
イーグルスは去年、何十年ぶりかで、「正真正銘のスタジオ録音新作アルバム」を発表し、話題になった。
でも、イーグルスがピークを迎えてたのは、なんといっても70年代。
なんといっても巷では「ホテルカリフォルニア」が代表作とされている。
実際「ホテカリ」は凄かった。世代を越えて支持された。各国で。
個人的にはファーストアルバムの瑞々しさ、セカンド『デスペラド」のトータル性、「オンザボーダー」のバラエティ豊かさ、「呪われた夜」の名曲群、どれも好きだった。「ロングラン」では少し先が見えた感じだったが。
もっとも、その「ロングラン」にしても、なまじ「ホテカリ」の後で出たアルバムだったから不評だったのであって、アルバムそのものには良い曲や好きな曲は何曲もあった。
「ホテカリ」が代表作扱いされる気持ちは分かる。
私ももちろん「ホテカリ」は好きだったからだ。
「ホテカリ」はあまりにもブレイクしすぎて、マニアにとってはあえて敬遠したがる傾向があることも分かるが(笑)、アルバム「ホテカリ」にはマニアでさえも敬遠しきれない名曲がある。
とんでもない名曲。
それは・・「ラスト・リゾート」。
この曲を初めて聴いた時、私は鳥肌がたった。それほどの感銘を受けた。
やっかいなことに、このアルバムを聴く気分じゃない時に聴いても(笑)、「ラストリゾート」には打ちのめされた。
それほどの名曲だったのだ、私にとっては。
私の血となり肉となっていった割合は、とんでもなく高い。
自作曲を作った時、バンドなどではたいがいアレンジも漠然と考えたりするのだが(時には、サウンドイメージが先行し、後からメロディが出来上がることも多いが・・)、曲によっては、アレンジを考える時に、この「ラストリゾート」のアレンジが念頭にあることは多い。
このドラマチックなアレンジが。
この曲、実はメロディは極めてシンプル。
似たようなメロディを延々と繰り返す。しかも歌詞は何番までも続き、けっこう長い。
だが、このアレンジやヘンリーの歌のうまさも加わり、長さは感じない。
スケール感があり、曲が進むに連れて、どんどん広がりが増してくる。
で、少し盛り上がったかと思うと、潜むように静かになり、それがクライマックスの大きな盛り上がりの伏線となり、曲は歌い上げるように高らかに、そして広がって終わってゆく。
なにやらそこにアメリカの広大な大地すら見えてくるような効果があり、そんな視覚的イメージまでも刺激される。
絵が浮かんでくるような感じだ。
もう、見事としかいいようのない構成なのだ。
個人的にはイーグルスで1位2位を争う名曲だと思う。
イーグルスは日本には何度か来て公演を行っている。
その度に私はいつもこの「ラストリゾート」をやってくれないかな~などと期待するのだが、結局未だにこの曲を生で聴いたことはない。
同じことが「我が愛の至上」にも言えるんだけど。
なぜ「ラストリゾート」と「我が愛の至上」を日本公演でやってくれないのかなあ~などと思いながら、会場を後にすることは多い。
その点、残念。
でも。
いくら、コンサートでセットメニューから外されようと、「次こそこの曲を生で聴きたい」という希望は捨てきれそうにない。
ライブ映像で、この曲を生で演奏してるのを見たことがある。
そこでは、オーケストラが加わっていた。
もしかして・・オーケストラがいないと、この曲の再現は・・難しいのかなあ。
アレンジからいって、その点は納得できる部分もあるのだが、・・・やはり、どうもあきらめきれない。
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