【裏第三美学「ベラキバ」】

裏ロテスの首脳「神泉巻雄」提唱の、ピアス~タトゥーの流れを汲んだ第3番目の美学。それが「裏第三美学『ベラキバ』」・・・

【ドラキラ666】005本番前半/第3日目

2006年06月13日 06時24分24秒 | Weblog
【ドラキラ666】関連バックナンバーは、

【ドラキラ666】000宣伝
【ドラキラ666】001序曲乃序曲
【ドラキラ666】002序曲
【ドラキラ666】003前前夜祭/第1日目
【ドラキラ666】004前夜祭/第2日目

と成って居りますので、上記未見の方は、先に御覧下さいませ。


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「2006年6月4日」から「2006年6月8日」迄、
【ドラキラ666】決行の為、ルーマニアに飛んだので、
現地にて描き込んだドキュメント・レポートを、
帰国後にアップ・ロードした事、御了承下さいませ・・・


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【2006年6月6日】本番決行日



◆5:45起床
 5:55:55ホテル発-6:00ヴラド公生家着
 6:6:6ヴラド公生家にて儀式
 7:15ホテルにて朝食
 8:40ホテル発-8:45黒と白の教会着
 9:10黒と白の教会発-10:40ブラショフ着
 黒の教会滞在後
 11:55ブラショフ発-12:40ブラン着
 ブラン城滞在後
 13:30ブラン発-14:20シナイヤ着
 シナイヤにて休憩後
 14:55シナイヤ発-15:50スナコヴ着

 17:45スナコヴ修道院入り
 18:6:6(=6:6:6PM)ヴラド公の御墓の前で創まれ変わりの儀式



 ※時間は総て現地時間


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いよいよ「ドラキバ本番の日」
「2006年6月6日」を迎えてしまった。



本番当日、
「5:45」起床・・・

「5:55:55」・・・ホテルを出て、ヴラド公生家へと向かう・・・

「6:00」・・・ブラド公生家に着いた瞬間(とき)、
6時の合図か、教会の鐘の音(ね)が鳴り響く・・・まるで儀式の開始を祝うかの如く・・・

玄関の前に持参した「Wクロス」を置く。
「黒の教会」と題された1999年製作の「Wクロス」を・・・
そして、
其の「Wクロス」に昨夜の最期の晩餐で使用したロウソクを立て、
「復活の瞬間(とき)」を開始する為の「f」に祈りを捧げた・・・

其の「f」・・・「final(死)」の「f」・・・
其の「f」・・・「first(生)」の「f」・・・
ヴラドの生にて、マフユの死を・・・

そして12時間後に訪れるで在ろう「復活の瞬間(とき)」が開始された・・・


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ホテルに戻り朝食を済まし、チェック・アウトの時間が訪れる。
時計の針は8時29分過ぎ・・・
又しても教会の鐘が鳴り、一気に空気が神聖化する。

次は、いよいよ黒の教会だ・・・
一体そこで、何が待ち受けて居るので在ろうか・・・


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黒の教会へと向かう手前に、急遽立ち寄りたい、いや立ち寄るべき場所が在った。

昨日、シギショアラ入りした瞬間(とき)に観掛け、
一発で度肝を抜かれた「黒と白の教会」で在る。

大きな川を隔てて向こう側に在る、
ゴシック中のゴシックな、ドーム型の教会。

それは、生まれて来て一番気に入った教会で在った。

次成るドラキュラのイメージにピッタリの教会。
次成るドラキュラ城に相応しき教会。

だがそれは、ガイドブックは愚か、
今迄ルーマニアを調べて来た中でも、観た事も聴いた事も無い教会だった。

それだけに、其の存在の強烈な存在感が、僕をノック・アウトした。

とにかくカッコイイ。
そしてカワイサも持ち供えて居る。
そして何より神聖さを・・・

当初の予定外だが、
どうしてもココは外す事など出来ず、入館を試みる。

とてつも無く神聖な場所。

世の間(はざま)に存在すべきモノ・・・
世の間(はざま)に立った瞬間(しゅんかん)・・・
闇がココへと導いた・・・
ココへは1つの闇の招待・・・
ココは1つの闇の正体・・・
まるで闇の中の竜宮。
真のモノトーンの内側は、こんなに迄眩しく、キラビヤカな玩具ライクなのか・・・

より一歩より一歩と中に入る。
ミサの途中の中に入る。

センターの入口を入ってスグの所に跪き、
神の御心に触れて観る。

光のオブジェの如くの祭壇・・・センターには赤い点1つ・・・
「アンタレスか・・・」
其の十字架、紛れも無く「サソリ座」・・・
両手を広げ、クロスと化したサソリ、何が映って居る?

