとん-と置けるスペースのある家。
そんな家が欲しいと初めて思った。

そのうちに御主人が取り出して見せてくれたものが
中国の人形。陶器でできた顔部分が台座を付けられて二つ。

曰くを聞きながらいると、出処のパリのギャラリーに並べてある写真を
見せていただく。
写真の中の人形と、今此処にあるおなじはずの人形。
かなり顔の表情の違いに驚いた。
ライトのあたり具合によるものではないか・・・と御主人。

写真に映る顔は、裕福な笑顔でまるで魂が宿っているかのように感じた。
此処にある実物は、端正な面立ちはすれども魂は宿ってないような気がした。

そんな不思議な人形を見てから後、
やたらと肩から後ろ頭、目頭と痛い。何か身体が疲れているのだろう。。。
そう思っていたけれど、夜ふいにお布団の中で思い出した。

あの人形が付いてきたのかもしれない。

写真の中の人形には、魂が見えたからな。

頭の中で、昔購入したことのある中国の古物商の人を思い浮かべ、
あの人ならなにか知ってるかな・・・。
そんなことを考えながら眠りについた。

心の中でお経を唱えて朝を迎えてみる。

こんな体験は初めてだし、まったくの気のせいかもしれないけれど
中国で生まれた人形が、頭だけを残してパリへと渡り、日本へと足を伸ばし
この先どうなるのかは知らないけれど、その過程の一部だと思うと
旅の途中に少しまぜてもらえたような気もして、悪い気はしない。

ちょっと 重い話となってしまたようです。 すみません・・・。

こんな姿です

2006-03-16 | 古い物ばなし
スタイルはこれ。

学芸大学にあるWHITE CUBE GALLELYさんにて遭遇。

不思議なお店で、たくさんすてきな物が置いてあるのだけれど
すべてを見尽くしたつもりでも、見逃していた品物がいつもあるようで、
このスタンドも、何回か目にしていたのかな。。。

目に留まるときは呼ばれている時。

モノが私を引き寄せる感覚。

めったに衝動買いはしないタチ。

姿に惹かれ、灯りの温かな色に惹かれ、スイッチに惹かれる。

WHITE CUBEさんの心にくいところが、付いていたおんぼろ傘を取り外してみたら
とてもすてきな姿だと、発見されたこと。

このスタンドには、傘は必要ないね。

灯が部屋をともした時、ふすまでできたことは
影絵遊び。

こんなオモシロい道具と出会えて、家の中も温かな感じ。

***「これって傘付いてないの?」と時間差で聞いてきた、夫と息子。
         さすが親子だわ・・・と感じた***************************


まるで・・・

2006-03-15 | 古い物ばなし
まるで、真空管アンプの様ですね。

あったかい灯りがともります。

オモシロい顔を持った道具の上に乗っているんですよ。

かなり好きな道具です。。。

何かに・・・

2006-03-15 | 古い物ばなし
この姿、形、何か別なものに見えます。

ピノキオが嘘をつくと、伸びていく鼻。
オズの魔法使いに登場する、ブリキの木こり。

ねじをぱちん・ぱちんとひねって作動させます。
時に空回りして、ぱちんと言ってくれないときも。
どうも、人を選ぶようです。
子ども達には、空回りのスイッチです。どうも私の言うことは良く聞くようです。

オモシロい顔を持った道具です。。。

グリーティングカード

2005-10-15 | 古い物ばなし
 
このカードは、13年前日光金谷ホテルにて求めたカードです。
 

1684年、徳川幕府の小石川薬園以来、植物園として日本最古の歴史を持つ
植物園だそうです。
現在では、東京大学の付属植物園として教育・研究の場として使われているそうです。

加藤竹斎筆「小石川植物園草木図説」と題されていて
明治9年の画です。
写真の画は、アケビです。
右端に漢字で花の造りを説明しているような文字が並んでいます。
到底読めるものではないです・・・。

