昨日、運転免許の更新のために高齢者講習を受けてきた。でも、後期ではないので・・念のため。いや五十歩百歩かな・・元気なら次の切り替えは間違いなく後期。
予約では11月だったけれど、先日空きが出来たからと教習所からお電話を頂いた。
とっさのことだったので、ちょっと躊躇したけれど、早く済ませた方が良いだろうとOKをした。でも、その後体調を崩してどうなることやら・・だった。
直前までどうにも気が乗らなくて、近くの教習所とは言え車で30分ほどかかるから、どうやって行こうか・・とか、あの交差点はちょっと恐いなぁ・・なんて。
きちんと時間に間に合うだろうか・・でも、あまり早く行きすぎてもね・・なんて、どうにでもなるつまらないことに悩んでいた。
当日いよいよ差し迫って、イエスさまに「すべてをお委ねします。お導き下さい。」とお祈りをした後は、劇的にフッと軽くなった。
こうなることは、初めからわかりきっていることなのに、なんでこうも遠回りするのかと自分の愚かさにあきれる。初めから、イエスさま直線に入ってお祈りすれば楽なのにね。
すっかり気持ちが落ち着いて、風邪も良くなったみたいで、邪魔な咳も鼻も出なくなっていた。もっともこの事実に気が付いたのは、帰りの車の中だったけれど・・。
朝から雨が降っていたので、主人が送って行くと言ってくれた。帰りは駅まで歩くから・・と言ったけれど、「迎えに行ってやるよ。」と言われて正直ホッ。すべてなんてことなかったんだ。
自動車学校の門に入っていくと、係の人が待っていてくださって、愛想良く車を誘導し「じゃあ、またお迎えですね。」って主人を送り、私にも気さくに話しかけながら入り口を示してくださった。
ドアを開けると、受付とはいわず全体で迎える雰囲気がそこにはあり、「こんにちは!」とてんでに声をかけてくださった。
私も小学生のように「こんにちは!」って大きい声で挨拶を返していた。その時、「今日はこの調子でOKだ」と緊張が解けた。
老人の扱いに慣れているなぁ・・と感心してしまった。何気にいたわりが感じられる。それも変な年寄り扱いではなく、自然であたたか~く「な~んでも言ってね。」そんな雰囲気。
ここに来た人は、自分の老いが曝されるようでみんな緊張しているんだ。誰も喜んで来ている人はいない。
特に男性方のほうが緊張している様子が見える。男のプライドの分だけ余計にしんどいのかな・・。女はなんと言っても小器用だし、いざとなれば居直れる。
講習は、ずっとやわらかな表情で大切なことは繰り返し、噛んで含めるように教えてくださるので、聞き逃すことが出来ないほど・・。
私は次男に勉強を教えていた時、こんなに丁寧に繰り返して説明したことはなかった。プロだなぁて・・。
質問に丁寧に答えても、再び違う先生を捕まえて同じ事を聞いている人が居られ、それでも柔和な表情は変わらないもの・・。私なんか他人毎なのにちょっと苛立ってしまった。
そうして・・ふっと思った。
「ああ、私と親しく話してくださる若い方達は、今の私が感じているような苛立ちを、きっと感じられることがあるのだろうなぁ・・。忍耐して、なを愛して下さっているのだろうなぁ・・」って、ありがたいことだとジンとしてしまった。
身体機能も運転適性も問題なく終わり、ゲームの腕がちょっと生かせたりして、少しは楽しくもあった。でも、スピードには気をつけるようにと書かれていたので、肝に銘じようと今は思っている・・。
予定時間を少し早く終わって外に出ると、先生や係の人たちが笑顔で送りだしておられた。
125ccのバイクの周りを「乗ってみたかった・・」って、あの時乗ってみても良いですかと聴けば良かった・・と未練たらしく回っている私に、係の人は主人を目ざとく見つけて、「お迎えですよ」と呼んで下さった。早く帰れってこと。
車の中で私はすっかり安心して、主人に上手く行ったことを散々聞かせた。気の良い主人は一々相づちを打ってくれる。私だったら絶対にうるさがるだろうなぁ・・。
すっかり雨は止み、窓から入る風も陽も気持ちいい。
突然に風邪のことを思い出した。ああ、昨日は病人だったんだ・・。今日はちっとも煩わされることなく、病人から一気に気分転換が出来た。ちょっと野次馬っぽくあったけれど結構楽しかったもの。
秋の雲をフロントグラスごしに眺めながら、夕食のメニューを考えていた。さあ、帰ったら忙しいぞ・・って。
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