とにかくこの場所が、
いずれ戻って来る場所、
撮影すべき地点、
ゴシック帯の街、
白と黒のゼロ・エリア、
とにかくこの場所が、
次の時代にとって非常に重要な場所で、
僕にとって非常に重要な場所で在る事だけは確信出来た。

外に出て、
何かの断片を探す。
そして何かの断片を持ち帰ろうと徘徊する。
裏へ裏へと回る。
するとそこに、1人の老婆が居た。
老婆は僕をじっと観詰める。
一礼する僕。
其の老婆の後ろに使用済みの大量のロウソクを発見。
蜜蝋のオレンジ色の使用済みのロウソクを大量に発見。

「コレだ!」・・・そう想ったも束の間、
何かを察知した其の老婆、
僕をじっと観詰めたまま、ゆっくりと首を横に振る。
まるで、其のままにして置きなさいと告げるかの如く・・・

僕は其の意識に従い、
再度一礼をし、教会の正面に移動し、祈り、其の場を離れた。
何も頂かずに・・・

しかし少し右手がヒリヒリする。
良く観ると、そこに傷が・・・
いつ?
何にも触れて居無いのに・・・何故?

其の手、其の傷をファインダー越しに観る。

白のベースの中央に、1つの赤い点・・・

まるで先程の「アンタレス」と同じ・・・

「十字架も又、傷入りと言う事なのか?」

人人の苦悩を受け入れる印、
そして受け入れる度の傷・・・

「黒と白の教会」・・・
十字架も又傷入りだと教えて呉れ、
闇の竜宮を有する聖地。

「黒と白の教会」・・・
コレは帰国後、詳しく検証して行かねばな場所。

「『黒と白の教会』・・・
ココを題材にしたオブジェや作品を創り、
それをモトに、マルチプル・アート的な何かを流通させ、
それを1つの御土産にする事が、
真時代における、ルーマニアの1つの勝負顔に成る筈だ」
そう確信した・・・

それにしても、いつ、僕の手に、傷が・・・


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11時の鐘が鳴り響いた瞬間(とき)、
丁度「黒の教会」の正面に辿り着く。

「NO CAMERA」
「NO VIDEO」
2つの大きな文字が描かれて在る。

古い木の、やけに埃っぽい匂いの中、御心の前に跪く。

ゴシック様式の祭壇の前、
6の席の6の位置に座る。

ココでは特に大きな動きは取ら無かった。

本番前のリセット、
嵐の前の静けさ、
そんなニュアンスで、心静かに調律させた。


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ブラン城へ向かう。
この城はドラキュラ城と呼ばれては居ても、
それは映画の「ドラキュラ城」との関連性からで在って、
直接的にヴラド公とは関係無い為、
ココは儀式では無く、
あくまでも中継点的休憩の時間としての行動で在る。

そんなブラン城へは、
誤って裏口から入ってしまい、大目玉を喰らってしまった。
ホント、在り得無い程に睨まれ、怒鳴り付けられた。
超FATなオバサンに・・・

ブラン城で気に成った事と言えば、
何故か城内にて展示されて居たダイニングの動きを止めた時計の針が3時で停止して居た事と、
「城内から発砲する穴」を塞ぐ木片が、カッターの刃の先の形をして居た事位だ。

ブランの街を出る瞬間(とき)、
素晴らしい体験に巡り合う。

羊の群れで在る。
それも羊の大群で在る。
普通の車道を、羊の大群が埋め尽くして居るので在る。

最初は何なのか気付か無かった。
車のフロント・ガラス越しに、遠くに白く濁った塊が迫り来る事は解かったのだが、
それが、まさか羊だとは気付か無かった・・・

徐徐に迫り来る瞬間(とき)、
運転手が僕に「観て御覧・・・羊だよ・・・一年に一度、こうやって移動するんだ・・・」と・・・

気が付けば眼(め)の前に羊の大群が・・・
そしていつしか羊に取り囲まれ、
道は羊の海と化し、
車は船と化した・・・

まるで雲の上に浮かんで居るかの不可思議な浮遊感をも覚えた。

恐らく、こんな体験は二度と無いで在ろう。

突然に訪れた羊の群れ、
それもストリート上に訪れた羊の群れは、
きっと何かを僕に伝え表わして居るのだと想う・・・

コレに関しても、
帰国後、ゆっくりと検証して行こうと想う・・・

そうそう、丁度一番カッコイイ羊が真横を通った瞬間(とき)にfotoに捕獲した羊が居る。
其の羊は他の羊とは明らかに違い、超ゴシックな羊。
羊なのにゴスメイクした羊・・・この羊、何モノかの使いに違い無い・・・


