本日、1年生が入寮する際に、寮監が彼らから預かっていた携帯電話を全員に返しました。入寮前から「一旦預かり、4月中旬に返却する」と言ってあったものです。
入寮して暫くの間は、履修登録などキャンパスでの手続きが多く、また寮生活を送る上で身につけるべき作法や覚えるべき仕事も沢山あるので、それらのことを完遂、習得する上で気が散らぬようにとの配慮から、例年、寮監が携帯を預かっているわけですが、公衆電話などで外部と連絡を取ることについては制限はありません。
携帯電話に通話機能しかなければ預かるまでもないかも知れませんが、現在の「ケータイ」には遊び道具としての機能やアプリがあまりにも多く、現実逃避のためのアイテムとなりやすい。「あると便利」なものは、所詮、人間の生活に必須のものではありません。外部との連絡は公衆電話で充分事足りるはずであるし、外部から緊急の用があれば寮監に連絡をもらえればすぐに対応します。
入寮して最初の期間だけでも、真剣に自分と向き合うためには、暫く「ケータイ」から離れて、「不便」と「我慢」を経験することも、1年生にとって有益なことと私は考えます。それでもたった二十日足らずのことです。昨年までは五月の連休前まで預かっていたのですが、昨今の社会の事情に鑑み、今年から4月中旬までとしました。一昔前までは、ケータイなど影も形もなかったのですから、世間の情勢を見ながらこの辺の調整をしなければならないというのも時代の流れか。
時代の流れといえば、今回、寮監が預かったケータイは15個でしたが、そのうち13個がスマホで、それもほとんどが、見たところ5万円台以上の高級機種でした。自分でアルバイトをして買ったというものもあるかも知れませんが、多くは親御さんに買ってもらったものでしょう。最近の学生達は恵まれとるなあ。