ラブリーボーンも幻想的な死後の世界を見せてくれるが、奇蹟の輝きはまた趣の違った世界をたっぷり堪能できる。死んだ後は?という愚問?を実に見事に映像化した作品だ。原作者のリチャード・マシスンの発想も凄いが監督ヴィンセント・ウォードの映像化のための知識とイマジネーションはさらに素晴らしい。どこからこれら情報を得たのか?ひょっとして自分で臨死体験や幽体離脱、アストラルトリップの実体験があるのでは思わされる。
死というものは人間に平等に与えられたものであるわけだが、最大にして最深の壁である。生きていて乗り越えられない壁である。生を精一杯、いのち輝かして生きたものが、死という闇を光に変えてしまうのかもしれない。どう生きたか、というのが死という扉の鍵なのかもしれない。
そして、一般的に霊と聞くと多くの者が、幽霊を想像する。霊と幽霊は全く違う概念だが。霊とは私たちのカラダとこころをつなぐいのちの源、エーテルとも言われるが、この肉体にあり宇宙ともつながっている。幽霊とは幽閉された霊、いわゆる閉じ込められて行き場をなくした霊のことをいう。この映画の、奥さんが幽霊の実態を分かりやすく演じているので必見。
カードメッセージ《29番セルフプリザベーション》自殺は究極の引き篭りだ
《9番ウェイスルー》その先を開く鍵は、いつも自分が握っている
《7番クリメーショングラウンド》いつまで過去という廃墟のような場所に立っているのか
《28番コスミックキャロット》死もまた学びだと氣付くのは死んでからなのか
《37番ファイアーオブサクリファイス》自分の命を捧げること以上の犠牲
奇蹟の輝き
監督:ヴィンセント・ウォード
製作総指揮:ロナルド・バス 、テッド・フィールド 、エリカ・ハギンズ 、スコット・クルーフ
原作:リチャード・マシスン
脚本:ロン・バス
幻想作家リチャード・マシスンの原作を、ロビン・ウィリアムス主演で映画化。事故で命を落とし、天国へと召されたクリス。彼はそこが、目を奪うように壮麗で、輝かしい楽園であることを知る。天国はかつてクリスが生きた命の写し鏡であり、愛する妻アニーと共有したロマンティックな夢と思い出に満ちあふれた世界だった。一方、地上では夫や子供たちに先立たれた最愛の妻アニーが、ショックに耐えきれずに自殺をしてしまう。その結果、彼女が地獄に堕ちてしまったことを知ったクリスは、アニーを救い出すため、天国から地獄への壮絶な旅に出発する。
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