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 時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

学生街の喫茶店のナポリタン

2012年12月07日 | 懐かしい系、あれこれ

大学時代、学校の最寄駅一帯は、安い定食屋、安い居酒屋、そして安い喫茶店がたくさんあった。

で、学生たちは、それぞれ時と場合に応じて、それぞれの店を使い分けていた。

私も、その例にもれなかった。

居酒屋は、もちろん夜。サークル活動が終わった後に。

定食屋は昼間。

そして、喫茶店は・・・朝から夕方の広い時間帯で利用したが、主に・・・サークル活動が終わって、皆飲みにいくお金がない時などに利用した。

もちろん、昼間も、溜まり場みたいになってた喫茶店もあった。

で、喫茶店に行くと、私はついついスパゲティをオーダーしたものだった。

もちろん、コーヒーが付く「セット」で、だった。

スパゲティ専門店のスパゲティは確かに美味しい。本格的でもある。

だが、私は、こうした学生街の喫茶店のスパゲティも大好きだった。

ミートソースもいいけど、どちらかというと、喫茶店で食べるスパゲティとしては、ナポリタンの方が好きだった。

たいがい喫茶店には、軽食としてサンドイッチなどの他にピラフやスパゲティもメニューにあったし、スパゲティのメニューは、たいがいミートソースかナポリタンであった。

洋食でありながらも、庶民の味であり、学生の味・・・という気がした。

しかも、喫茶店のナポリタンの麺は、やや太めのほうが好きだった。

太めのパスタに、マッシュルーム、たまねぎ。そしてハム、もしくはウィンナーのスライス。ハムもよかったけど、どちらかというと、ウインナーのスライスの方が、「らしく」感じた。そして、麺は、よ~くゆでてあり、柔らかめであった。

 

ひそかに、喫茶店のナポリタンという食べ物はファンが多かったみたいで、今でもたまにテレビや本で話題にのぼることもある。というか、最近またナポリタンという食べ物が人気があがってきているという話も聞く。

学生時代に喫茶店や安い洋食屋などでナポリタンを食べた人たちが、社会人になって何十年もたって、懐かしさから再びナポリタンを食べるようになっているらしい。

一方、若い学生たちは、しゃれたスパゲティは知ってても、ナポリタンはよく知らない・・というケースもあるらしい。

 

なぜ、当時、ナポリタンはあんなに美味しく感じたのだろう。

そして、たまに無性に、あの「学生街の喫茶店のナポリタン」が食べたくなる時が今もあるのはなぜだろう。

もちろん、ナポリタンは日本では極めて庶民的なスパゲティなので、今でもどこでも普通にオーダーして食べることができる。

だが・・・学生時代に、学生街の喫茶店で食べたナポリタンとは、どうも微妙に違う気がする。

今食べるナポリタンが、専門店の高級なナポリタンであればあるほど、違う気がする。

誤解しないでほしいのだが、今普通のスパゲティ専門店やレストランなどで食べるナポリタンも十分に美味しい。

だが・・・学生時代に食べた学生街の喫茶店のナポリタンとは、・・なんていうか、世界観が違う・・とでも言ったらいいのか。それとも。

 

きっと、その「違う」という感覚は、自分の味覚の変化もあるのかもしれない。

学生時代は、レストランとか、高級スパゲティ専門店なんて、入る機会はほとんどなかった。なにせ、貧乏学生だったから(笑)。

 

でも、味覚の変化だけでもないような気がしてならない。

 

あれは、あの時代に置かれた自分の状況にマッチしていた味・・・だったのかもしれない。

だから、今もしも、あのナポリタンを食べたら、あの時代の自分のいた状況の味を感じるかもしれない。

となると、あの時代は、私にとって、美味しい時期だったということになるのかな。

というか、高級な店に入る機会があまりなかったせいで、安い世界の相場の中で十分に美味しく感じられたんだろう。

確か・・・当時、私が入って食べていた「学生街の喫茶店のナポリタン」は、400円台だった。しかも、コーヒーとサラダ付きのセットで。私が通った学校の学生街では、200円台でも定食などが食べることができたことを考えると、400円台というのは、やや高かったことになるかもしれない。でも、コーヒーやサラダがついて、更に喫茶店だからある程度「居座る」こともできたことを考えると、やはり安かったといえるだろう。

ナポリタンという食べ物がケチャップで味付けをしていたということを考えると、あまり店による「当たり外れ」は少なかったように思う。

そして、リーズナブルな値段で。

 

ナポリタンは、あまり高価な値段は似合わないと思う。

だから、高級スパゲティ屋やイタリア料理の店に行って、ナポリタンというメニューがあって、それに高い値段が設定されていたら、どうも私は「・・・それは違うよ」と思ってしまう。

いくら高級な素材が使われていたとしても。

 高級な食材を使ったせいで値段が高くなってしまうぐらいなら、庶民的な食材を使い、そしてリーズナブルな値段のほうがナポリタンにはふさわしいとさえ思う。

 

今・・・私が学校に通った当時の学生街に行って、そして昔私がよく入っていた喫茶店がまだ残っていたとして、その店に入ってナポリタンをオーダーして、なおかつ出てきたナポリタンが当時と同じ味だったとして・・・当時の美味しさを感じることはできるのだろうか。

 当時と同じように。

 

 

 

ちなみに私、ナポリタンに、たっぷりとタバスコをかけて食べるのが大好きなのです(笑)。


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