アケビの花の色は、シックな色です。
日本の色ですね。
微妙な色合いと細いペン先の下図がいい具合です。

日光にもこの植物園の分園があることから、金谷ホテルにも
このカードを置いているのでしょう。

いままで、玄関先に飾られていたものですが
このたび、娘の書いた詩に場所を譲ったので手元に戻ってきました。
 
何度見ても、いい画です。


いびつな白磁の壺

2005-10-05 | 古い物ばなし
作家の立原正秋に感銘を受けて以来、私にとって
李朝白磁の壺は憧れとなった。

写真の大壺は、日本民藝館でかなりの時間眺めていた壺。
写真には、紙の折れ線も入ってしまい、かなりでこぼこしたように感じるが
本当はいびつなだけで、表面は滑らかな肌となっている。

館内にはいくつかの白磁の壺が置いてあったが、なかでも
語りかけてくれる印象を持ったのが、この壺だった。
高さ47cm、大切に保管されている様子にガラス越しでしか
眺められないのが寂しいくらい、何かを語ってくれていた。

形が整った美しさ・左右対称に出来上がる、出来上がった美しさ。
きれいでいなくてはならない・・・。

「そんなものなんて、何の徳にもなろうか」

持ったままを生かす、どこから見ても同じなんてつまらない。
アッチから見た姿、コッチから見た姿、触った感触。
いろんな姿を持っていていいのだ・・・角度によって変わる姿は
人間もこんなに柔軟になれたら。。。という思いを伝えてくれた。


この時代の朝鮮の壺は『満月』を見たてて作られていたらしい。
口径からすぐの膨らみは満月の膨らみ。
いびつな形になるのは、真ん中から上下で分けて作られ、
それをつなぎ合わるから、真ん中に筋が入るそうだ。

きれいに整った李朝白磁の壺もあるけれど、私には
いびつな形の方が、より近いような気がした。



日本民藝館

2005-10-05 | 古い物ばなし
 
 近くてもなかなか足を伸ばすことができなかった。
 この日には・・・と思い、朝一番で車を走らせた。

『日本民藝館』を眼の前にし、やっと来れた~という感慨にふけっていた。

 ―特別展<韓国女性の粋と美>―
丁度、伺った日からの特別展示。韓国の女性が使われていた「ポシャギ」
「かんざし」「鏡」「装飾品」などが展示されていた。
それにあわせて白磁壺や新羅時代からの油壺などもあり、私にとっては
さらに特別な日となった。

入場料もこの日は、夜の演奏会のための道具運びやお掃除でバタバタされるらしく
特別にフリーの日となっていた。

館内をじっくり見て歩く。
好きな場所は何度も行って、佇む。
人も少なく、部屋の中を独り占めできたのも嬉しい限り。

何だかんだと三時間。
気付いたころには、お客さん誰もいなくて静まり返る館内。
民藝館の館員の方の撮る、カメラのシャッター音が時折聞こえる。

いつまでもその場にいたい気分。
時間を気にしながら、日本民藝館を後にした。

美しい木工品・朝鮮陶磁については、また別で。。。

『作家の食卓』

2005-08-05 | 古い物ばなし
コロナ・ブックス『作家の食卓』を観る。

憧れの作家「立原正秋」が載っていた。

風貌も好きなのだが、この方の描く世界が大好きでずるずる引きづり込まれて行った。

20代になったばかりで、こんな渋い世界の文学が好きだった私は、
到底現代の流れにはついていけない人で、その頃は今自分で思うと
かなりの叔母ちゃん感覚の若者だった。

