夢を見た
年末に亡くなって以来初めて
彼の夢を見た
ザワつく街の中、一人、バス停の後ろの植え込みの縁に座って私を見てた
いろんな人が行き交う中、彼の周りは誰も居ない
あら、どうした?
うん…
晩年は杖か車椅子生活だったのに、両方ともない
来たバスに、肩を貸して一緒に乗る
何を話したかはわからない
ただ夢から覚めて覚えているのは普段は着たのを見た事がなかった白いトレーナーだった事
笑顔だったこと
彼は
天国行きのバス
に乗って行ったんだ
本人はジャックオーランタンを下げてあの世とこの世を彷徨い歩く予定と生前は語っていたが…