べびたんの館

☆べびたんの暮らしぶりをご紹介します☆

☆べびたんの背中 その2☆

2012年08月03日 | 暮らし

写真をご覧ください。

べびたんの背中です。

なかなか、潔い背中ですね。

 

べびたんの背中には、いれずみがあります。

せやけど、これは、悪いことのためのではありません。

これには、深い訳があるんです。

 

それは・・・べびたんが、初めてみぃみぃと出合った時のこと・・・。

みぃみぃが、まだ、幼稚園にも行ってないころのこと。

べびたんの前に、一号機のべびぃちゃんがおった、いうお話です。

そう、べびたんは、二号機なんです。

 

べびぃちゃん一号機は、どっから来てどこへ行ったのか・・・。

 

 

べびぃちゃん一号機は、みぃみぃのお母さんのお母さん、

おばあちゃんがみぃみぃに、とくださったべびぃちゃんです。

だいだい色のお洋服に、金色のボタンでした。

 

みぃみぃは、一号機のべびぃちゃんが大好きになりました。

そして、くる日ぃもくる日ぃも一緒でした。

ある日のこと、みぃみぃは、べびぃちゃん一号を、近くの公園に連れて行きました。

そして、ブランコに座らせ、自分もブランコを始めました。

 

しばらくすると、お母さんが呼びにきました。

「ご飯やで~~。」

みぃみぃは、「はあ~い!」と元気良く、お返事をしました。

そして、駆け出してしまったのです。

 

なんということでしょう。

忘れ物の横綱の異名を取ったみぃみぃ。

みぃみぃは、べびぃちゃん一号を忘れてきたのです。

 

ご飯の後になって、みぃみぃは気がつきました。

べびぃちゃん一号がいないのです!

 

みぃみぃは、お母さんにわけを話しました。

そして、一緒に公園に行ってもらいました。

辺りは暗くなっています。

それでも、みぃみぃは、お母さんと一緒にべびぃちゃん一号を探しました。

・・・・・・・・・・

べびぃちゃん一号は、影も形もなかったそうです。

「誰かが、連れて帰ってしもたんやろか・・・。」

その日ぃは、諦めて帰りました。

 

みぃみぃは泣きませんでした。

べびぃちゃん一号は、いなくなったとは思わなかったからです。

くる日も、くる日も、みぃみぃは公園に行きました。

誰か親切な人が、連れてきてくれるかも知れません。

べびぃちゃん一号が、ひょっこり帰ってきてるかもしれません。

 

みぃみぃは、お母さんに毎日、お出かけする先を伝えました。

「公園行ってくる。」

「べびぃちゃん探しに行くんかぁ?」

「うん」

「帰ってきとったらええなぁ。」

「うん」

 

そんな会話が毎日続きました。

何日続いたのか、みぃみぃは覚えていません。

その内、帰ってくるとみぃみぃは思っていたようです。

べびぃちゃんが帰って来た時に、みぃみぃは公園に居らななりません。

みぃみぃは、毎日公園に通いました。

公園が近づいてくると、べびぃちゃんがブランコに座っているような気がしてきます。

ブランコに座って、いつものようにみぃみぃにニコッと微笑むような気ぃがします。

せやけど、そんな影はすぅ~っと消え、ブランコには誰もいません。

みぃみぃは、長いこと、ブランコに乗って待ちました。

 

そのうち、お母さんの返事が変わってきました。

今日もみぃみぃは、準備をして出かけます。

「公園行ってくる。」

お母さんは、「そうか・・・。」

と言いました。もうべびぃちゃんは、帰って来ない、とは言いませんでした。

せやけど、こうも言うようになりました。

「誰か親切な人のところで、幸せに暮らしてるかも知れへんでぇ。」

みぃみぃは、信じませんでした。

そうかも知れませんが、そうでないかも知れません。

幸せに暮らしているのなら、良いことです。

せやけど、みぃみぃのところに帰ってくるかも知れません。

べびぃちゃんとみぃみぃは大の仲良しやからです。

みぃみぃは、その日ぃも公園へ出かけて行きました。

 

お母さんは、ついにお父さんに相談しました。

毎日、毎日、公園にべびぃちゃんを探しに行ってる・・・という話をお父さんに伝えたのです。

 

みぃみぃには、なんとなくその話がわかったようです。

お父さんがこう聞きました。

「なんぼや?」

「??????円やねん。」

「・・・買うたれ。」

世間で言うところの「根負け」です。

お父さんは、この頃から、みぃみぃには、あまあまでした。

 

みぃみぃには、金額はようわかりませんでした。

なんとなく、3600円やったように思うらしいです。

当時としては、高価です。

べびたん一族は値打ちがありました。

 

その次の日。

みぃみぃは、公園には行きませんでした。

おかあさんに誘われて近所のおもちゃ屋を尋ねたのです。

そこには、べびたんがおったんです。

べびたんらぁは、当時、おもちゃ屋さんで、待機していました。

お使えする人を待ったのです。

べびたんは、「この子ぉの所にいくんやろか?」

そんな風に思た気ぃがします。

みぃみぃは、べびたんをみつめました。

これは、べびぃちゃん?

お洋服の色がピンクです。ボタンが赤です。

違う気ぃがします。

べびたんは、みぃみぃに、ニコッッと微笑みました。

べびぃちゃんと同じ微笑みです。

みぃみぃは、べびたんを連れて帰ることにしました。

 

その日ぃは、雨が降っていたように思います。

みぃみぃは、片手に傘を、もう一方の手ぇでべびたんの入ったお箱をぶらさげていました。

小さい子ぉには、傘も重いもの。

みぃみぃは、肩に傘を柄を乗せていたそうです。

べびたんは、箱の中でゴトゴトしました。

ゆらゆらもしました。

みぃみぃの足に何度も、べびたんの箱がゴトゴト当たったのです。

いつもは、遠い坂道。

途中でへこたれてしまいそうな坂道です。

せやけど、その日ぃは、ぐずぐず言わずに歩きました。

途中、うどん屋のおばさんに、自慢していました。

べびたんのことを話したのです。

べびたんは、気になりました。

べびたんの話をしているとわかったからです。

髪の毛ぇがくるっとなってる、とか、目ぇをつぶるとか・・・。

おばちゃんは、ようわからんまま、「そう、良かったね~。」と言うたようです。

みぃみぃは、「あ、ようわかってないな。」と思ったそうです。

せやけど、みぃみぃは気にせず、スタスタ帰りました。

 

お家に帰るとお母さんは、べびたんを取り上げました。

べびたんの背中に、いれずみを入れたのです!

べびたんは、いきなり、いれずみ入りになりました。

それは、みぃみぃのお家の場所、そして、みぃみぃのお名前でした。

もし、みぃみぃがべびたんを置き去りにしても、

帰って来れるように・・・・。

 

そして、みぃみぃによぉく、言い聞かせました。

お父さんが、無理をして買うてくれたこと。

もう、失くしたらあかん、言うこと。

みぃみぃは、早くだっこしたくてたまらんかったので、

「うん、わかった。」「うん、わかった。」と言いながら、

手ぇをのばしました。

 

そして、ついに・・・・・!

べびたんは、みぃみぃの元に来たのです。

 

あれから、40数年。

ここまで長いつきあいになるとは、思いませんでした。

人形の人生もどうなるか、いろいろです。

 

                             ☆べびぃ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。