影響をあたえてくれたのが、この立原正秋。

男だったらこうなりたい人でもあったし、こんな人の奥さんになりたいとも思った程。

この方の奥様は、とても美しい。
美しさは表面の美しさだけでなく、小さな身体で何事も受け止める度量を持ち
それを表には現さない。。。いわゆる古風な女。

立原文学に登場する女性は、みな奥様を匂わせる。
そして、とてもきれいな日本語を伝えてくれる。

鎌倉を愛し、そこで居を構え、立原文学の世界を自ら築いていった作家。

到底できない、夫婦象がここにはある。

大切な李朝の壺を愛おしく抱く様は、淋しい心を映し出しているかのようだ。

コロナ・ブックスでは、いろんな作家さんの好きな食卓風景が写真と共に載っている。
とてもきれいなセッティングで、美味しそうに。


神秘の画家  ジョルジュ・ラ・トゥール

2005-07-08 | 古い物ばなし
観ることのできなかった、ラ・トゥールの展覧会。

絵画はあまり興味を惹かれないのだけれど
ラ・トゥールだけはとても惹かれた。

蝋燭の灯をともした画風。
陰影から生まれる静寂感。
きれいな物も薄汚れたものもそのままの視線で描いている。

芸術新潮の表紙絵は<マグダラのマリア像>
他に聖人像・キリストの誕生から十字架に架かる姿など宗教画が主な作品。

このマグダラのマリア像の他に感銘を受けた作品が
<荒野の洗礼者聖ヨハネ>
この絵は、1993年に発見されたラ・トゥール最晩年の作品だそうだ。
描きたいことが、余計な描写なしでも描かれているような気がする。

哀しみとさみしさとで打ちひしがれたような聖ヨハネ。
頭をうなだれて目をふせて腰を下ろしている姿には、自身の希望は感じ取れない。

だけど、左手には十字架をかたどった木の杖を力強くしっかりと握り締め、
右手の先には子山羊。 ヨハネが子山羊に葉をあたえている。

ヨハネの右側からやわらかな光が射し込み、子山羊の顔も照らし出している。
とてもさみしい作品だけれど、その中にとても力強さを感じるのは
子山羊が葉を食べている姿が、生きる力を感じさせているからだろうか。

国立西洋美術館では、どのようにして観ることができたのだろう。
薄暗いなかに、ラ・トゥールの絵を置いておいたら、絵の中から作品が浮かび上がって
観えそうな気がした。


ロンドンで起きたテロ。
人を殺めることでしか、自分達の存在理由を確かめられないような
心のさみしい人間が殖えてきていることが、とてもさみしい。

日本民藝館

2005-06-30 | 古い物ばなし
芸術新潮7月号特集記事『日本民藝館へいこう』

   忘れていた。
この素晴らしい建物があることを。

かれこれ、何年前?
若かりし20代になったばかりの頃、わざわざここを訪ねに来たことがあった。

なぜここに来たかったのか、ここを知るきっかけも覚えてはいないけれど
ただ、この場所を見ておきたく訪れた。

あの頃、骨董好きで骨董屋さんを訪ねていたから、その流れで訪れたのだろうと思う。


あの頃は民藝というものが、なにかおもっ苦しくスマートさが感じられなかった。
でも、李朝白磁の壺はとても存在感があったのを覚えている。
どこまでが民藝でここからが骨董・・・なんて決まりはないんだろうし
人の視線でしか感じ取れないことなんだろうけれど、この場を民藝館と称した
柳宗悦は、開拓者のようだ。

この本を開き、あの頃は感じ取ることができなかったことに気づく。

地図を開いたら、なんだ・・・とっても近い。
朝からじっくり過ごせる日をえらんで、ゆっくりとおじゃましにゆこう。

頁・・・どれもこれも好み。
この度の監修(といってよいのでしょうか?)は、坂田和實さん(古物商)。

昭和11年から、戦時中も守られてきた日本民藝館。
置いてある品はもちろん、建物だけでも素晴らしい。
写真も、入り口の上部に付いてるものだとか・・・。

益子の職人が作り上げたものらしいが、なんてかっこいいのだろう。

  みとれてしまった。


『古道具・坂田』について、ギャルリももぐさの安藤雅信氏が述べています。
『ギャルリ百草』