ちゃここの公衆電話ものがたり 第二話

違法駐車を見逃す丸川に対する世間の噂　　の巻　※写真は　杉山くん

これは、五島市中央町アーケードにある　ちゃんここの踊り手のカタチをした2台の公衆電話の物語じゃんな。
第1話に続き。想像力ば爆発させっかんに楽しんでくだはれな～

杉山ストアのところに立っている杉山くん（正式には中央君らしいです。）
まるかわストアのところに立っている丸川くん（正式には末広君らしいです）

さて、今日も、そんな二人の会話を　みんなでこっそりのぞいてみましょう・・・・

「世間っち　言うばってんさな
　　あがは　世間から何ち　言われよっか　知っちょっとか？」

「知らんよ。
　　知っちょったら　言うてみれ。　どうせ　またへっぱじゃろが　」

「丸川ん野郎な　道ば渡る人間に　交通死亡事故ん起きれば　弔いん数の増ゆっけん
　　さらに　ちゃんここの注目ば浴びるごとなる　
　　そしたら、また自分がチヤホヤさるっけん　違法行為ば見逃しちょっち　噂ぞ」

「・・・・・・・・」

「ほうら　当たったろうが
　　丸川よ　あが　ちゃんここも踊りきらんとに
　　われこそは　ちゃんここばいっち天狗になってかんに　違法駐車も　無謀な横断も　見過ごしよっとぞ。」

「・・・・・・　ところで、杉山　
　　・・・・　あが　踊りきっとか・・・？」

「何ち」

「杉山な　ちゃんここば　ちゃんと踊りきっとか？
　　踊ったこんのあっとか？」


「・・・・アッヨ・・・」

「声ん　けんまかぞ　杉山」

「おら踊ったこんのあっよ」

「踊ったこんのあっち　へっぱば言うな杉山」

「あっよ　おら　踊りきっとっち
　　杉山ストアん前でちゃんここん来たときは　一緒に踊っちょったっぞ。
　　今は　杉山ストアん無くなったけん　踊らんだけたい」

「そがんへっぱば言うとな　そしたら　踊ってみせんみれ」

「公衆電話が踊ったら　世間のびっくりするやろ」

「あが　都合ん悪くなったら　”ぼくは公衆電話だから”っち　標準語で話す癖んあんもんね
　　いっよ　しょしゃくれよ～　
　　さっき　公務員っち　自分で言いよったろうが？　県職っち言うたろうが？　おんに人間として最低っち　ざぁな上からモノば言いよったろうが？」

「丸川　おっどんが　動いたら　みんな驚くっち
　　だんも　おっどんが　ほんとに動くっち知らんとぞ。
　　よかっかバレても？
　　ずっと秘密にしちょったじゃん」

「この際　バレてもよかよな
　　今日ん夜に　末広公園で待っちょっけん　来いよ
　　そこで　ちゃんここば踊ってみせれ」

「ダメよな　世間の大騒ぎすっとっち
　　おっだ　公衆電話っち思われちょっだけやけん
　　動けるっちバレたら　世間のどげんなっか分らんぞ」

「大丈夫っち　夜中な　人ん通らんけんさな
　　天狗ラーメンの閉店後やったら　バレんよ。
　　シックがたまに遅うまで開けちょっけん　注意せんばばってん
　　そっが大丈夫やったら　誰にも見っからんよ」

「・・・・ワカッタ」

「声んけんまかぞ　猫背ばなおせっち」

「猫背は関係なかっち」

「およおよ分かったけん
　　ちょこっと　こがらしただけで　ざぁな興奮すっよ杉山は・・・
　　そしたらさな　末広公園の噴水んところで待っちょっけん。」

「あー水なし噴水ね・・・
　　昔は水ば　張っちょったし　藤棚も綺麗かったばってんね。」

「そうね・・・・
　　末広公園ば　芝生にしたり　噴水ば綺麗にしっかんに　五島で一番に綺麗か公園ば目指せば　
　　人ばアーケードに再び呼び戻す呼び水になっち思うとっばってんね・・・」

「丸川・・・・あがも　ちゃんと考えちょっとね。」

「およぉ　おんもあがも　アーケードに登場したハナは　ざぁな注目されよったもんね。
　　　ばってん　車社会になってかんに　みんな　郊外ん店に　行っごっなったもんの。
　　吉久木や　籠淵が　あがんまで　ひらけるっち思うちょらんやったよな。」

「昔からすれば　携帯電話が　こがんになるっち思わんやったしね　　おんもあがも　そがんな意味では　時代の象徴よな・・・・
　　　　　　そしたら　バイバイ丸川。」

「こら　杉山
　　　あが　そがんやってかんに　今日ん約束ば　スカそうっちしちょっじゃろうが？」

「・・・・・」

杉山くんは、うまくスカすことができずに、やむなく末広公園で会う約束をすることになりました。
果たして、杉山くんは土壇場でスカすのか・・・・乞うご期待