
関口さんといえば、サザンのベーシスト・・という紹介をされることが多いし、その肩書きで覚えている方も多いことだろう。
だが、今はもう、ウクレレの伝道師という紹介のされ方でもいい。
これは、「新ウクレレ大図鑑」という、ウクレレの図鑑である。
関口さんが著者。
「新」というぐらいだから、関口さんは過去にもウクレレ図鑑を発表してきているし、私自身持っている。
この本は、紙質はいいし、オールカラーだし、ウクレレの紹介、写真、イラスト、ウクレレの仕組み、対談、・・などなど盛りだくさんな内容で、ホント見てるだけで楽しい。
1ページ1ページをめくって眺めてるだけでもハッピーな気分になってくる。
今は静かなウクレレブームなのだろうか、ウクレレを扱う店は増えているように思う。
また、ギターの個人ビルダーでもウクレレを制作している人は増えた。
普及版もあれば、高級版もあり、ホント、選択の幅は広い。
私が十代の頃なんて、楽器屋で見かけるウクレレは、あまり高級なものはなかった。
確か・・3000円くらいのウクレレを高校時代に買ったことがあるが、当時は高級ウクレレなんてあまり見かけなかった気もする。
まあ、探せば、高級ウクレレもあったのかもしれないが、少なくても今ほどじゃなかったはず。
ウクレレという楽器そのものは、昔から日本でも認知度の高い楽器だったし、愛好家もいた。
日本人にとっては、やはり牧伸二さんをはじめとするウクレレ漫談でもお馴染み。
でも当時のウクレレは、小道具的な存在感が強かったようにも思う。
あるいはギターの代理・・みたいな。
でも今は、本格的な楽器としてウクレレが捉えられてきている。
ハワイの名奏者ハーブ・オオタさんのビデオを私は持ってるが、そこでのウクレレは、ギターに一歩も引かない表現力を持った楽器である。
そんなウクレレ名奏者が紹介されつつも、ウクレレの醸し出す「昔ながらの親しみやすさ」のイメージも健在で、それらが広くウクレレが愛されてる要因かもしれない。
で
それには、関口さんも大いに貢献している。
この図鑑は、関口さんの「ウクレレ愛」がヒシヒシと伝わってくる内容になっている。
先にも書いたが、ともかく見てて楽しい。
この図鑑を見れば、まだウクレレをやったことがない人は、やってみたくなること、うけあい。
ウクレレをすでに持ってても、やや片手間的な扱いをしている人にとっては、よりウクレレを追求してみたくなるだろう。
私は、十代の頃に買った安物ウクレレは今はもうないが、代わりに中古で買ったマーチンのウクレレを持っている。
だが、そのマーチンウクレレは、引っ越しの際にトップにヒビが入ってしまっている。
なので、普段ソフトケースにしまったまま、あまり弾く機会がない。
せいぜい、レコーディングの時に使ったぐらいだ。
でも、この図鑑を見てると、またウクレレを引っ張り出してきたくなる。
いつか・・・ハワイのカマカ社製のウクレレが1本ぐらいほしいなあ。
高くなくていいから。