ある日残業から帰ってきたら、門の前に生協こっこ便の発砲スチロール箱が二段構えで人の背丈ほども積んであった。・・・疲れ倍増。誰も居ないのを忘れて母が大量に注文していったのだ。仕方がないので何度も家まで運んで肉やら野菜やらを冷蔵庫に仕分けしていると、中に緑のつぶつぶの入った袋を発見。山椒の実だった。・・・週末、再び冷蔵庫を覗いてみたら、まだある。これ、忘れられてるんちゃうかな。早せな茶色うなってカビ生えてくんねんけど(過去に何度も目撃経験あり;)。でも実ぃ取るの、肩凝るしなー・・・。とか思いつつ、壁にもたれつつやってみると意外に肩や背中に来ない。前傾姿勢でなかったらきつくないらしい。あ、出来るわ、と思って、実を取ることにした。これでちりめん山椒が作れる。
山椒の実を使うには、まづ実を取らねばならない。これが非常に辛気くさい。枝に付いている[写真2] のを一個一個取ってゆくのだが、実の付け根はとてもしっかりしていて、大抵軸ごと取れてしまう。しかも枯れた花弁やらまだ小さい実やらが付け根に付いてくるので、それも取り除かないと食べた時に舌触りが悪くなる。[写真3] だから手間が掛かるのだった。・・・取り続けていると、次第に右の親指と左の人差し指の爪に灰汁が溜まって黒くなってくる。爪がちょっぴり身から剥がれてきて痛い。しかし止める訳にはいかない。全部一気に仕上げて下ごしらえしないことには、既に取った実が切断面から着実に傷み始めているからだ。止まない雨はない。明けない夜はない。取り終わらない山椒の実はないのだ。そんなこんなで、計7時間半で遂に完了。おめでとう(涙)。ありがとう(涙)。・・・暫く見ていなかったTVを傍らでずっと点けていたので、頭の中が人の声で砂嵐のようになった。TV、疲れる。さて。次は下ごしらえだ。
取った実は、塩ひとつまみ入れて沸かしたお湯でさっと下茹でし、すぐにざるにあけて水気を切り、冷ます。使う分以外は、ペーパータオルで更に水気を取って、ジップロックで冷凍保存が可能。[写真5] ・・・これはもう誰にもあげられない門外不出のお宝である。1万円で売ってくれとか言われても絶対イヤである。でも5万円だったらちょっと考えようかな。・・・いやいや、やっぱしダメだ。次のちりめん山椒を作る時に無かったら困るし!
さて、開始から実質作業時間8時間にしてやっとちりめん山椒に取りかかる手筈が整った。母に聞きに行ったら寝ていたので、ネットで数件調べてそれらを参考に適当に作ることにする。酒100cc、昆布出汁70cc、醤油・砂糖・味醂適宜。これで、おじゃこ100gと下ごしらえした山椒の実・大さじ3杯半を炊く。[写真6] 昆布を切らしていたので、神宗の昆布の煮汁を使うことにした(どろっとしていてあんまり沢山使うとえづくろしくなりそうだったのでちょっとだけ。もとい、おじゃこ自体が旨味の塊なので要らないと思うけど)。見たレシピには、最初におじゃこを湯通しして汚れを取り、味を染みやすくする、とあったけど、これも別に要らないだろう。おじゃこなんていつもそのまま食べているし、炊いていたら緩んで味も染みるし。汁気がなくなるまで煮詰まったら(最后の方は醤油が焦げそうになるので注意)、ざるに新聞紙とペーパータオルを敷いて開け、半日ほど適当に水分を飛ばしてできあがり。[写真7] ごはんと一緒に食べる。[写真8]
ちなみに味は「わらびの里」風にした。我が家では、買ってくるちりめん山椒はずっと「わらびの里」がメインだった。あっさりしたほんのり甘口で、すっかりそれに馴染んでいたのに、最近祇園の「やよい」のに変えられてしまったのだ。「やよい」のは醤油辛くて好きでない。なんかちょっと飲み主体の割烹のアテみたいな感じがする。ごはんに一杯かけられる「わらびの里」の方がいい。会社更生法適用中の「わらびの里」に愛の手を。・・・まあそれはさておき。自分で作ることによって、好みの味のちりめん山椒が手に入ったので、とても満足である。よかったよかった。
山椒の実を使うには、まづ実を取らねばならない。これが非常に辛気くさい。枝に付いている[写真2] のを一個一個取ってゆくのだが、実の付け根はとてもしっかりしていて、大抵軸ごと取れてしまう。しかも枯れた花弁やらまだ小さい実やらが付け根に付いてくるので、それも取り除かないと食べた時に舌触りが悪くなる。[写真3] だから手間が掛かるのだった。・・・取り続けていると、次第に右の親指と左の人差し指の爪に灰汁が溜まって黒くなってくる。爪がちょっぴり身から剥がれてきて痛い。しかし止める訳にはいかない。全部一気に仕上げて下ごしらえしないことには、既に取った実が切断面から着実に傷み始めているからだ。止まない雨はない。明けない夜はない。取り終わらない山椒の実はないのだ。そんなこんなで、計7時間半で遂に完了。おめでとう(涙)。ありがとう(涙)。・・・暫く見ていなかったTVを傍らでずっと点けていたので、頭の中が人の声で砂嵐のようになった。TV、疲れる。さて。次は下ごしらえだ。
取った実は、塩ひとつまみ入れて沸かしたお湯でさっと下茹でし、すぐにざるにあけて水気を切り、冷ます。使う分以外は、ペーパータオルで更に水気を取って、ジップロックで冷凍保存が可能。[写真5] ・・・これはもう誰にもあげられない門外不出のお宝である。1万円で売ってくれとか言われても絶対イヤである。でも5万円だったらちょっと考えようかな。・・・いやいや、やっぱしダメだ。次のちりめん山椒を作る時に無かったら困るし!
さて、開始から実質作業時間8時間にしてやっとちりめん山椒に取りかかる手筈が整った。母に聞きに行ったら寝ていたので、ネットで数件調べてそれらを参考に適当に作ることにする。酒100cc、昆布出汁70cc、醤油・砂糖・味醂適宜。これで、おじゃこ100gと下ごしらえした山椒の実・大さじ3杯半を炊く。[写真6] 昆布を切らしていたので、神宗の昆布の煮汁を使うことにした(どろっとしていてあんまり沢山使うとえづくろしくなりそうだったのでちょっとだけ。もとい、おじゃこ自体が旨味の塊なので要らないと思うけど)。見たレシピには、最初におじゃこを湯通しして汚れを取り、味を染みやすくする、とあったけど、これも別に要らないだろう。おじゃこなんていつもそのまま食べているし、炊いていたら緩んで味も染みるし。汁気がなくなるまで煮詰まったら(最后の方は醤油が焦げそうになるので注意)、ざるに新聞紙とペーパータオルを敷いて開け、半日ほど適当に水分を飛ばしてできあがり。[写真7] ごはんと一緒に食べる。[写真8]
ちなみに味は「わらびの里」風にした。我が家では、買ってくるちりめん山椒はずっと「わらびの里」がメインだった。あっさりしたほんのり甘口で、すっかりそれに馴染んでいたのに、最近祇園の「やよい」のに変えられてしまったのだ。「やよい」のは醤油辛くて好きでない。なんかちょっと飲み主体の割烹のアテみたいな感じがする。ごはんに一杯かけられる「わらびの里」の方がいい。会社更生法適用中の「わらびの里」に愛の手を。・・・まあそれはさておき。自分で作ることによって、好みの味のちりめん山椒が手に入ったので、とても満足である。よかったよかった。