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最大のメイン、スナコヴへと向かう・・・
スナコヴ修道院へと向かう途中、
とてつも無く神聖な道と遭遇する。

そこは長く長い奥の細道。
車1台しか通れぬ程の細き細き道。
とてつも無く晴れて居て、明るく道が照らされるも、危険な匂いが充満して居る。
コレが夜なら・・・コレが雨なら・・・

長く長い奥の細道を潜り抜ける。
右折左折、只真っ直ぐに・・・
完全御伽噺の世界の道を、真っ直ぐに・・・

コレがスナコヴ修道院へと続く道だと言う。

気が付けば其の森を抜け、
森が右側、
左側に湖らしき光景。

それがスナコヴ湖だと言う。
夢に迄観た憧れの聖地。

想った以上に大きな湖だった。


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憧れの聖地に感動して居る時間など無い。
一歩間違えば、総てが水の泡。

道無き泥の道の、唯一歩けるで在ろう硬めの所を歩き、ボート乗り場へ・・・

中が水浸しのボロボロの手漕ぎボートで島へと渡る。
子犬が駆け寄って来る。
ニワトリが居る。
牛も居る。
神父様の御弟子と言う人が先程のボートを運転してくれた様だった・・・

修道院は鍵が掛かって居た。

どうやら大方の話は付いて居た様で、
僕の為だけに鍵を開けて呉れる様だ。

中に入る。
真っ暗な場所、奥の方に小さくロウソクが灯されて居た。

当初の予定通りの午後5時前に着くも、
状況は少し雲行きが怪しかった。

どうやら「今から30分だけ撮影可能」で、それは「動画で無くて、静止画」で、
「午後5時半には鍵を閉めて、船を出す」と言うのだ。

ちょっと待って呉れ・・・
「『666』で無いと絶対にダメだ」と状況を、途中参加した通訳さんに説明して貰う。

「では『午後5時45分』より開始と言う事で」と神父様代理。

何とか一命を取り留めた。
続行が約束された瞬間(とき)、
ドコから来たのか黒い鳥が・・・
ツバメの様な黒い鳥が、僕の頭上、
ドーム状の天窓の辺りを旋回し出したので在る。

「悪魔現る瞬間(とき)、黒い鳥に化ける」
そんな言い伝えを守るかの如く、予定調和な黒い鳥の出現。

歓迎の舞か、何度も何度もクルクルと弧を描き飛ぶ。
僕の頭の上をクルクルとクルクルと・・・

そして黒い鳥を後に、一旦外へ出て辺りを探索。

其の間に、通訳さんと話をした。

ドラキュラは映画の主人公が世に認識されたモノだと言う事。

だからドラキュラの映画を創って、僕が真時代のドラキュラ候補に名を挙げたと言う事。

其の為には、ドラキュラのモデルで在る「ヴラド公」に御挨拶と許可を貰う必要が在ると言う事。

それには「2006年6月6日」と言う「666」
1000年に1度の悪魔的聖日に、儀式を行なう必要性が在ると言う事。
それも「2006年6月6日6時6分6秒」と言う「666666」
1000年に1度の悪魔的聖日の悪魔的瞬間(しゅんかん)に・・・

総ては茶番劇では無く、真剣に人生を掛けて行なって居ると言う事。

そしてそれ等の行動総てが、
世界へルーマニアを広めるキッカケと成り、
ルーマニア親善大使としてのドラキュラ生誕へと繫がると言う事。

其の他、色色な話をした。

ルーマニアでは「ドラキュラ」は、
日本で言う所の「浦島太郎」や「桃太郎」以上に身近な存在なのか、
「ドラキュラ」の話をしても一般的な通例会話として話が出来た。

勿論「吸血鬼」として血を吸うと言うモンスター的話で無く、
「闇の世界での紳士」としての話をしたからだろうが・・・

通訳さんは凄く感動して呉れた。

「この世を映画として生き、
そこに『ヴラド公』『ドラキュラ』そして『ルーマニア』が重要な位置を占めて居て、
それがフィクションを超えてノン・フィクションとして、この世に存在するなんて素敵だ」と・・・

