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有松鳴海絞大須賀彩の【日常彩り日記】

ヒジャブ×伝統工芸

数年続いている加工依頼の1つにヒジャブがあります。

ヒジャブとは?
ヒジャブはヒジャーブとも呼ばれ(スカーフ)覆うことまたは隠すことを意味するアラビア語の名詞。
日本のメディアではムスリムの女性が頭や身体を覆う布を指して使われることが多いためそんな印象を私も持っていました。



歴史を通して多くの国で着用され、どう身に着けるかは、宗教の解釈に応じて個人ごとに異なります。
長い物もあれば短い物もあり、ヒジャーブの生地や色において、こうあるべきだという統一されたスタイルはないそうです。

前回の依頼には長い物も含まれていましたが、今回の依頼は120×120の長方形です。


さて今回はどんなデザインにしましょうか?





生地の織りに対し斜め方向に身につけるヒジャブは開いた時よりも身につけてどのように見えるかを一番に考えなければいけません。今回は半分を無地にする事でどちらを上下にするかでその日の気分によって変える事ができるデザインにしました。







2つ目は初回から作り続けている大変人気のある手筋絞り。
今回は1色ではなく、ターコイズブルーと黄色を掛け合わせ、ぶつかったところが黄緑に移り変わる、そして染まらなかった白色も涼しく感じるようグラデーションにしました。
開くまで絞ってある中は見えないので作っている私もワクワクして染めました。
作り手のワクワクが伝わる作品となりました。









つぎは板締め絞りを使ったドット柄。
ムスリムの女性がドット柄を身につけているイメージは全くないです。
全くなかったから作ってみたかったのかもしれません。

紺に白だから可愛らしすぎてしまう感じがなく、かっこいい!

1つはくっきり丸。
1つは白い線をほんのりあえて入れてみました。染めてみて「他の色も見てみたい!」とそう思いました。
道具の開発が進み、板締め絞りは綺麗に柄が出るようになりました。
つぎはパステルカラーで染めてみたいですね。





桜の季節にぴったりな桜色ヒジャブです。
2月と言うのに日本各地で雪が観測され今年の冬はとにかく寒い!
でも桜の開花は例年より早まると言われています。
染めるのに苦手な色ではありましたが、今回はチャレンジしました。技法はクラッシュ。
いわゆるムラ染めです。ムラ染めと言ってもちゃんと糸を使って絞っていきます。
染色が1度では終わらないのが特徴で、一見単純な技法ではありますが、こだわればこだわるほど大変な作業です。









最後の2つは母からの提案。
デザインどうしよう?と決めかねていた時の助言がヒントになりました。

「私は暖簾に使っていた柄が好きだなぁ」


正方形ってだけで暖簾やストールのようには考えられなかった私ですが、そうだ!もっとストール感覚で自由でいいんだと思えた瞬間でした。

ひらめいてからは早かったです。
蜘蛛入り柳絞りを斜めに絞り、もう一つは蜘蛛絞りをしました。わざと先まで絞らず解放部分を作り「蟹」と言う技法にしています。

凛九の間で、「蜘蛛絞り蟹」と言うなんも笑える有松絞りのセンスが問われるネーミングに爆笑。でも、愛着のわく可愛らしいネーミングですよね^_^
私。好きなんです。蜘蛛絞り蟹がw

蜘蛛なの?蟹なの?なんなの?って考えると元気がでます。
そんな蜘蛛絞りの種類の中にある蟹をチョイス。

また身につけて見え方が変わると思います。楽しみですね!
ムスリムの女性が明るく美しく輝いて毎日が過ごせますように🌟
素敵なコラボありがとうございました😊



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