両手を拡げ
飛び込んで来いとその場に立ち
お前が動くのを待って
待って
微動だにしないその時間に
胸が焦れ
そんな僅かな時間に浮かぶ疑問に
胸が焦れて
飲み込む息さえも俺を傷める
両手を拡げ
飛び込んで来いとその場に立ち
拡がる両腕に戸惑ってしまう
戻っても
戻っても良いのかと湧き上がる戸惑いに
一歩
一歩
進む足が震え
目の前に
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泣くくらいなら何故その手を離したのかとお前に問おう
泣くくらいなら捉(とら)まえた手指を絡めて引き止めるべきだっただろ
泣くくらいなら・・・
泣いても泣いても涙は枯れず
やがて大きな海となろう
渡る船を用意して
渡る櫂を用意して
お前の往くてに何が待つ
お前の右手に握られた
たった一つの希望を持って
その輝きを取り戻せ
泣くくら . . . 本文を読む
雑踏の中でお前を見つけた時
実は神に感謝した
お前と俺の運命なのか
手に入らないものを
一生懸命追いかけて
あの背中を押した事も
少しだけ後悔してたから
やれることを全部やって
満足したなんて
あいつの前で格好つけた
やっぱり後悔はしてたのに
あの時あいつの背中を押さなければ
もしかしたら俺が迎えに行っていれば
そのままお前を送り出していたら
後悔ばかりだ
お前と俺の . . . 本文を読む
ふたりで歩いていこう
そう決めたから
お前を手放す事が出来たんだ
ふたりでこの先も歩いていける
そう思えたから
お前を待てると決められた
いつか同じ空の下で同じように星を見て
お前の笑顔を抱きしめたい
この気持ちが空を渡って届くように・・・
&nb . . . 本文を読む
触れたお前の手をあいつに返そうと思った朝。
俺は、自分の気持ちを抑えられなかった。
この感情が、何処へ流れていくのかと、
気付いたときには、泣いていた。
自分でも信じられなかった。
想いに蓋をして、綺麗に終われた筈だった。
心の傷をお前に見せることはなかったと思う。
だけど、俺の想像以上に、お前が好きだったんだと
痛感させられた。
繋いだ手をあいつに返した時の、お前の顔はとても綺 . . . 本文を読む