そして「是非完成させて、ルーマニア親善大使に成って、
このルーマニアを世界に紹介して下さい」と・・・

日本では「ドラキュラ」と言うだけで「恐い」とイメージを持たれ、
挙句の果て、構想の一部を話しただけで頭オカシイ「キ●ガイ」扱いなのに、
異国の地ルーマニアでは、
言葉も不十分で文化も違うのに、何故か真意が伝わって居る。

何故だ?
日本では言葉が通じるからか?
日本では文化が同じで下手なルールが刷り込まれて居るからか?
当たり前と言う事が、コレ程迄に何かを遮断して居たなんて・・・

「ドラキュラ」と言う唯一の共通項だけが存在するルーマニアに受け入れられたのは、
僕に与えられたチャンスなのだろう。

「ルーマニアなら僕の何かを残せる場所が在る」
通訳さんと話して、そう実感した。
そして、とてつも無い自信を手に入れた。

気が付けば、時計は午後5時45分前。
修道院へと向かう事にした・・・

中に入る直前、
三角形の拳大の石を発見。
まるで牙の集大成。
それは恐らく、修道院の外壁材に用意されたモノの一部で在ろう。

「コレは今迄の様に拾って大丈夫と言うレベルでは無いので、
無断で持ち帰るのは御法度だろう・・・
後で、ちゃんと交渉して持ち帰れる様にしよう・・・」


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「2006年6月6日午後5時45分」・・・スナコヴ修道院の中に入る。

再度、神父様代理と細部の交渉をする。

「儀式の最中は、僕独りにして貰う事」
「ロウソクの炎を灯す事」

コレ等の許可を正式に頂き、
直ぐ様「ヴラド公」の前に跪き、祈りを捧げる。
持参した「Wクロス」「戯曲」を膝元に並べ、祈りを捧げる。

儀式の開始だ。

本番、開始だ。


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「2006年6月6日午後6時6分6秒」
1000年に1度の「666666」
其の瞬間(しゅんかん)を生け捕る為のfoto。

「2006年6月6日午後6時0分0秒」
其のテスト・ショットを開始する。

「ヴラド公」の御墓、肖像画を有する墓標、そして「Wクロス」
そしてロウソクの炎・・・

それ等を総て1フレームに入る様に構図を決めてシャッターを切る。
何度も何度も慎重に確認を兼ねてシャッターを切る。

時計は後数十秒で「666666」へと到達する。

再確認の再確認を兼ねてシャッターを切る。
決められた構図を反復するかの如く・・・

「3・・・2・・・1・・・」
「666666」の瞬間(しゅんかん)だ。

興奮に眩暈を覚えたか、
カメラを持つ手を突然に動かしてしまう。

「間(はざま)を捕るには、この世のズレを捕る為に、カメラを斜めにズラすんだ」
そんな声が聴こえたと同時の、とっさ判断でカメラを斜めにズラしてシャッターを切ってしまった。

何かに突き動かされたとしか言い様の無い行動を取ってしまった。

何が映って居る?

慌ててfotoをプレヴューさせる。

そこには、
斜に映った「Wクロス」が・・・

しかも、何故か、炎に炎上する「Wクロス」か、真オレンジ色に成って居る。

光のイタズラか、
影のイタズラか、
白い「Wクロス」は「真オレンジの『Wクロス』」に・・・

そこには繰り返されたテスト・ショットの構図など皆無。

でも、残念ながら失敗では無い。

そこに映し出されしfotoは、
「f」の姿・・・

斜めに捕られた事によるトリミングが、
そこに「f」を映し出したのだ・・・

「666666」のfoto、
そして其の瞬間(しゅんかん)「ドラキュラ」への創まれ変わりの儀式、
予定調和、其の部屋には僕独りだけ。

神父様代理も通訳も別の部屋に。

世界の中で、
「ヴラド公」の前で「666666」を迎えたのは、この僕独り・・・

それは紛れも無い事実。

生き証人本人。

でも、感涙の涙など流しても居られ無い・・・
未だヤルべき事が在る。

本日6月6日の内に、24時迄に黒海へと向かわ無ければ・・・

そうし無ければ、真時代は幕を開け無い・・・

使用したロウソクと、
そして表で観付けた牙のアイコンで在る石を神父様代理に交渉し、
無事に譲り受ける事にも成功した。

万事計画通り。

再びボートに乗り、
車に乗って深い森を抜け、
最終地点と成る「黒海」へ・・・
最初の地点と成る・・・「黒海」へ・・・

タイム・リミット・・・「5時間30分」・・・


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続きは【ドラキラ666】006本番後半/第3日目へ・・・

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